僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書 214)
- アスキー・メディアワークス (2012年4月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048865395
作品紹介・あらすじ
一時はその存続が危ぶまれたアップルという会社が、回復に向けてどのような環境を構築し、人材を集め、優れた製品やサービスを生み出すに至ったのか。本書は、その一部始終を経験した元・米国本社シニアマネージャーが語る指南書です。
スティーブ・ジョブズの着眼点と彼が用いた手法、そしてそこから著者が学んだノウハウには、これからの社会を生きていくうえでのヒントが数多く含まれています。
著者による2011年10月のブログエントリー「Steve Jobs の思い出」は、1000はてなブックマークを超える話題の記事となり、この本が執筆されるきっかけとなった。
感想・レビュー・書評
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アップルで働いた経験から感じたこと、考えたことを日本の社会・会社のあり方はたまた自分自身の磨き方生き方にまで、アドバイスという形に替えて書いている本です。
アップルという会社の中身(システム)、上司との付き合い方、自己の磨き方については参考になることが多く、ためになりました。つねに新しいことにはチャレンジしなければおもしろくないと思うし、そこからの広がりは自分にとっても周りにとっても有益だと強く感じます。
会社や人を変えるのは環境、ということも共感できました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
iMacでアップルを知って、iPodあたりから親しみはじめた世代としては、まずアップルが腐ったリンゴだったその事実すらよく知らなくて、そのへんの歴史を学べたことが新鮮でした。
アップルの成功を支える方程式が自分としてはためになりました。
説明を求め続けてひらめくとか、仕様書にとらわれない開発ってのも自分にとって新しい視点でした。
あと社内政治ってすごいのか…社会人の端くれとしてそういうのがあるってことは理解しているけど。
己を磨くって章もおすすめ。
考え過ぎのワナって項がとても同意できる。挑戦。説明の練習。やりたいことリスト。失敗に慣れる。全部これからの課題だな。 -
アップルの内側で学んだことが書かれているが、アップルではなくてもどこの会社でも活用できることが色々書いてあった。
「自由と自己責任のバランスをとっていくこと」、これは国を問わず、当たり前のことであるにも関わらず、日本企業では国民性なのかなかなかシビアに対応することができない。もしかすると、転職した方が本人の可能性を拡げることにもなり得るが、労働市場であったり、価値観の問題もあってなかなか浸透していかない。
日本企業は技術の活かし方だけではなく、ヒトの活かし方までもがガラパゴス化していることを改めて感じた。
<メモ:激動の時代を生きていくうえで、できるだけ心がけておきたいこと>
○自分の人生を生きる
・やりたいことのリスト作り
・他人の期待値を生きない
・失敗を恐れない
・考えすぎない
○生活にリズムをつくる
・身軽に生きる
・職住の距離を短く
・昔の生活を取り戻す(早寝早起き等)
・未来の課題を今日の課題にする(1年先のスキューバではなく、1週間後のプール練習等)
○視野を広げる
・何でも挑戦する
・ネットワークを作る
・転職のオプションを持つ -
著者は、アップルでiPodやマッキントッシュ等のハードウェア製品の品質保証部のシニアマネージャー等を務めた方で、ジョブズ復帰前のひどいアップルの状況からジョブズ復帰後の再生の過程を経験されている方で、アップルの内情が若干ですが垣間見えます。
ですが、この本の言わんとしているところは、そのアップルで学んだ、環境を整えることによる人、組織の変化についてです。
人間は弱い生き物で、どうしても今所属している環境から少なからず影響を受けます。そのような環境をどのようにして変えればいいのか、レイアウト等のハード面から社内政治の振る舞い方、上司を味方につける方法、自己の磨き方などソフト面にも言及されています。
特に参考になったのは以下の点です。
・日本=登山感覚の製品開発
アップル=サーフィン感覚の製品開発(コストとのバランス、仕様書にとらわれない開発、開発状況の定点観測)
・コンセプトづくりやデザイン等、開発の上流にお金をかけずに優れた製品を作ることはほとんど不可能
・日本のメーカー=訴求力はないが不具合だけは少ない製品
アップル=価格相応の品質を求め、人的リソースを効率よく活用する
・やりたいことリストを自分の寿命があと10年、5年、1年だったらの3パターンで作り、3つに共通しているものから優先的に実行する
・生活リズムを作る(準備、実行、後始末)
・説明上手になる
さっそく、やりたいことリストを作ることに決めました。 -
「アップルから学んだ」に期待しすぎて読むと拍子抜けする。著者が学んだことも、アドバイスしていることも期待はずれ。そんなことは他のビジネス書にもっといいことが書いてある、アップルにいたんだからもっと面白いことはなかったのかというのが率直な感想。
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環境は人を変える。人を育てる、あるいはマネジメントポジションの社会人は読んで損はない。
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時代が少しずれちゃったけど基本的なこと、考え方を押さえてるので若い人にはいい本
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時間があれば