- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047291713
作品紹介・あらすじ
純粋ゆえに残酷-フリーホラーゲーム『魔女の家』のはじまりに至る物語。
感想・レビュー・書評
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ゲームをやってから小説を読むといいですよー
ゲームもぜひプレイしてみてください!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
制作者本人によるノベライズ。
他の方も仰ってる通り文章が上手でびっくり。
平易な言葉遣いですが、孤独な少女が狂気に追い込まれていくダークな心理描写にセンスを感じます。「信号」という単語の多用と、時代背景を考えても信号ないよね?というのがひっかかりましたが揚げ足とりでしょうか……
街灯の存在が市民の一般知識として普及してる生活レベルなのに、狩猟は弓矢で行ってたの?など、本筋とは関係ない疑問点もありますが。
エレンの生い立ちから悪魔との出会い、魔女の家に棲まうに至る経緯まで、原作では端折られていた説明不足の部分が、日記の体裁を借りたエレンの一人称視点で丁寧に書き綴られています。
原作では無口無個性だったヴィオラの性格がわかる前日譚が盛り込まれてるのも好評価。本当に友達思いで心の優しい女の子ですね……エレンはその欺瞞と偽善を鋭く突いて責め立てますが、彼女の辿る運命を知ってると胸が痛みます。
ただ一つ気になったのは、そこまでどぎつくはないですが、娘→父への近親相姦的な描写が随所にちりばめられていた点。
私はさほど抵抗なく読めましたが、原作の魔女の家を純粋であるが故に歪んでしまった、イノセントな愛情に飢えた少女が主役の暗黒メルヘンとしてプレイした方の中には、残酷な子供と淫らで狡賢い女が同居するエレンのいやらしさに難色を示す向きもあるかな?と些か想像を逞しくしてしまいました。
結末に一抹の救いがあるかと期待しましたがそんなものはなく、後味は悪いです。
ですがフリーゲーム「魔女の家」を愉しめた方には自信をもってお勧めします。
欲を言えばあっさりでもいいので後日談が知りたかったです。
ヴィオラ父は娘の真実に気付くのか、気付かず罠に落ちてしまうのか…… -
実況動画を見てて、気になってたので読んでみました!
エレンとヴィオラ悪いのはどっち?って思いましたが…2人とも生きる為にしたことなのでどっちも悪くはないと思い直しました。
また読み返したいと思える作品でした! -
最後はくどくて飛ばしつつ読んだ。
エレンとヴィオラそれぞれに同情。
前の魔女は家自体に成り、家の仕掛けは殺してきた人間の成り果てであるという成り行きがわかった。
ゲームの魔女の家のスタート前の物語。
数百年以上生きた魔女、エレンの話。 -
うーん、ゲームの仕掛けが面白かった分、とても蛇足な感じがしてしまった…。
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エレンがここまでの感情を抱くようになった経験を高い密度で表現していた。愛の偉大さと人間の弱さを感じた。あと、なかなかグロテスクな描写を想像で感じ取ることができて、個人的には好きな作品。
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すみません、ゲームはやっておりません。
読みやすく幻想的な世界観が良かったと思います。 -
ゲーム観てて小説も読みたいなーと思ってたのやっと読めた。面白かった。
とても読みやすかった印象。
ゲームはヴィオラにスポットが当たってるけど、こっちは魔女側のエレンのお話。黒猫がかわいくて愛おしい〜!エレンちゃんもゲームより全然ちいさな女の子で可愛いなってなる。黒の太文字の意味と「はじめから」の章が特に、ワクワクしていいなと思った。擬音語やひらがなが多めで、柔らかくて可愛らしい文章だと感じた。私は結構好きな文体。ちいさくて柔らかい女の子って感じ!
ゲーム知らなくても面白いけどゲームもみたらもっと面白いと思うよ! -
ゲーム実況を見て、その衝撃的なエンドに驚きつつ、本書への興味も湧き、読了。
ゲームをプレイしていても、していなくても、十分楽しめる! でも個人的にはゲームの内容は頭に入れて置いた方がリンクする部分が多くて面白いと思う。
ゲーム実況を見てても思ったけれど、この作品はホラーで終わっていない所が素晴らしいと思う。この本でさらにその世界観に魅了された。
文体も読みやすく、童話のような雰囲気が個人的にとても良い! 本の重厚感も相まって、(ダークな)メルヘンに浸れた。
しかしまあ、やっぱり怖いっていうかすごいよね。「魔女の家」は傑作だと常々思う!