曠吉の恋: 昭和人情馬鹿物語

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 22
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735711

作品紹介・あらすじ

昭和八年、東京・巣鴨は水道屋の次男坊、曠吉に訪れた、苦く切ない十五歳の春。男も、女も、持てあますほどの"情"を抱えて懸命に生きていた「あの時代」を描く、傑作五話。

感想・レビュー・書評

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  • あ~~泥くさいときの久世光彦だ…

  • 38376

  • 昭和8年、巣鴨の水道屋の次男坊である15歳の曠吉は、父の愛人“お妻”をはじめとして、次々と変な女に引っかかる。行き詰まった曠吉がいつも転がり込むのは、これまた父とかつてワケありだったと思われる小唄のお師匠さん“お涼”だ。
    本書はタイトル通り、曠吉の恋の遍歴をノスタルジックな昭和初期の巣鴨を舞台に描く。物語自体はそれほど起伏もなく(謎解きの向きはあるが)心に迫ってくるものもないが、作品全体の“味”は楽しめる。そして曠吉の恋はあくまで明るく愛嬌がある。そこがいい。久世氏の趣味趣向が詰まりに詰まっている感じがする。
    ちなみにこの表紙の絵、字体が私は好きだ。

  • ていうか、サブタイがすごい。

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著者プロフィール

久世光彦

一九三五(昭和十)年、東京生まれ。東京大学文学部美術史学科卒。TBSを経て、テレビ番組制作会社を設立、ドラマの演出を手がける。九三年『蝶とヒットラー』でドゥマゴ文学賞、九四年『一九三四年冬――乱歩』で山本周五郎賞、九七年『聖なる春』で芸術選奨文部大臣賞、二〇〇〇年『蕭々館日録』で泉鏡花賞を受賞。一九九八年紫綬褒章受章。他の著書に『早く昔になればいい』『卑弥呼』『謎の母』『曠吉の恋――昭和人情馬鹿物語』など多数。二〇〇六年(平成十八)三月、死去。

「2022年 『蕭々館日録 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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