一生幸福になる超訳般若心経

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  • 学研プラス
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054049130

作品紹介・あらすじ

「般若心経」は、あなたの生きる指針、人生の道しるべとなる!「般若心経」を理解し、リアルにイメージすればあなたの願いや目標は現実化する!「空」を理解できれば、あなたはこの世のあらゆる悩みから解き放たれる!そのためにあなたは「般若心経」を唱えるのです。

感想・レビュー・書評

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  • なるほど、空の中に、無も色も含まれるという解釈で、それはそれで説得力を感じた。

  • ーー「般若心経」は、あなたの生きる指針、人生の道しるべとなる!「般若心経」を理解し、リアルにイメージすればあなたの願いや目標は現実化する!「空」を理解できれば、あなたはこの世のあらゆる悩みから解き放たれる!そのためにあなたは「般若心経」を唱えるのです。ーー

    「門前の小僧習わぬ経を読む」を実際に体現したのが、私の兄家族(正確には、兄と子供二人)です。彼らが法会で坊さんのお経を空で唱えているのをみて驚きました。何度も、読んでいるうちに自然に覚えたとのこと、それだけお経は読んでいて気持ちのいい言葉とリズムからできているという証左なのでしょうか。
    では、意味も理解しているのかと聞けば、全然わからないという返事を聞いて少し安心しました。
    その般若心経の意味の解説を試みたのが本書です。
    般若心経の「心」は「マントラ(呪文)」という意味だそうです。中でも「羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦」がメイン。
    そして、「空」という言葉を「空虚」などのニヒリズム的解釈ではなく、「有り余る様子」の方がしっくりくるということで、経典の語句を書き換える(例えば、色即是空⇒色即是無など)大胆なチャレンジをしています。例えれば、現実にそぐわなくなった憲法を解釈だけで乗り切るのではなく、実際に文章を変える、みたいなノリで。
    おそるべし、苫米地英人。でもたしかに、わかりやすい、っていうか、わかりやすくするために書き直したからなのですが。

  •  いきなり「空ってのはね、有と無を統合したもう一つ上の概念なの」と提示してしまい、「だから『無』を使うと反対概念の『有』があることになるから、このお経の本来の意味がなくなってしまう。ここでは『無』ではなくて『空』を使うのが正しい」と、「無」の文字を「空」に入れ替えて添削してしまう。
     空の概念を徹底するために「無」「無すらも無」と畳み掛ける手法は確かに分かりにくいが、般若経も同じような記述ではなかったかなあ。
     「無苦集滅道」が「空苦集滅道」に添削されてしまうと文章的に違和感が残るが、内容的には胸落ちする。
     「無無明亦無無明尽乃至無老死亦無老死尽」の「乃至」は十二因縁の「無明〜老死」という意味なのだとの指摘には、目から鱗。

  • 古来、仏教経典の中で
    最も広く親しまれている般若心経。
    わずか約2分程度で読み終わる 誠に短い経典。

    釈迦は、経典を唱えたり
    写経するだけで願い事が叶ったり
    苦しみが消えることはないと
    語っているにもかかわらず
    不思議な事に
    これまでに多くの人が
    般若心経を唱え、
    写経してきた。

    なぜ
    「釈迦の教えと異なること」を
    我らはしているのか?

    そもそも
    「お経を唱える意味」はあるのだろうか?

    「人の脳は、 知らないことは認識できない」

    故に、まず本書では 般若心経を知らない方でも
    しっかりと理解できるように基礎知識の解説が付いている。

    読み進めながら 著者の添削と解説により

    「空」を理解できるように書かれている。

    釈迦の悟った「空」は
    西洋ではemptiness(からっぽ)「無」
    つまり「虚無主義(ニヒリズム)」
    と誤解を招くことも多い。

    加えて
    「道教」思想が盛んだった中国では、
    「道(タオ)」=絶対的な「有」がある という思考。

    絶対的な「有」があるということは
    絶対的な「無」があるということ。

    そもそも釈迦は「絶対神」の存在を否定はしてはいないが
    般若心経には「無」がたくさん。
    「無」を使えば使う程「有」が強調されるため
    本書は終始 「空」と「無」の誤解と混乱を正し般若心経を超訳していく。

    すでに現代では 不確定性原理や量子論で 「存在の確定性はない」
    ということが証明され 「絶対神」が存在しないことはわかっている。

    その事実を理解している方なら
    「空」が「有」「無」を包摂する
    つまり 「1つ上の次元の概念である」
    という事は 受け入れやすいのかもしれない。

    しかし 「般若心経」を「マントラ」として唱え
    写経していくことが 「自身のアファメーション」となり
    「脱洗脳」へとつながっているという点は
    本書を読まなければ なかなか気が付かないのではないだろうか。

    虚無主義からくる” 「空」だから何もしない”ではなく

    ナーガールジュナの「中観」と
    上座部仏教における「縁起」も交え
    数学的に 「円と中心の関係性」から
    「自我と宇宙」の関係性を紐解く。

    そして 「空」だからこそ、何とでもなる!

