- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048685849
作品紹介・あらすじ
ある夜、逢坂柚希は幼馴染の紗雪と共に、重大な罪を犯そうとしていた舞原星乃叶を助ける。
助けられた星乃叶は紗雪の家で居候を始め、やがて、導かれるように柚希に惹かれていった。
それから一年。星乃叶が引っ越すことになり、次の彗星を一緒に見ようと、固い約束を三人は交わす。
しかし、星乃叶と紗雪には、決して柚希に明かすことが出来ない哀しい秘密があって…。
精緻な構成で描かれた、狂おしいまでのすれ違いが引き起こす、『星』の青春恋愛ミステリー。
感想・レビュー・書評
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幼馴染みの男女とその周りと。
巡り巡るすれ違いが引き起こす恋愛物語。
人を想う切なさと、壮絶な身の回り。
引き込まれて読んでいました。
登場人物に「舞原」は出ては来るけど、財閥色は今回はなく。
ただただそれぞれの純愛が綴られていました。
時は流れての物語で、心温かくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ第二弾。
小学生で仲良し4人組となった柚希、紗雪、星乃叶、琉生の
大学生になるまでと、それからのお話し。
なんというか、重い・・・
重い想い・・・
執着とでもいうのだろうか?
ある意味、それを貫いたお話しだと思う。
これこそが守るということなんだろうけど
経験が無いから想像するしかないけれど
これは受け止めきれなくて辛いわぁ~
変な意味で引きずりそうです(-。-;) -
「満天の星空に君の声が」
絶望し全てを終わらせようとした矢先。
言葉にしていないのに態度で分かれという彼女は無茶を言うな。
しかも弁解の余地も無く怒られるのは中々に理不尽だな。
「流星群と未来の行方」
変わらない日々に突然訪れた終わり。
言い辛い事だろうがわかった時点で伝えれば、後悔のない思い出作りが出来るのでは。
ただ何時もと同じようにというなら言わないほうがいいのかもしれないな…。
「星降る君の公転周期」
胸のざわめきを無視して出会う毎日。
自分に向けられた好意に気付きながらも知らぬふりをして接するのはどうなのだろう。
期待を持たせたあげく断るというのは何だか狡いな…。
「巡り合う星」
5年半の年月を経て彼女の元へ。
病院という場所を目にした瞬間嫌な予感がしたが…。
もしかして、彼以外はこの事実を知っていて隠していたのだろうか…。
「初恋彗星」
引っ越した先で起きた悲劇。
父親の甘さを責めることは出来ないが、彼女を守ると決めたなら何かしら出来なかったのだろうか。
少しずつ崩れ始めた嘘の世界だが、逆に言うとよくここまで隠し続けれたな…。
「星の家族」
全てを忘れた彼女との再会。
ついていい嘘ではないが、彼女の嘘の世界があったからこそ何時迄も忘れること無く近くにいたのではないだろうか。
狂っているようだが、それだけ好きな人に尽くせるのは凄いことだよな…。
「星空にお祈り」
母と父と一人娘の生活。
愛する人に忘れられた挙句、父親として認知されるなど考えたくもない。
ただ二人共彼女のことを本当に愛していたからこそ最期まで一緒にいれたのだろうな…。 -
「命の木って可哀想だなっていう話。善悪の知識の木より先にそこにあったのに、聖書の中にもきちんと記述されているのに、多くの人に忘れさられている」 不器用な紗雪、それが切ない・・・
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最後の方は大号泣してしまいました。
柚希も紗雪も本当に強いな。
本当にそう思います。
もしも私の愛する人が星乃叶のようになってしまったら、
最後まで添い遂げられる自信がありません。
やっぱり強いなぁ。 -
最後の語り部が紗雪で良かったと思う物語だった。みんなを見送ったからこそ、人生で最高の本音を吐露出来たのかもなぁと。
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賛否両論あるなぁと思いました。秘密、と言えるのか微妙なところです。2人の心情が丁寧にかかれているところが良かったです。
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逢坂柚希と美蔵紗雪は幼馴染。
継母を殺そうとしている同級生の舞原星乃叶を見かけた二人は、星乃叶を預かることに決めた。
柚希と星乃叶の恋。
紗雪の想い。
切なくて苦しかった。
紗雪は大切なものを片手で数えられる。
この文章が、とても好きです。
大切なものは多い方が良い。
でも、そんなにたくさんあったとしたら、大切なものを大切にし続けることが出来なくなる。
紗雪は、柚希と星乃叶だけが大切だったから、どれだけ自分が辛くても壊れそうでも…もう壊れていたとしても、守り続けていくことが出来たんだろうな。
彗星、見れて良かった。
どうか紗雪が、またどこかで柚希と星乃叶に逢えますように。 -
ツッコみどころは山ほどある。
未成年がそんな人を雇う財力はどこにあるんだとか、それはいったいどんな手続きを取れば実現できるのかとか。
何よりは、彼女が少しずつ成長していくのなら、いつか必ず真実を知るときが来るということ。
一体それをどうやって乗り越え、彗星までたどり着いたのだろうかということ。