- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048928823
作品紹介・あらすじ
『ヒーローになりたい方お手伝いします!』が売り文句のヒーローズ(株)。いろいろ不思議なこの会社の中で、修司は周りの社員に比べて“普通”であることには悩みつつも、仕事に奮闘する毎日を送っていた。ある日事務所に訪れた依頼人は、修司の顔を見るなり泣きだしてしまい……。
夢を抱えて、働き、生きる依頼人や同僚たち、それぞれの人生が交差して生まれる絆の物語。読んだ後はきっと、自分にも他人にもエールを送りたくなる、待望のシリーズ第二弾!
感想・レビュー・書評
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依頼人をヒーローにする会社【ヒーローズ(株)】の続編連作短編。
1作目をテンポ良く読了したこともあり、そのままのリズムをキープしつつ連読に至る。
なんだろう。本シリーズにおいて細かい描写や構成、秀逸さ云々は私にとって特段重要でなく、兎角文体を受け止め優しい気持ちになれる。それだけで満足な作品だ。
本作にもまた、私に響くフレーズがあった。
仕事仲間のリンリンは言う。
『みんなお金は大事にするくせに、時間を大切にしない。日本人は特に、クソみたいに時間に正確なくせに、なぜか自分の時間は大切にしない傾向がある。プライベートな時間は人生そのものなのに。勿体無い事この上ない。』
修司がアルバイトしていたコンビニ客の神田のおばあちゃんは言う。
『どんな大金持ちも、どんな貧乏人も、大統領であっても、会社員であっても、一日に与えられるのは二十四時間。』
ふと、自分の24時間を使い方を見直してみる。
繁閑の差はあれど、月で総じてみると概ね以下のサイクルになる。
【平日】
・身支度・通勤・仕事(食事・入浴含):約15時間
・食事(夜):45分程度
・自由時間:約2時間
・睡眠:約6時間
【休日】
・家族と過ごす時間(食事・入浴含):約16時間
・自由時間:約3時間
・睡眠:約5時間
1ヶ月を4.2週と定数に置き換えたとして
自由時間:5時間×4.2週=21時間
多少の誤差あれど、かれこれこの1年は月間20時間ほど自分時間を持てており、その内の概ね8割は読書、映像鑑賞、ブクログの皆さんの本棚&レビュー鑑賞に費やしている。
リンリン。
3年ほど前までの私は、ほぼ全日仕事に時間を捧げていたけど今は自分時間を大切にしているよ。幸せだよ。
おばあちゃん。
時間だけは全ての人に平等にだね。使い方次第で、無駄にも価値にもなるね。
タイムイズマネーというけれども、時間はお金に変えられない別の価値があると思う。
その別の価値を活かしたいな、活かさなきゃなと、今とてもそう思うんだよ。 -
【ヒーローを作る会社】
シリーズ2作目
相変わらず ほっこりして
感動!
色んな人を応援したくなる お話♪ヽ(´▽`)/ -
最高です。
ただ、前の作品を読まないとわからないところもあったのが残念。
ま、続編だから仕方ないけど。
読んで元気になる。。。それがこの本の魅力です。 -
前作の記憶がほぼ無いまま読んだことを後悔しています。
主人公田中を始め、皆のキャラが思い出せないまま読み終えました。
残念。
ヒーローズ㈱のみんなが、優しく暖かい。
再度前作から読み直したいと思います。 -
面白かったけどちょっと飽きてきたこのテンポ。私はそんなに好きではない感じのジャンルかも。仕事系。
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前作に続き大変読みやすく、面白かった。
自分の夢、時々呟いてみようと思う。 -
先に読んだ続編。
今回は「夢」がテーマだとか⁈
なるほどなぁ。私的には時間と親子愛が強く残った。親の無償の愛、しかしネグレクトで施設で育つ子供も多くいるが、たとえ実の親子でなくても愛情を惜しみなく与えてくれる人もいる。そして子供は子供なりに親の心情を繊細に読みとっている。
色々な本で描かれるこの様な心理はどれも切なく、しかし温かい。
そして時間!
