- Amazon.co.jp ・マンガ (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047356535
作品紹介・あらすじ
この街は生き物の腐ったにおいがする――。引越し先の漁師町になじめない硝子の憂鬱『泳ぐ花』
夏休み。うろこが身体に生えた親友のミナミをプールで飼うことになったナギサの動揺。『適者生存』
事故で死んだ親友のサキと同居するマユ。美しかったサキが日々朽ちていくのを見つめるマユの安堵。『やさしい棺桶』
卒業を控え、ずっとそばにいたハルカと離れ離れになることに耐えきれないカオリの焦燥。『春の蛹』
ウェブや同人誌即売会で発表された9編に加筆、さらに描きおろし4編をくわえ、大ボリュームでお届けする注目の作家・冬虫カイコの作品集。
感想・レビュー・書評
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亭主がとある書評を読んだのがきっかけだと言って
買ってきた本を先に読了しましたの巻。
(主に)片田舎の女子高生たちの鬱屈した日々を描いた
掌短編マンガ集。
今時の若い娘ではないオバサンの好みに意外にマッチしたのは、
扱われているテーマ、モチーフが
オーソドックスだからかもしれない。
逆に、今時の若い娘さんたちがこれを読んでどう感じるのか
聞いてみたい気もするし、
それ以上に男性読者の感想に興味があるので
早く読め亭主、と思っている。
少女たちのマウント合戦やディスコミュニケーションを描く
漫画家の代表として、頭の中で勝手に
故・山田花子‐阿部共実という線を引いているのだけれども、
そこに連なる作風のようでもあり、
いや、むしろ昔の山岸凉子の毒親サイコホラー系作品からの
流れではないのか……という感懐も湧いて来るのだった。
「少女たちである」という同調圧力から足枷を外して
脱出するのは抜け駆けであり
「そんなのずるい…」(p.129)ことなのだが、
逃げおおせようと思ったらヒトのカタチを保ってはいられない
という残酷な物語、など。
内心、評価は★3.5なのだが、
個人的に萌え系や、やおいではないジャンルの人に
頑張ってほしいので、
嵩上げして★4にしておきます(笑)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
作者さんがTwitterに載せていた否かの呪いの話が好きだったので購入。なんだか仄暗い女の子達のお話。思ったよりは人間同士のギスギスした感情の話はすくなかった気がする。
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2020/3/5購入
2020/3/7読了 -
冬虫カイコさんの作品『君のくれるまずい飴 冬虫カイコ作品集(2019)』を読了。 全編・・・繊細なストーリーが味わえて好き。 特に「君のくれるまずい飴 」と「母と姉」と「潮汐力」と「さよなら」とか大好き、あと「春の蛹」は泣ける・・・・。
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"「ミナミ これで最後だよ
金魚も夏休みも 今日でさいごだよ」
「ナギサ 泣かないで」
「…ミナ「ナギサ 泣かないで おいしそうだから」"[p.88_適者生存]
薄暗い短編集。