    ならば”空なる人生の生きる意味は?”だなんて。

    解説、添削、超訳全てを含めて
    僧籍であり脳機能学者でもある著者だから
    できることでしょう。
    「釈迦の教え」と「空の思想」「般若心経」の位置付けについて
    少なくとも私が抱えていた疑問と期待に十分応えてくれた本の一冊です。
    しかしまぁ苫米地先生は相変わらず天才すぎ。

  • 超面白い
    般若心経の裏も表も深読みして丸わかり
    無を空に置き換えるだけで
    心の解放を目指して喜びに満ちた人生を創れるでしょう
    私は菩薩です

    皆さんも悟りに向かって共に切磋琢磨して
    今という未知に満ちた瞬間を影のない
    和光な環境目指して冒険しませんか

  • アメリカ仏教学では般若心経は偽経とされている、というのは知らなかった。

  • 般若心経の世界観を分かりやすく、端的に教えてくれる。
    原文を添削するほど苫米地さん独自の解釈になっているが、かえってスッキリしているようにおもう。
    入門書として是非。

  • 苫米地英人の書。タイトルに「一生幸福になる」なんてついているので、彼の本でなければ、買わなかった。
    「はじめに」では、『・・・しかし、「般若心経」を唱えたら人生が変わったとか、唱えただけで夢がかなったなどということは絶対にありません。書かれている内容を理解せずに、ただ、文言だけを音で唱えても、ご利益はありません』と立場を表明されている。

    天才苫米地英人が、どのように般若心経を捉えているか興味深かったので読んでみることにした。
    が・・・驚愕。
    本書では、彼の「空」に対する考え方をもって、「般若心経」を添削してみたというもの。
    あの、「般若心経」を添削って・・・

    苫米地英人によると、玄奘は「空」を誤解しているとのこと。そして、「般若心経」を新たに書き直してしまっているのだ・・・。でも、ギャグではない。
    たしかに、苫米地英人のロジックでは、玄奘が「空」と「無」とを混同しているようにも見える。
    本書を読むことで、「般若心経」の理解を深めるとともに、「空」の思想を深めることができる。

    立場と言えば、苫米地英人は、「般若心経」を中国で作られた偽経として扱っている。
    文の構成と、漢詩的な韻を踏んでいる点、また、サンスクリット語で書かれたものの最古のものが8世紀、漢字で書かれたものが7世紀のものとして多数発見されていることなどが、中国偽経であることの根拠として記されている。本書では、アメリカ人仏教学者ジャン・ナティエの書を引用してる。

    また、「般若心経」と言えば、最後の「呪」の部分。これについては、マントラとして紹介し、おそらくシュメール語であると解説されているところも興味深かった。詳細は本書を読むことを薦めする。

    他の苫米地英人の本を読んでいたり、般若心経の解説本を読んでいる人なら、楽しめること間違いない。

    ※本書には「平家物語」と「方丈記」を間違えて記されている箇所があり、すこし残念だった。

  • 時期も時期何でこんな本読んだら、とうとう宗教にハマったかと思われそうですが、そうではありません。宗教と距離をおいて、いいところだけを学んでいこうというのが著者の狙いです。

    この本の言いたいことは、別の本にも書いてますが、「ナムナム言っても意味が無い!!」ということです。お経自体は素晴らしい教えだけれども、例えば座右の名が「努力は必ず報われる」だとしても、それを一日3回唱えても何の効果もありませんよね?ということです(ただ、言うことで脳にすりこんでいくという効果はあるそうです)。その上(昔の)中国語で唱えても全く意味が無さそうですよねと言っています。
    ビビデバビデブーという魔法の呪文はありませんと言っているわけです。

    ではお経をどう捉えるか。「内容を理解する」です。

    そしてその内容がシンプルなんだけど、難しい。なんとなくわかるんだけど、感覚的には落とし込めないです。だから理解しようとしている人を覚る人というそうですが・・・。

    著者らしいといえば、お経の内容が少し間違っているといって添削しているところです。

  • 般若心経を「空」の教科書として読み下す。
    大変、参考になった。
    円の中心点はあるはずだけど存在を確かめることはできない、認識できるのは円の中心としての「機能」である、という話はとてもわかりやすい。

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著者プロフィール

認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。
カーネギーメロン大学博士( Ph.D)、同 CyLab フェロー、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、日本外交政策学会会長、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO 兼基礎研究所長。マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社、財務担当者としてロックフェラーセンター買収等を経験、三菱地所在籍のままフルブライト全額給付特待生としてイェール大学大学院計算機科学博士課程に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学と人工知能の世界最高峰カーネギーメロン大学大学院博士課程に転入。計算機科学部機械翻訳研究所(現 Language Technologies Institute)等に在籍し、人工知能、自然言語処理、ニューラルネットワーク等を研究、全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員、早稲田大学研究院客員教授などを歴任。また、晩年のルー・タイスの右腕として活動、ルー・タイスの指示により米国認知科学の研究成果を盛り込んだ最新の能力開発プログラム「 TPIE」、「 PX2」、「 TICE」コーチングなどの開発を担当。その後、全世界での普及にルー・タイスと共に活動。現在もルー・タイスの遺言によりコーチング普及及び後継者として全世界で活動中。一般財団法人サヴォイア王家諸騎士団日本代表、聖マウリツィオ・ラザロ騎士団大十字騎士。近年では、サヴォイア王家によるジュニアナイト養成コーチングプログラムも開発。日本でも完全無償のボランティアプログラムとして「PX2」と並行して普及活動中。

「2023年 『新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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