野村ボヤキ語録 人を変える言葉、人を動かす言葉 (角川oneテーマ21 A 131)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047102712

感想・レビュー・書評

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  • 野球に限らず、世の指導者の方必見。
    野村監督の人育て力は改めてすごいと思った。
    それぞれの選手のポテンシャルをしっかり見極めて、その選手にあった指導の仕方、言葉で愛情を持って接する。ぜひ見習いたい。
    うちの息子の野球チームの監督が野村さんだったらなあ…。

  • 南海時代の三悪人、江本、江夏、門田の話が面白かった。昔は癖のある選手が多かったようだ。ノムさんは選手のせいにしないいい指導者だった。ボヤキも簡潔明瞭でファンやマスコミに対してサービスしていた。これがプロだと思う。責任の所在を明確にする。「おまえがもし打たれても責任を感じることはない。責任はすべてあの場面に登板させたおれにあるのだから」目標を言わせる。何事においても一流とは謙虚な気持ちを忘れず多くの疑問を抱き、目標に向かってつねに努力し続けられる人間のことをいう。「人間的成長なくして技術的進歩なし」

  • プロ野球の名選手として1960年代の南海ホークス黄金時代を支え、引退後は「ID野球」を掲げて弱小球団のヤクルトを3度まで日本一に導いた名監督の野村氏だが、入団当初は契約金無しのテスト生という扱いだった。それでも二軍から這い上がりレギュラーの座を奪い取った原動力は、まだ何年目かの時、当時いつも叱られていた鶴岡監督から何かの拍子に「おまえ、ようなったな」と掛けられた一言にあると振り返る。その後の選手生活、そして20年間の監督生活で貫き通したのは「言葉によって人間は変わる」という信念。プロ野球の監督として「やる気を引き出す」言葉、「気付きを与える」言葉、そして「戦略としての」言葉など、その才能や性格・置かれた状況によって「言葉」を選びながらアドバイスや助言を与え、選手の能力を120%開花させた例は数多く、言葉の持つ力を教えてくれる。その中でも「南海の三悪人」と呼ばれた門田・江本・そして江夏の各選手と対決した時のエピソードや、古田選手との長くて深~い関係はとっても興味深い。

  • 前回に引き続き、大変素晴らしく思います

    一部内容が重なっている処もあるが、再度読む分には何も問題はない。

    人を動かすには、論理、利害、感情
    満は損を招き、謙は益を招く
    人を見て法を説け

  • 読書録「野村ボヤキ語録」4

    著者 野村克也
    出版 角川書店

    p69より引用
    “ 中国の『書経』に「満は損を招き、謙は
    益を受く」という教えがあるが、満足すれば
    思考が止まる。思考しなければ進歩が止まる。
    何事においても一流とは、謙虚な気持ちを忘
    れず多くの疑問を抱き、目標に向かってつね
    に努力し続けられる人間のことをいう。”

    目次から抜粋引用
    “やる気を引き出す言葉
     気づきを与える言葉
     やさしい言葉をかけるだけが愛情ではない
     ほめてやらねば人は動かじ
     人を見て法を説け”

     元プロ野球選手である著者による、監督時
    代に選手の指導にあたってかけた言葉などを
    まとめた一冊。
     人の気持ちを奮い立たせる一言からその人
    自身に見えていないことを教える一言まで、
    数多くの実例をあげて語られています。

     上記の引用は、努力とモチベーションにつ
    いて書かれた項での一節。
    お腹いっぱいになってしまうと、それ以上食
    べたくなくなるように、やる気も満たされて
    しまうと無くなってしまうのですね。
    いつまでも一つの事を続けていくためには、
    少しずつ気持ちを満たし続けるようにして、
    決して満足しきってしまわないようにした方
    がいいのかもしれません。
     プロ野球選手としても、監督としても、大
    きな実績を残し続けた人だからこその説得力
    のある文章です。
    野球をする人ばかりではなく、なにかに行き
    詰まっているのであれば、前に進むためのヒ
    ントを得られるかもしれない一冊ではないで
    しょうか。

    ーーーーー

  •  色々な上司に仕えてきたが、前に勤めていた職場の上司が、単に勤続年数の長さのみで昇格したような、専門性も疑わしい人物だった。やっていることはと言えば本書の内容とはまるで真逆だったが、上司としてはまるで無能な人物だと再確認できた。その職場を辞めて良かったと思っている。

  • ボヤキで有名な野村監督が、なぜぼやくのか、そしていかにして人を動かすかを綴った一冊。
    さすがに監督としても実績を上げてるだけに説得力がある。

    多くの話は別書で読んだ記憶があるものの、「人は無視、賞賛、非難で成長していく」というのはその通りだと思うし、「一番大切なのは愛情」というのも賛同できる。

  • 人を育てる際の方法論が、具体例と共に記載されており、学び取ることができる。
    野村さんが監督時代にいろいろと頭を使って考えて、選手個人にあった、指導をし、やる気のスイッチを押していたのだと思う。
    こういう本から学び取って、是非実践していきたい。

  • ファンにはたまらぬ。

  • ノムさんもやっぱり古典から多くを学んでる。「満は損を招き、謙は益を受く」(書経)。オレもいつも謙虚でありたいものだ。素直は成功の鍵だな。
    江夏さんに「言いにくいことを面と向かって言ってくれた・・・」と感謝されたノムさん。指導者としての真髄を見た気がした。 「こいつを一人前にしたい」というリーダーの強い想いは必ず部下に通じる。怒りと叱りの違いをわきまえよう。
    人を育てるには、叱るだけでなく「ここだ!」というタイミングですかさず褒めることも必要だ。相手のタイプを見極めて飴と鞭を使い分けよう。先入観、固定観念を排除して、部下の長所を見つけてやることがリーダーの重要な役だ。 「思考が人生を決定する」(五木寛之)。ある言葉がきっかけで考え方が変わり、人生が変わることがあり得るのだ。

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著者プロフィール

京都府立峰山高校を卒業し、1954年にテスト生として南海ホークスに入団。3年目の1956年からレギュラーに定着すると、現役27年間にわたり球界を代表する捕手として活躍。歴代2位の通算657本塁打、戦後初の三冠王などその強打で数々の記録を打ち立て、 不動の正捕手として南海の黄金時代を支えた。また、70年の南海でのプレイングマネージャー就任以降、延べ4球団で監督を歴任。他球団で挫折した選手を見事に立ち直らせ、チームの中心選手に育て上げる手腕は、「野村再生工場」と呼ばれ、 ヤクルトでは「ID野球」で黄金期を築き、楽天では球団初のクライマックスシリーズ出場を果たすなど輝かしい功績を残した。現在は野球解説者としても活躍。

「2016年 『最強の組織をつくる 野村メソッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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