声優ラジオのウラオモテ #01 夕陽とやすみは隠しきれない? (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049130218

作品紹介・あらすじ

第26回電撃小説大賞選考会において、選考委員満場一致で2年ぶりの《大賞》を受賞!
電撃文庫が今とどけたい、青春声優エンタテインメント!

「夕陽と~」「やすみの! せーのっ!」 「「コーコーセーラジオ~!」」 
 偶然にも同じ高校に通う仲良し声優コンビが教室の空気をそのままお届けしちゃう、ほんわかラジオ番組がスタート!
 でもパーソナリティふたりの素顔は、アイドル声優とは真逆も真逆、相性最悪なギャル×根暗地味子で!?
「……何その眩しさ。本当びっくりするぐらい普段とキャラ違うな『夕暮夕陽』、いつもの根暗はどうしたよ?」 
「……あなたこそ、その頭わるそうな見た目で『歌種やすみ』の可愛い声を出すのはやめてほしいわ」
 オモテは仲良し、ウラでは修羅場、収録が終われば罵倒の嵐!こんなやつとコンビなんて絶対無理、でもオンエアは待ってくれない…!
プロ根性で世界をダマせ! バレたら終わりの青春声優エンタテインメント、NOW ON AIR!!

感想・レビュー・書評

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  • 随分長い間積読していたのですが、もっと早く読めば良かったと思いました。
    序盤は、声優という職業を持つ女子高生2人に焦点を当てたストーリーなので、日常系ではないですが、このまま二人が徐々に距離を詰めていく感じか‥と展開が予想できるな、と感じていました。が、声優ならではのイベントに対する姿勢、トラブル、スキャンダルなど、一緒に乗り越えることでの2人の距離の縮まり方が、新しいものだったと思います。
    次巻もぜひ購入したいです。

  • ギャルの佐藤由美子と根暗ボッチの渡辺千佳が、声優の歌種やすみ、夕暮夕陽としてラジオ番組をやっていく。
    声優3年目であまりいい役をもらえてない歌種やすみは、売れっ子新人声優の夕暮夕陽の実力を認めながらも嫉妬し、夕暮夕陽は周りの人とすぐ仲良くなれ実力もある歌種やすみを認めていた。
    最初はすごくぶつかり合いながらもお互いに認め合い、コロッケ食べたり、オムライス作ったり、お風呂入ったりして少しずつ仲良くなってく。
    しかしファン?の暴走でyoutubeでプライベートを特定される夕暮夕陽。それをラジオの生放送でかばう歌種やすみ。

    久々になろう系ではなく、わりとまともにキャラとストーリーをちゃんと書けてる小説。

  • ああ、確かにこれは大賞だわ!
    電撃小説大賞『大賞』受賞作。

    ガールミーツガールのまさに王道。
    そりの合わない二人の女子高生声優が仕事を通じで次第にお互いを認め合い目標として高め合い、そうしてラストの大きなトラブルを自分のことを度外視して助けようとする、いやあ、グッと来ました。
    これをデビュー作で書けるのは凄いなあ。

    二人のやり取りが愉しくて反応が可愛くて萌える^^ 
    続編も出てるようなのでぜひ読みたい。

  • 声優の裏表が面白かった。1人の人でも、名前が2つあるからこんがらがった。声優ラジオの裏側を少し知ることができた気がした。

  • 人気者ギャルと根暗ボッチという相性最悪の女子高校生でアイドル声優の二人が、声優ラジオを通じて交流していくお話し。電撃大賞受賞は納得の面白さ。PVまで作った鳴り物入りでの出版は伊達じゃないね。対照的な性格の夕陽(渡辺)とやすみ(佐藤)のやりとりが物語を大いにもりあげており、張り巡らされた伏線が、危機的状況を経て最後にきれいに回収されるのがとても巧いなと思いました。タイトルに#01とあるからには続編も刊行されるのでしょう。期待の新シリーズです。今から2巻が楽しみ。

  • 声優が声を吹き込めばアニメキャラクターに命が宿る。なら、ラジオブースで軽妙なトークを繰り広げればそこに生まれるものは果たして何なのだろう
    本作はその点を突き詰めているね

    ギャルの佐藤由美子は元気可愛い歌種やすみ
    陰キャの渡辺千佳はおっとり可愛い夕暮夕陽
    2人は声優としての顔を作るに当たり、普段の姿と全く異なる顔を作っているね。それは声優戦国時代を生きていく上で仕方のない事であり、むしろそうでもしないと仕事さえ貰えないかもしれない世界
    そういう場所に2人は生きている

    だから2人にとって不運だったのはそうした声優としての顔を演じていた点ではなく、相性の悪い同士であるのに同じクラスであり、一緒にラジオ番組を担当する事になってしまった点なんだろうね

