東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047280779

作品紹介・あらすじ

3年生になり、卒業後の進路を考えなくてはならない英太。東雲はやはり進学するという。特別優れているわけでも劣っているわけでもない自分も、ひとまずそ う考えるべきなのだろうと思いながら、自分のやりたい事が分からずに迷う。小説家という夢を既に実現してしまっている東雲と自分を比べて、漠然とした焦燥 に駆られる英太だが、東雲と過ごしてきた時間が、彼の望む未来をほのかに照らし始める……。 もどかしく苦いラブストーリー、決心の先へ。

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらずニヤニヤが止まらないw
    1巻の出会い、2巻の山場を乗り越え、3巻は英太と侑子が終始いちゃいちゃし続けてますw
    (余談だけどそのことに対する作者のボヤキがあとがきにあるので、
    ぜひ本編読み終わった後にあとがきを読んでもらいたい)

    作中で栄太が決めた決断については、個人的に思うことが無くも無い。
    独善的過ぎるというか。
    それを聞いた侑子の一言目も、当然の反応でしょう。
    まぁでも、高校生ということを考えると、そんなもんなのかな。
    コンプレックスを抱いていた兄の景介に素直に相談しているあたりは
    侑子と付き合うことを通して人間的にも成長したといっていいのかもしれない。

    成長したのは、もちろん侑子も一緒。
    成長して、普通の女の子になった。
    なにより、
    「短編小説をあいしてる」→「恋愛小説をあいしはじめる」→「全ての小説をあいしつづける」
    という変化が全てだね。

    最後の一文に素直に感動。
    3巻通して、奇を衒わない、素敵な作品でした。

  • 前巻までに書いたように
    高校生のあまり突飛でない恋愛ものという題材は面白いのだが
    そのまま小さくまとまりよく終わってしまった
    現在におけるライトノベルっぽくなく小説の題材にできる程度の高校生の恋愛とは
    こういうものである
    とするには無理がある
    展開も登場人物も平坦で良いのだけれど
    だからといって語ることも少ないならライトノベルとかでなく小説としてどうか

  • 關ス縺。逹?縺?◆繝ゥ繧、繝医ヮ繝吶Ν縺ィ險?縺」縺滓─縺倥?よ・オ遶ッ縺ェ繧ュ繝」繝ゥ縺悟?縺ヲ縺薙↑縺上※縲√§縺」縺上j縺ィ隱ュ縺ソ騾イ繧√k縺薙→縺後〒縺阪◆縲り憶縺?э蜻ウ縺ァ縲√Λ繧、繝医ヮ繝吶Ν繧峨@縺上↑縺?ス懷刀縺?縺」縺溘?

  • 作家である侑子のそばに対等な立場で居続けるために将来について真剣に悩む英太の姿が良い。それが英太の重荷にならないかと思うけれど、一度侑子と離れる決断を下したのなら英太自身が下した決断も達成できるだろうと信じたい。シリーズを通じて、一人の女の子として変わっていく侑子と無気力状態だったところから一人の女の子を好きになり変わっていく英太の様子が読んでいてとても良いなと思った。でもやっぱりうらやましいぞコンチクショー。この方の他の作品も機会があれば手に取ってみたいと思います。感想はこんなところです。

  • 「この恋と、その未来」より作者を知り、読んでみた。

    あまあまでべたべたの青春恋愛。以前では素直に楽しめなかったかもしれない。今だからこそ味わえたのだと思う。

    「出会ってくれて、ありがとう」の一文が泣ける。

  • 3年生と言えば、進路。
    一体、自分は何を選択すべきなのか。

    別れたくないし、けれどそれだけの理由で
    進路を決めるのは嫌だけれど…という葛藤。
    そんな自分の周囲で起こる、恋愛沙汰。

    1年の時、面倒という理由で図書委員を選んだのに
    進路は考える。
    しかも何だか、それには彼女が絡むような?
    ある意味、教育実習生は道を示してくれた気がしますが
    確かに…これは兄も言いたくなるやもしれません。

    多少落ち着いてきたカップルは、最期の最後に
    きっちりと約束をしてくれました。
    が、何かのドラマみたいで、微妙な感じです。

  • クーデレ同士のカップルだった三並と東雲が、見事にデレデレカップルになっていて、既刊の初々しさを思い返すとどうしてもニヤニヤしてしまいます。もちろん今回も初々しさ爆発してますが。
    冷静にみれば、はじめからリアリティーのない登場人物とシチュエーションですが、それでも、こんな恋いいな、と思わせるお話でした。
    男性の願望とか理想がちりばめられてるので、女性が読んだらどう感じるのか、興味がありますね。

  • 3巻完結。だらだら続かず良かった。内容的にもほんのり甘酸っぱいストーリーで良かった。著者が最後にこのシリーズを振り返った解説を書いており、それも興味深く読めた。おすすめできるラノベ。

  • 3年生編にして完結編。
    すっかりリア充になってる英太+東雲さんですが、
    ええいもう勝手にしろではなく、だからこその完結編です。
    作家という社会的地位を持っている彼女に対して、
    ほんとうに何となくでスタートしていた英太がやっと
    ゴールを見つけるという。
    その決意を語るシーンは、泣けました。
    1巻の彼がよくぞここまで、と。

    変化は彼だけでなく、東雲さんが挿絵を見るともはや別人。
    これが彼女も彼に合わせるように交友が広がり、人間として
    大きくなった彼女の姿。
    英太はそれが作家・西園幽子にとっては良いことなのかと
    思うシーンもありますが、
    人間の経験に無駄はないと思っています。

    まぁ、有美さんは最後まで苦手だなぁと思いましたが、
    実は血のつながりのない英太にも似てるんだなぁ。
    ニブチンなところはとんでもなく似ている。
    どっちもそれで苦しんだ相手に1巻使わせてるわけで、
    ニブチンて怖いな…(おい)

  • シリーズ最終巻。卒業後の三並が高校3年生を振り返った形で物語が進む。互いに相手の真意がつかみきれずに付き合っていたふたりだが、卒業後の進路決定というイベントの中で本格的に恋愛モードに突入である。今時ご都合主義的にあっという間に出来てしまう恋愛と違い、戸惑い・ゆっくり考えながらの進展はやはり私たちの時代の恋愛小説を彷彿させてしまう。
    まだまだ先は永そうだがとりあえずはハッピーエンドな結末である。続編を書いてくれても文句は言わない(^_^;

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著者プロフィール

2002年にファミ通文庫でデビュー。主な著作に『三月、七日。』シリーズ、『東雲侑子』シリーズ(ファミ通文庫)。『デビルメイクライ』シリーズや『鬼武者Soul』などのゲームシナリオの他、漫画原作も手がける。

「2016年 『この恋と、その未来。 ―三年目 そして― 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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