「買いたい!」のスイッチを押す方法 消費者の心と行動を読み解く (角川oneテーマ21 B 126)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年11月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047102156
感想・レビュー・書評
-
消費には情動が大切という本
買いたいと思わせるようなストーリーを提示することで購買行動につなげることが大事、未来の自分を買っている
購買行動デザイン、キービヘイビアの発見、完成情報デザイン詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
商品を通して未来の自分の理想イメージを買っている
という部分、とても共感ができました
何にお金を使うのかでその人が大事にしているものがわかる
というのを昔からよく耳にしますが、
確かに人に見られるような時計や車にお金を使う人、
物が残らなくても仲間などと楽しむことにお金を使う人、
自分だけで楽しむためのフィギュアや家具などにお金を使う人、
それぞれの人と話していると違った価値観を感じるように思います
それはまさに自分がどうありたいかを物を通して
もしくは消費を通して体現しているということなのだろうと感じました -
方法っていうか事例ですよね。
-
商品は目的ではなく手段であることが説かれている。
商品を商品として売るのではなく、なりたい自分になるための手段として売るべき。 -
●人の購買行動を創り出すマーケティングについての本
・買うまでの二つのハードル=買いたいか買いたく無いか と買えるか買えないか
・脳は不況を知らない、前者を越えれば後者のハードルは高くない
・購入動機のキーは売りたいものについての「情報」が握っている。情報が動機を喚起(ドーパミンが出される)して購買行動が開始される。
本書ではお客さんの購買行動を作り出すメソッドを紹介。(e.g. フランスワインの紹介)
・不況で真っ先に我慢するのは?1位外食2位海外旅行3位ブランド衣料品 (男性1位は車 女性1位が外食)
★売れないときには「感性情報x購買行動モデル」のどこに問題が生じているかを問う。
★脳が本当に買いたいモノは「未来の自分」 その中にプロダクトやサービスを組み込んで提案すべき
★購買行動を作り出すマーケティングフレームワークは
「購買行動デザイン」「キービヘイビアの発見」「感性情報デザイン」の3つから成る。
「購買行動デザイン」
実際に過去・現在のお客様がしている行動ではなく、売り手がして欲しい行動を想像する。どこが機能していないのか、効果の検証にも役立つ。
「キービヘイビアの発見」
デザインした行動の中で、してくれない可能性が高い行動がキービヘイビア。これをしてもらうよう動機付けが必要。
「感性情報デザイン」
キービヘイビアを見極めたら、それを動機づける方法を考える。売りたい商品・サービスが、どうやって「なりたい未来の自分」にさせてくれるのか、ストーリーを伝える。
★ターゲット顧客の、自社商品に対する購買行動を頭に描く
★直感回路を鍛えるには、情報をインプットして、最善の一手をアウトプットすることを繰り返す。その為に、
・過去事例から学ぶ
・自分のビジネス現場で実践を繰り返す
・社内外で意見交換する
これを繰り返した総量が質につながってくる。達人はジャパネット高田社長。
★美徳の経営
一橋大学名誉教授 野中郁次郎の著書「美徳の経営」
経営の核となる賢慮
・善悪の判断基準を持つ能力
・他社と文脈を共有し、共通感覚を醸成する能力
・特殊な文脈の特質を察知する能力
・特殊なコンテクストを言語や観念で再構築する能力
・概念を共通善に向けてあらゆる手段で実現する能力
・これらの能力を持った賢慮を育成する能力
以上 -
「はじめに」に、消費者の「買いたい」を引き起こす術、すなわち、「人の購買行動はいかに作り出すことができるか」についてお話しする、と書かれている。
これを読んで、ノウハウ的なことの書かれた本なのかと思ったが、実際は違った。
買わせるためにどうするか、ではなく、人がどのようなときに「買いたい」と思うのか、について科学的に納得のいくように説明してくれている。
とても参考になった。 -
手塚
コンビニでプリンを買うのは、高校生や、20代〜30代のサラリーマンかと
思っていたら、まったく違った!
「「買いたい!」のスイッチを押す方法 消費者の心と行動を読み解く (角川oneテーマ21) 」
この本を読んだら、自分の既成概念は、木っ端みじんになりました。
月に数10個しか売れないプリンが、どんどん売れてゆく。
すごいな〜。
販売個数いったい、何倍になったでしょう?
これは、読んでのお楽しみ♪
さて、販売を伸ばした、そのプリン、
気になりますよね。
それは、森永のプリン。
え〜、何の変哲もないじゃない!
と、思った貴方、そうなんですよ。
まあ、ふつうのプリンより、すごいのですけど、そんなに?
