自閉症・アスペルガー症候群「自分のこと」のおしえ方―診断説明・告知マニュアル (ヒューマンケアブックス)

著者 :
  • 学研プラス
4.52
  • (17)
  • (5)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 129
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054045293

作品紹介・あらすじ

自己肯定感をはぐくむためには、いつ、誰が、どのように説明したらよいのか?周囲と違うと気づき始めた子どもへの"説明という支援"の実践本。子どもに合わせて活用できる説明文テンプレート付き。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「肯定的自己理解をバックアップするための診断説明マニュアル」というあとがきの言葉が、ぴったりそのまましっくりくる本でした。

    自閉症・アスペルガー症候群の子どもたちのサポートを考えていく上で、支援者必読の書だと思います。

    「少数派である」
    「苦手はあってもやりようはある」
    「長所でもある」
    など、「そうだ、そうだ」と頷きながら読み進めることができました。

    具体的な説明文例もあり、長所・苦手のサンプル文もあり、日々の声かけにおいても「使える」表現を学ぶことができます。

    いつでも手に取れる場所に置いておきたい一冊です。

  • こどもたちがどう告知をうけるか、その説明の仕方だけでなく、その後の支援について詳しく書かれている。
    先生の、アスペルガー症候群のこどもたちに寄り添った考え方がよくわかる本。
    告知の立場になくても、多くを学べる。
    高機能のお子さんを対象としてかかれており、自分でどう工夫していくか?についえのためのヒントが多い。
    思春期に差し掛かると、周りの援助から徐々に自分での工夫に切り替えていくほうが、本人にとって楽なことも多いと思う。
    それを射程においた助走期間にちょうどよい本だと思う。

  • 本人への告知に関してこれだけまとまった書籍はいままでなかったと思います。また専門家にも家族にも使えるマニュアルという形式が、とても使い勝手がよさそうです。この本を読んで、自分の告知に関するスタイルも少し変えてみようかと思っています。この本をベースにご家族と一緒に告知の相談をするのがよいかもしれません。

    「必ず長所の確認から始める」告知のスタイルや、告知の目的として『「自己否定的な技術向上」の回避』が挙げられている点、また告知を受けた当事者のインターネット利用に関する注意点などが盛り込まれていることなど、非常に参考になりました。

  • 本人への障害告知についての本だけど、自閉症スペクトラムのことを知らない人に障害のことをどのように伝えたらいいかという視点からも参考になると思う。

  • 発達障害の子どもが成長し、なぜ自分にはこうした支援が必要なのか疑問に思った時にどう答えたらいいのかについて書かれた本はほとんど無いので、とても参考になりました。いずれはこの本に書かれているようなフォロー体制が、どの医療機関・支援機関でも行われるようになっていってほしいです。

  • 発達障害臨床の世界でとても尊敬する方の一人、吉田友子先生のよる「本人への告知」のためのガイドブック。ただ、告知、といっても単に診断名を一方的に伝えるものではなく、自分らしさを知り、生かし、生きやすくすることが第一の(というより唯一の)主題である。そこには、大人や社会からの一方的な視線ではなく、あくまで本人主体という姿勢がはっきりと打ち出されている。実際に使われている教材なども付録として掲載されており、とても親切。臨床家必携の一冊だと思う。

  • 本人への「診断の説明・告知」と、今までには中々ないジャンルの本でした。本のページ数もちょうど良く、本の内容の大事な部分には「重要!!」と視覚的な提示をつけてくださっています。
    本の内容も、第1章の子どもへの支援という内容から、きちんとした子どもへの説明の大事さなどに触れ、その後の章では、「いつ(タイミング」、「だれが」、「どのように」、「どのような効果があるか?」など具体的に書かれています。特にこの本では、お子さんへの説明のひな型(テンプレート)を用いて説明しており、その際のメリットについても書かれています。ひな型(テンプレート)はA4:1枚バージョン、プレゼンテーション書類を使ったバージョンで説明されていて、どちらも大変参考になります。
    中々ないジャンルなだけに貴重な1冊です!!
    オススメします!!

  • 具体的な説明文例などが載っていて非常に実践的。自閉症スペクトラムを一つの脳のタイプとして利き手に例えるやり方など、わかりやすく為になった。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

慶應義塾大学商学部教授。
1967年生まれ。シラキュース大学大学院修士号取得。ハワイ大学大学院博士号取得。専攻は、異文化コミュニケーション。
主な著書に、『異文化トレーニング』(八代京子他と共著、三修社、1998)ほか。

「2015年 『アカデミックライティング入門 第2版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉田友子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×