薬も手術もいらない めまい・メニエール病治療 角川SSC新書 (角川SSC新書 143)

著者 :
  • 角川マガジンズ(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047315662

作品紹介・あらすじ

治療法の確立していないめまい・メニエール病。効果のない投薬や、聾になる可能性の高い危険な手術がいまだに行われています。筆者は、めまい・メニエール病は一種の生活習慣病であると結論付け、投薬はせず、よく患者と話し合い、積極的に有酸素運動を採り入れた治療法を行ったところ、次々と患者さんが治っていく実績を得ました。本書は、めまいが起こる体の仕組みを紹介しながら、有酸素運動を中心とした治療法を確立するに至った経緯を、さまざまな患者さんのケースをもとに紹介した、日本の耳鼻咽喉科医療の現状に対する問題提起の書です。

感想・レビュー・書評

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  • 【私見】
    ・低音型の難聴(蝸牛型メニエール)と診断されたため一読。おいしくない水薬を飲まなくとも、ライフスタイル修正や運動不足の解消で治るというシンプルな治療法に惹かれた。
    ・1日1時間以上の有酸素運動の実践は努力が必要だが、聴力が失われるよりはマシ

    【著者の伝えたいこと】
    ・メニエール病は治る
    ・薬は効かない
    ・めまいや難聴は身体が悲鳴を上げているサイン。
    ・低音型難聴になりやすい人の特徴は「仕事その他に熱中しやすい」「毎日の生活で時間に追われる気がする」「休んで何もしないと気持ちが落ち着かない」「取り掛かる前に、色々心配する方」
    ・メニエールになりやすい人の特徴は「周囲の目が気になる」「親や上司の期待に沿うよう努める」「嫌なことがあっても我慢する」「取り掛かる前に心配する方」「徹底的にやらないと気が済まない」「仕事その他に熱中しやすい」「勝ち気である」「イライラしたり怒りやすい」「休んで何もしないと、気持ちが落ち着かない」
    ・対策は、我慢を減らして手抜きをし、他人からの報酬を期待せず、自分の楽しみを増やす。睡眠の改善、気晴らしわ有酸素運動も効果的

    【要約】
    メニエール病のめまいは、睡眠の改善、仕事の手抜き、気晴らしを積極的に取るライフスタイル、有酸素運動で必ず治る(79%が完全に消失し、87%がほとんど消失している。)

  • 79ページの治療法がすべて!
    近所の耳鼻科でメニエールと診断されて、いい加減に処方された薬で、私のめまいはますます悪化していった。ところが、この著者のクリニックに行って、「良性発作性頭位めまい症」と診断され、本書79ページの方法を処方された。これだけで本当に治った。
    メニエールと診断して、アデホスだのイソバイドだの処方するヤブ医者に、本書を読んで勉強しろ、私たちの健康保険料を搾取するなと言いたい。

  • 服薬してて先が見えないなと凹んでる人に読んでいただきたいなと。
    固定された症状も治るかもしれないという希望が見えて来てほっと出来るはず。

  • めまい・メニエール病病専門医の多数の診療経験を元にめまい・メニエール病の原因とその治療法を解説している本。専門医の豊富な診療データを元にしているのである程度参考にはなりそう。とりあえず運動をせねばなぁ…

  • 親がめまいで倒れたと聞き、急いで読んだ本。
    とてもわかりやすく、かつ、中身も濃い印象。

    意外とめまいの人って多いんだよな。
    この本読むと、薬はほとんど効かず、適度な有酸素運動によって症状は改善するらしい。親の場合、腰を痛めているので、その有酸素運動自体が難しいんだけど、少しでも動かすこと、ってことかな。

  • めまいが気になるので手にしてみましたが、なんだか病院に行くのが怖くなってしまいそうなほどめまい・メニエール病の治療は手探りというか、いい加減なんだと感じてしまいました。
    私がもらった薬も、ほとんど効かないというようなことが書いてあってショック……。(でも、まあ著者のいうとおり薬が効いたのか、プラセボ効果なのか自然治癒なのか自分でもわかりませんが)
    二次的要因で起きているめまいでなければ、体を休めストレスのない生活を心がけ、有酸素運動で血流を増やすというのが一番の薬になるというように書いてあったので、これならできそうと心強くも思いました。
    この本は、治療の現状情報が多く、これをすると治る!という本ではありません。でも、ほとんどの人は治すにはどうすればいいのか?という情報を求めていると思います。本の80Pの良性発作性めまいをよくする体操というのがあり、ラジオ体操からの抜粋のようなものがありました。1ページですが、本書を手に取る人はたぶん、こういう情報を求めているのではないかなぁと思いました。

  • 非常に興味かかった。もと厚労省のメニエール対策をしていた人が独立開業されてめまい専門のクリニックをたちあげ、多くの患者さんを間近に接してきたことから導き出した仮説。メニエール病は原因不明な病気で国の難治の特定疾患に認定されているが、著者の仮説は「メニエール病は生活習慣病」。これにはすごく驚いた。
    メニエール病が難病扱いになっている背景には、国や研究機関のメニエール病研究のあり方の問題があるという。筆者の指摘通りなら、人災でいまだ難病扱いになっているとしかいいようがない。
    アンケート調査から特定の行動様式(性格傾向)をもった人がメニエール病になりやすいことの指摘が見逃されていると。メニエールは周囲を気遣うにもかかわらず、周囲への不満が低くて、疲労に自覚的でないという特徴があるのは興味深かった。自覚的でないがゆえに、行動パターンが変わらず再発を繰り返すのではないかと本に掲載されていためまいの人の症例からも推察された。
    ストレスへの対処も、具体的に週に3回以上の有酸素運動を2時間以上行うなど、何をしたらいいのかを述べている点も取り組みやすいと思った。難聴から奇跡的な回復を果たした例もあって興味深いが、もっと回復の症例数がほしいところ。一読の価値あり。

  • めまい メニエール病センターの院長 高橋先生が書いておられる本です。原因、治療、副作用のリスク、有酸素運動が大切な理由、簡単な体操までのせてくださっています。最後のシェイクスピアの台詞がこころに響きました。

  • 長年めまいに悩まされているので新しい本が出るとついてにとってしまう。

    しかしというか、やはりというか、めまいの研究は難しいらしくエビデンスに乏しい原稿ばかり。本書もアンケートの結果を根拠にメニエール病について種々述べられているが、アンケートの質問もその結果も明確にされないまま推察された結論だけが論じられているのでその検証は読者にはできない。

    有酸素運動が症状改善に有効というのであれば自分はもう何年も前に症状が改善せれているはず。

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