『お金は大事にするくせに時間は大切にしない。時間は正確なくせに自分の時間は大事にしない。プライベートな時間は人生そのものなのに…』
『わたしたちは時間から逃れられない。常に時間と戦っている。けれど、わたしたち人間はきっと、時間を支配できる。』
stage3 柔らかな殺人者 の中でのフレーズだ。
仕事に追われプライベートの時間が殆どなく働いて来た主人と何度となく話した様な内容だ。 時間とお金… 日本の企業の働き方は考えなければならない!
コレは是非主人にも読んでもらおう…
さてさて私は 続々・ヒーローズ(株)‼︎!へ。次はどんなヒーローがつくられるのかな… -
引き続き2作目を読み終えて…
心のバイブルとなりました。
いつもいつも沢山のいいね!をありがとうございます。恐縮です。
今回このシリーズを読もうと思ったのはa...
いつもいつも沢山のいいね!をありがとうございます。恐縮です。
今回このシリーズを読もうと思ったのはakodamさんの感想の
(リンリン。
3年ほど前までの私は、ほぼ全日仕事に時間を捧げていたけど今は自分時間を大切にしているよ)
まさしく、この一文がきっかけでした。
「時間」こそ今の我が家のテーマだったからです。
りんりん同様、ほぼ全日仕事に時間を捧げている主人と重なり何か背中を押してもらえるような言葉に出会えるのではないかと手に取りました。
そして4冊目の完では主人公のお父さんと心の中で握手していました。
大手企業の幹部社員という地位、お金、、、天秤にかけても自分の時間はお金では買えません!まして体は…1冊目で出てきた文でもあるとおり
「全ての人が誰かの〝替わり”になり得る存在であるのと同時に、全ての人が”唯一無二”の存在でもある」・・・そうなのです!
自己啓発本や経済本の圧を感じるような直接的な物言いではなく、架空の物語の中で間接的にそっと背中を押して貰った様なほっとする感じが心に響きますね。
akodamさんは今、資格習得へ向けて頑張っておられるとのこと。陰ながらエールを送ります(このコメントがお邪魔しちゃってる気もしますが)
お時間が出来た時には是非とも(続々)と(完)でコンプリートして下さいね。その時はまた、akodamさんの感想を聞かせて下さい。楽しみにしています。
こちらこそ、いつも沢山の『いいね』とコメントまでいただき嬉しいです。ありがとうございます。
私の...
こちらこそ、いつも沢山の『いいね』とコメントまでいただき嬉しいです。ありがとうございます。
私のレビューの一節が、sakuragaiさんの本作品に触れるキッカケとなったこと、恐縮であり喜ばしい限りです。
sakuragaiさんのお話を拝読して、改めて「時間」の「自分」の尊さを感じました。昔の私は自身のキャリアアップこそ、家族を豊かにできると信じて疑わず、毎週金曜は職場に泊まるような働き方をしていました。家族との時間も鑑みず、成果第一主義の時間を送っていたのです。
では、結果どうなったか。
身体を壊し休職。
キャリアアップ寸前でのリタイアでした。
それから紆余曲折あり、今は以前と全く異なる職種で、持病化した身体を管理しながら働いています。
今は家族との時間、自分の時間を優先した働き方を心掛けています。このバランスを保ちながら、家族の生活レベルを上げるために、セカンドキャリアを極めようと、資格取得の決意に至った次第です。
本作品はsakuragaiさん仰せの通り、物語の一面で放たれる言葉故に、心へスッと入ってきますよね。
私も本作の(続々)と(完)はいずれ通読しようと思っています。
エールありがとうございます(コメントがお邪魔なんてとんでもないです。感謝です!)
最近ようやく自身の知識の向上が感じられるようになってきました。しかしながら人間は少しでも怠ると忘れていく生き物なので、春の受験に向けて引き続き励みます。
そしてこれからもsakuragaiさんのレビューも楽しみに読ませてもらいますね^ ^