    2人の凄い点はラジオ以外の場面においては相性の悪さから対立して嫌味を投げ合うのに、声優としての実力については互いに評価している点なんだよね
    それが成立するのは2人の声優としての芸歴の違いが土台に有るのかな
    由美子はアイドル声優として3年目、千佳はアイドル声優としては2年目だけど役者としては4年目
    その芸歴の違いがそれぞれの声優業への意識の違いを生み出し、結果的に双方を高め合い、影響し合う関係と成っている

    特にその傾向が顕著なのが由美子
    彼女はギャルっぽいざっくばらんとした態度で千佳の好まざる言動を繰り返すのだけど、一方で人の本質をよく見た発言も度々飛び出している

    特に公録の際などは緊張している千佳を落ち着かせようと言葉を尽くすだけに留まらず、不意打ちを行って対抗意識を高めた上でファンの前に送り出している
    あれは土壇場でも変わらない肝の太さが無ければ出来ない荒療治だったね

    それでも基本的には由美子の方が千佳に対して劣等感を抱いているから、由美子の方が上位になることはない
    マイクの前で素晴らしい演技を披露し、業界的にも順当に評価されている千佳の姿は3年間燻り続ける由美子の精神を押し潰しかねないもの

    だからこそ、逆に千佳の最大の理解者になっていく様からは由美子の度量の広さを感じられるのだけども
    会ったばかりで親子仲の事情も完全には判っていない千佳の母に対して、千佳の実力を嘘偽りなく称賛できるのは本当に素晴らしいよなぁ


    由美子が千佳を評価しているように、実は千佳だって由美子を評価しているのが少しずつ見えてくる構成はいいね
    いくら相性が悪くても、根底にある感情が相手への一種の尊敬なのだから、コンビとして最悪だなんて筈がない
    ラジオだって本人達が思っている以上に楽しいものに成っていく

    だから問題となってくるのは、そうして楽しいものになっていくラジオで見せている顔がアイドル声優として用意された顔で有ったという点
    それは当人達を騙すだけに留まらず、ファンすらも騙すことに繋がりかねない
    それが結果的にあのような騒動を生んでしまった

    ただ、申し訳ないことにその騒動への対処法とその後が個人的に納得出来ないと感じられてしまった点は残念だったかな……

  • 身も蓋もない言い方をすると、芸能人が「ファンの欲求に合わせて」パブリック・イメージを演じるのと、作家が「読者の欲求に合わせて」設定を作り話を書くのは、ある種のアナロジーなんじゃないだろうか。
    分かりやすく“狙った”設定のものは、出落ちがピークになることもありますが、続刊がそれなりに出ているのは期待してもいいのかしら。
    ただ、民主国家・法治国家である現代の日本を描く作品において、未成年の悪役が私刑による重大な人権侵害を受けたことを自業自得の体裁で済ませたうえ、それを公衆に送信される媒体で暴露する描写は、減点。

  • 電撃大賞作品ということで。
    キャラネームや「~して頂戴」とか話し方に少し違和感があった。
    けど芸能界と私生活のギャップや、陰キャの攻略とか、女の子がキャイキャイしてるのいいよね!百合っぽいし!口悪いけど!青春してるね!
    今後の二人の成長が気になる作品。

  • 声優と高校生の二重生活を送る二人が、なんやかんや危機を乗り越えたりして認め合っていくラノベ。サブヒロインである渡辺千佳ちゃんの素の話し方が堅苦しくて終始違和感。本を朗読してるみたい。ギャルである主人公と差別化を図りたかったんだけろうけど読みづらかったです。
    オチは予想通りだけど声優として頑張る二人を応援したくなる話でした。

  • キラキラした仲良し女子高生声優のラジオ番組。
    同級生なのはホントだがチョー険悪な仲なのだ。
    正体は友達にも内緒だしね!
    二人は、いろいろバレずに番組を続けられるのか?

    中学生にオススメされて読んだ。
    お仕事小説といってもよいと思う。
    なりたい仕事でも上位にくる声優さん。
    アイドルな声優さんと声優業のみに力入れたい声優さんと、あるよなあと。昭和勢が考える声優業とは、違ってきているのかも。
    お仕事の大変さもきちんと描かれていた。

    女子主人公だし、女子ファンも多いし、男子向けのサービスシーンはいらん気がしたけど…色気ナッシングだったけど…
    レーベルが男子向けだからかな?

    3巻まですでに刊行されててびっくりした&恐怖した。←予算的に。続きは読みたい

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著者プロフィール

第26回電撃小説大賞《大賞》受賞作『声優ラジオのウラオモテ』がシリーズ10万部突破。

「2023年 『声優ラジオのウラオモテ #08 夕陽とやすみは負けられない?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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