- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046532213
作品紹介・あらすじ
シャンゼリゼ、ブローニュの森、アパルトマン。資本主義の発達と共に、娼婦たちが街を闊歩しはじめた。19世紀のパリを彩った欲望の文化に迫る。小説、写真、豊富な資料で綴る娼婦の文化史。
感想・レビュー・書評
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娼婦とヒモの関係が、さながら「DV 夫から逃げられない嫁」のようだ。
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文章は読みやすく、なぜちゃんと職のある女の子たちが娼婦への道を歩むのかがわかり、目からウロコでした。しかし、この本は殆どが、様々な小説の引用なので、様々な娼婦のシーンを楽しめますが、登場人物の名前の多さに疲れました。「ナナ」は読んでみたいです。
当時の写真や、絵は魅力的だったので、もう少し欲しかったです。 -
歴史
社会 -
メゾン・クローズ(公認娼館)と吉原を
比較しながら読むべし。
ただ、女性からしたら、無茶苦茶しんどい内容(^^; -
前作の「パリ、娼婦の館」を読んでから読むべきでした。
フランス革命以後の時代(第二帝政期等)が分かってると流れが掴みやすい。
文体は相変わらずのすんなり入ってくる感じで読みやすかったですが、文字ばかりで資料は少なめ。 -
情報として興味深かった。鹿島氏の視点には馴染めなかった。
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これは超面白い本!
パリの私娼と公娼、メゾン・ド・クローズなどについて書いてある本。
著者もなかなかの変態だな!ということが分かる本でしたw
下級娼婦が高級娼婦となる時には、パトロンからお金だけではなくて「文化」を得る必要があった、とか、銀座のホステスにも通じるものがありますよね。
女は、安売りするべきではないのだ!中身がともなっていなかったとしても、高く売ろうとすることも大事なのではないかと。
傲慢になるのではなくて、卑屈にならないということ。
自分の価値を信じること。
そして「それだ!」と膝を叩きたくなった部分が以下。
「『減るものじゃなし!』という勿れ!性器は減らないが、心の減りは一度でも売春に走ったら、永遠に埋まらないのである。」
こんなこと、男性で書ける人ってすごく珍しいと思う。
女は誰でも、自分の「肉」としての価値に葛藤を覚える。
この著者は文章もうまいし考察も素晴らしいと思います。
他の本も読んでみよう。 -
こういった本は読みづらくて面白くない場合が多いのですが、柔らかい語り口でとっつきやすく、娼婦ひとりひとりの物語を読んでいるようで飽きさせません
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専門書なので時間がかかると思ったけど2時間ぐらいですぐ読めた。
18〜9世紀は娼婦になってしまう人が多い。そのような人々が今も昔も文学の中心になっている。
この本を読むとゾラのシリーズを読みたくなり、今『居酒屋』を読んでいる。