- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048961417
作品紹介・あらすじ
2012年からネット動画投稿を開始、力強い歌声とメッセージが支持を集め、2014年にはメジャーデビューを果たしたシンガー・ソングライター 伊東歌詞太郎。その歌詞太郎 初の小説となる『家庭教室』は家庭教師をしている大学生・灰原 巧を主人公に、彼が家庭教師として訪れた家族・子供が抱える問題に真摯に向かい合い、解決していく姿をオムニバス構成で描いた作品です。歌詞太郎氏の楽曲同様、子供たちが抱える問題や、その心の機微を瑞々しく表現し、10代を中心に多くの読者から共感を集める内容となっています。
感想・レビュー・書評
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まるで自分も家庭教師になったような気分になり、面白かった。最後章のトップ塾に通う子が出てくる話が一番印象的だった。友達がいじめが原因で自殺してしまう。その子のことを思うととても胸が痛かった。
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"伊東歌詞太郎らしさ"が滲み出ている気がする。主人公である灰原巧と伊東歌詞太郎が重なる部分が多々あった。大した悩みもなく平凡な生活を送っている自分では気付けないことに気付けたと思う。
命の大切さ、真っ直ぐに向き合うことの重要性がわかる本だった。真っ直ぐに向き合って救える人もいるし、救えない人もいるという世の中の無情さも分かった。 -
3.0
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学生(らいすた)ミニコメント
10代を中心に共感を集める問題や心の機微を瑞々しく表現。
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1323323 -
家庭の問題は、家族の問題であって、他人がとやかくできることではないが、第3者によって解決できることもある。でも生半可なことではない。そして解決できるようでできない現実。今の社会の問題を見事に書き上げていると思う。 ここ最近読んだ中では上位にくる本だった。
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一つ一つの家庭の中身を拝見できて楽しかった。
思春期の難しい年齢の子どもたちとの付き合い方。
子どもでも、一人一人、考え方や興味、関心ごと、悩みが違ってて、大人が思うよりずっと、しっかりしているものだから、いつまでも子どもを子どもとして見ていてはいけない。ちゃんと年齢に応じて、同じ立場で、一人の人間として見ていく必要があるなと感じた。
特に、杉原杏瑠さんの、満天の星空を見るところは、子どもにとって、すごく感動的な出来事で、一生の思い出になったんじゃないかなと思った。
子ども時代の思い出は、一生の思い出になるので、そういう経験も大事にしてあげないといけないなと思った。
子育ては自育て。頑張ろうと思った。
勉強になりました。 -
それぞれ個性的な子ども達が出てきて、その子どもや家庭の抱える問題も様々で、今の社会を反映しているようだ。
家庭教師の灰原が、子ども達の心を開こうと四苦八苦する様子が、その家族の謎解きのようで面白い。
少し話が上手くいきすぎだけど、テンポ良く読めた。
どの家庭も親は子どものことを全然わかってないんだなぁ。そして、考え方とかは子どもの方が大人なの。
仕事とかでは一人前でも、我が子のことや夫婦のことになると冷静に考えられない。そんだけ自分にとって大切なものなんだと思う。必死になってるのは事実。それが上手くいかないことが多いだけ。
東京の風景描写はもっと少なくても良かったかな。登場する子どもたちは、東京だけに特別に存在しているわけじゃなないから、舞台は全国どこでも良かったと思う。
田舎人や地方人を卑下する描写はちょっと嫌かな。私は作者のことを知らないが、なんだかバイアスのある人に感じられてる残念だ。
食べ物に関する話は、井之頭五郎さんを彷彿とさせる…物語的にはCM的な感じ。重い話の時はちょっとホッとできていい。
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小中高と受験を控えている多感な時期の子どもは想像以上に様々なことを抱えていて、それをどう乗り越えていくか、その子ども達本人の立場、親の立場、第三者の立場色んな観点から考えさせられ、自分の過去も思い出されて、読み進めていく中で色々な感情と向き合う時間となった。そして、これから社会人になるにあたって、多くの人とのコミュニケーションが必要となっていくその時は、出会う人々の表面だけでなく、奥底の内面にも気づける、声なき声を聞き取れる、そういった関わりをしていきたい、そして関わった人それぞれから影響を受け、自分の成長に繋げていきたい