と思ってしまいました。
そのプリンは、「黄金比率プリン」、う〜ん、たしかに、おいしい。
プリン日本一を選ぶ大会で、上位6種を選び抜いて、
その材料の比率や、なめらかさなどを研究しつくして、作ったそうです。
なるほど、おいしいわけだ。
1個、137円で、70g。
小さく、濃厚、卵の風味もいい感じ。
なめらかで、カラメルもこっくりしてます。
でも、そんなに桁違いに売れるほど?
プリンは、プリンじゃん。
う〜ん、
中身の良さのほかの要因が、売上UPの決め手でしょうか?
商品がいいのはもちろんとして、価格が安いとか?
いやいや、この場合、普通のプリンより高めのお値段です。
しかも、お店に来るお客さんは、中高年の方で急に、人口が増えたわけでもありません。
となると、なんででしょう?
それは、この商品の良さの伝え方だったんです。
「そんな、ポップひとつで、売り上げが伸びたら、苦労はないよ。」と
あるコンビニの店長さんは、おっしゃったと、以前聞いたことがありました。
でも、このプリンの話を読むと、
お店の人が、工夫してつくった「ポップ」やチラシの効果って、ばかにできないですね。
売れない商品と思っているものがあったら、「伝わらない伝え方」をしているかもしれません。
まだまだ、やれることがあるのか、と、気付かされます。
いい勉強になりました。
ちなみに、黄金比率プリンは、今は、売ってません。
私が食べたのも昨年。限定だったのかな?
(いまごろ、書いて、すみません。) -
読みやすく、わかりやすく 購買行動の動機づけの重要性を
シンプルに 語っているところに 本書の特徴がある。
脳は不況をしらない。
商品が売れないのは、不況のせいではない。
買いたいとは 情動である。
買うには 二つのハードルがあり、
買いたいか?買いたくないか? というハードルと
買えるか?買えないか? というハードルがある。
動機が起こるカギは、情報が握っている。
動機と情報は関連している。
それまで買いたいと思っていなかったものが、あるきっかけで買いたくなる。
情報は 五感で入ってくる。
人の消費行動は、感性によって引き起こされる。
人が意思を決定するのは、高次な情報処理であり、
価格という要素のみで意思決定はされない。
別の意思決定要素、このブランドが好き、このお店が好き。
売れないときは、感性情報×購買行動モデルのどの部分に問題が生じているか
その原因は何なのか?
→売れない理由は 動機づけされていない。
ここで重要なことは 『消費感性』である。
消費感性とは、消費におけるメンタルモデルのようなもの。
物事の見方や行動に大きく影響を与える固定観念や暗黙の前提。
消費志向の多様性は、動機づけがされれば凌駕できる。
ドーパミンは 新しい情報に反応して出される。
ドーパミンがたくさん出されるには、新しさに出される。
そこに 驚きがあること。
ドーパミンシステムは、新しくて予測できない報酬に最も反応する。
消費者は 未来の私を買う。
充実感や充足感、それを感じられるような未来を得ようとする。
予期せぬ新しい 未来の私。
Having から Being への価値観への移行。
Being とは、存在そのものの価値感覚や生きがいといったもので、満足して生きる基本となる部分
『自分とはなにものか?』
『自分で大好きだと思える私にどうしたらなれるのか?』
自分がいくべき自分の未来を知ること。
自分のなりたい私になれるのか?
→ なりたい私を支援する。
→ 今と未来をチューニングする。
そのBeingを求める欲求を満たすのが 売り手の使命であり、役目である。
Fulfillment(フルフィルメント) 日本語で言えば ワクワク感。
人生観が変わる椅子
プリン王がつくった 黄金比率のプリン
①購買行動デザイン→購入を決意する
②動機づけをしなければならない行動 キービヘイビア行動。
③感性情報デザイン 夫婦円満ソファ。
顧客の感性を育成する。
直感→瞬間的に感じ取る
直観→直接的に本質を見抜く
大脳基底核の一部である 尾状核頭部
『行動選択を担うとされる同部位の活動は、習慣性行動の言葉にできない記憶を蓄えること』
考えずに 答えを出す。
①善悪の判断基準を持つ能力
②他社とのコンクエストを共有し% -
顧客の購買意欲を喚起するためには、相手がその商品を買った時のわくわく感や勝った後のストーリーが見えるようにしたり、買いたくなるストーリーの提示が必要とのこと。
アップルがまさにそうですね。 -
オーディオブックにて。
オーディオブックで聞くにはちょうどいい。
ただ論理の飛躍が散見されて、説得力があまりない。
「買いたい!」のスイッチを押すためには、
・顧客の感性に訴えかけ、動機付けをする
- ストーリーや情報
・顧客の購買行動を詳細までデザインする
- 購買に至るまでのプロセスにおける障害を取り除く