母の形見は借金地獄 全力で戦った700日

著者 :
  • KADOKAWA/エンターブレイン
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本棚登録 : 70
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047294868

作品紹介・あらすじ

相続放棄で逃げられなかった多額の借金!?大企業相手に起こした裁判の行く末は?

感想・レビュー・書評

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  • 私が体験したことは一切ありませんが、うつ病をきっかけに死にたいと思ったことのある人の気持ちや、自分の信念をもって裁判を戦うことのしんどさに、ちょっとだけでも理解できたような気がしました。
    当事者でなければ分からないことはたくさんありますが、それでも「分かろう」とする気持ちがないとずっと理解できないものだと思うので。
    とにかく涙なしでは読めない本(マンガ)でした。親子関係で悩んでいる人にもおすすめの本です。(ただし、この作者さんは最後まで向き合いましたが、親が残した問題から「逃げる」ことも私はアリだと思っています。)

  • 壮絶な子供時代をこれだけ、さらっと明るいテンポでかけるのはさすが歌川さんだなと思います。親は選べない。施設の経験の中で、おとなしい子は荒れてる子の暴力吸収装置って言葉があって、それは施設でも学校でも先生が無関心だと同じだと切なくなった。

  • よかった!ただ、よかったとしか言えない。

  • 図書館にて。
    お母さんとに壮絶な過去は他の著書で読んでいたので、並行して後日談として読んだ。
    死んでからまで迷惑かけんじゃねえよこのボケ!!と言いたいところだけれど、きちんと片付いてよかったと思う。
    ゾンビに見えた債権者よりも、全く逆にひっくり返った裁判結果が一番恐ろしく感じたのは私だけだろうか・・・?
    持つべきものは、信頼できてかつ強い弁護士。

  • 916

  • 「母さんがどんなに僕を嫌いでも」
    ほどインパクトはないものの、
    引き込まれた。
    自死する人は
    『直前になんとか生きようとして
    もがく』『生きたかった』。
    母さんが自死だったのか
    事故だったのかわからないけど、
    心を分けてくれた人が
    不幸にならずによかった。

  • 本当に現実は厳しい。悲しい。けれど人の温かさを感じられるお話(๑′ᴗ‵๑)

  • すごい。すごすぎる。
    母から虐待を受けて、学校でもいじめられ、自分に全く自身が持てない日々を送ってきたとは思えない、力にあふれた生き方だと思う。
    こんなふうに成長できる人は地球上に何億と人がいても数えるほどにしかいないはずだ。生きよう!しかもより良く!と思う心が素晴らしい人との出会いも可能にするものなのだろうか。著者はゲイであるが、もしも同じ学校にこんな先輩がいたら恋するかもと思う(笑)

  • ようやく理解し合った母、突然の死、残された数千万の借金、保険金で返済、自死か事故死かで争う、全力で控訴。母は生きたかったんです。

    保険会社側にしてみれば、詐欺対策は必至ですから、キチンと証拠を積み上げていくしかない。ひとつの根源は、自殺者の多さにある。

  • 『母さんがどんなに僕を嫌いでも』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4047285285のその後。
    これだけでも読める。
    かなりしんどい話だけど、やっぱりあったかいやさしい本。

    生きづらい育ちの親子がようやく和解した矢先に、事故だか自死だかわかりにくい形で突然母が亡くなる。
    母が残した借金をめぐるゴタゴタの話。
    だけどドロドロ借金話じゃなくて、「生きていく」話。

    母のかけていた保険で母の借金を返せそうだけど、自殺認定されると保険はおりない。
    そこで借金を返すために保険会社と闘う。
    それはお金だけの話ではなく、母の死と向き合うための闘いでもある。

    借金を返せと迫る人がモンスターに見える。
    でもその人たちが「人」で、その人たちにはその人たちの生活があることも知っている。
    まっとうな人ほどしんどい思いをしてしまうのが辛い。

    他人のツケを払わされ続けているような状況は、自分の利益になるものではない。
    それでもマイナスをゼロまでもっていくための葛藤は、プラスをつくる能力を鍛える。
    ずっと、なんでこの人はこんなに優しいんだろう、なんでこんなに色々できるんだろう、と思っていたけれど、こんなにきちんと物事と向き合い続けていればすごい人になるのは当たり前だと納得した。


    借金がある人が死んだなら自殺でしょ、と言わんばかりの反応でまともに知ろうさえしない人たちに、
    『死の自己決定権のゆくえ』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4272360698のエピソードを連想した。
    「脳死」と判定された人が反応を示したと家族が主張しても、そう信じたいだけでしょ、と相手にしない医者の話。

    出来事自体もしんどいのに、二次被害とでも言うべき状況がものすごくきつい。
    これはバブルがはじけたあとの話だそうなので、少し昔の出来事なんだけど、今がこのころよりマシになっているかは怪しい。

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著者プロフィール

1日10万アクセスをカウントする人気ブログ「ゲイです、ほぼ夫婦です」の著者。リクルート社員時代に全国紙の一面を使った広告でゲイをカミングアウトし、話題に。その後「オールアバウト」の同性愛カテゴリを担当し、圧倒的人気を博す。自身の壮絶な生育歴を、ドラマティックに描いたコミックエッセイ『母さんがどんなに僕を嫌いでも』『母の形見は借金地獄』のほか、ゲイライフの日常を切りとったコミック『ジリラブ!』など。老若男女、セクシャリティを問わず多くの熱烈なファンをもつ。

「2018年 『角川つばさ文庫版 母さんがどんなに僕を嫌いでも』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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