数学の世界地図

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 287
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046056276

作品紹介・あらすじ

開成卒→京大卒・京大院修士→27歳の現役教諭、数学インフルエンサーでもある古賀真輝氏の完全書き下ろし!
・中学校や高校で習った数学が、学問としてどのような広がりを見せるのかを解説。数学の世界を俯瞰できるガイドマップです。
・「代数学」「幾何学」「解析学」「数学基礎論」「応用数学」。各分野のつながりを知り、面白いところをつまみ食いできます。
・数学が好きな中高生に、理系大学生の入門書として、大人の学び直しにも使える1冊です。
・「数学ってなんかかっこいいな。どんなことを勉強するんだろう?」という、数学の世界について知りたい、数学に興味のあるかたにも楽しんでいただける書籍です。

はじめに より
 「数学を学び研究するということは,山登りと似ています.様々な困難を乗り越えて上の方までたどり着くと,そこには絶景が広がっていることでしょう.登っている最中は難しいと感じていたことも,それより上から見下ろすことで,簡単に見えるようになるものです.しかし,逆にまだふもとにいる人から見ると,上の方の様子やそこから見下ろした景色がどうなっているかは想像しづらいです.そこが数学の困難なところです.道半ばで挫けてしまうことも少なくありません.本書は,そのような数学の困難を克服することを目的としています.旅行に行く際に買うガイドブックは,眺めるだけでも楽しいですよね.それと同じように,これから先数学という山の上の方にどのような世界が待っているのかを,本書を見て知っておくことで,今歩んでいる道も楽しめて歩けるようになったり,これからの観光ルートもはっきりしたりするでしょう.本書をきっかけとして,少しでも数学に興味をもったり,チャレンジしてみようと思ったりする人が増えると嬉しいです.」

感想・レビュー・書評

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  • 数学ってよくわかないなぁと思っていたけれど、読んで以前よりは少しイメージできるようになったかなぁと思う。

    本書は、数学に関心を持っている高校生や大学学部生向けに数学という学問の全体像の入口を紹介するものになっている。

    経済学部生だったとはいえ、数学をほとんど忘れてしまった自分には難しすぎたけれど、
    それでも理論と理論がつながっていく世界のおもしろさは読みながら感じることができた。
    もっと勉強してから読み直すとより楽しめるかな。

  • 数学の世界は、高校で多少数学が得意だ、という人にとっては、広すぎるだろう。

  • 数学の各論点がかいつまんで紹介されている。
    自分の知っている分野の論点は書かれていることが足りないなと思いながら読んだが、全く知らない分野だと短い中でも理解すらできない。
    数学をネタにブログを書くのであれば、この本を読んで、気になった論点について、他の本を借りたり、Youtubeを見たり、ネットで探したりするのがいいかもしれない。
    序盤で出てくるガロア理論についてそんな感じで深堀するきっかけになった。
    ガロアって人とは全く違う視点から方程式を捉え、5次方程式の解の公式はないと導いた人物だが、20代で死ぬまでにその理論を確立した人物というから驚きである。

  • 数学苦手マンの私、部分的に読める……読めるぞ……!!となることが分かりテンションが上がる。読める!ってなったとこはかつて別の本で勉強してたとこでした。読書大事。あ、これ進研ゼミでやっ以下略。今は頭いっぱいだけど何回も読み直して制覇したい

  • 2023-07-09
    こういうのはついつい買って読んでしまう。
    世界地図と言うより、名所名蹟ガイドブック。むちゃくちゃ広い世界の、重要なところをピンポイントで紹介してくれている。力作。
    正直、1/3くらいしか理解はできていないけれど、数学の興味がどこにあるかの多様性を改めて感じることができた。
    けどまあ万人には薦めがたいかなあ。数学ガチなら物足りないだろうし、数学ニガテなら拒否反応出るだろうし。
    せめて、テーマごとの参考文献とか次に読むべき本が載っていれば、地図としての機能を果たしたのにね。

  • 「地図」の動画がどんな本になるのかと思ったら、ものすごくわかりやすくて詳しい内容だった。これだけ各分野をバランスよく解説しているのはすごい。著者のポリシー通り、厳密さをできるだけ損なわないように書いているのも伝わってきて好感。もっと早く読みたかった本。
    私には判断できないことだが、内容の詳細についてどうやら数学者の方々からも大きな批判が出ておらず、賞賛の声が多いのも心強い。大学で数学をやろうとする人たちとかのためのよい地図になると思う。
    ただ、行列を扱わないという方針には意表を突かれた。今の学生さんたちに対してはある意味妥当なやり方なのかな。
    想像するにこういう本って、全部が著者の専門分野ではない上に、たとえ間違ったことを書いていなくてもなお「〇〇が入ってない」「ここは説明不足」「この分類はいかがなものか」とケチをつけられやすいものだと思うのだが、そこにあえて一人で踏み込んで行った古賀さんはすごい。見習いたい。

  • 世界広いけど、自分が専門とするカテゴリがちゃんとあった

  • 大学受験で数学を勉強したはずだが、理解できた中身は5%以下だった。評価が星4以上なのは、興味を持って読み評価する人が、そもそも数学に精通している方が多いからと信じたい。星を減らす資格はないと思うので、星5個とする。世の中には自分の知らないことがたくさんあることがよくわかった。逆に言えば無知の知を知ることができるのもこのようなわかりやすい本があるからなのだろう。

  • この本は社会人になって、ふりかえりつつ読むのもいいです。実際、私は社会人であり、この本がよく整理されていると感心しました。

    しかし、ぜひとも学生時代にいらっしゃる方にオススメなのも確かであると思うのです。特に高校生で数学の授業がつまらない、ただの暗記科目だと思ってしまっている、そこのあなた、数学は高校と大学で、まるっきり異なった科目になります。少しわからない単語や記号が出てくるかもしれません。でも、きっと、わかるところもあると思います。数学の面白さも伝わってくるでしょう。

    この本のいいところは広く浅く数学を俯瞰しているところです。ですので、少しでも興味を持った数学の分野を、他の本で掘り下げることもできます。こんな数学もあったの?と、きっと心がときめくでしょう。

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002329515【推薦コメント:中学校・高校で学習してきた数学がどのように大学以降の数学につながり、そして大学側から見れば中高の範囲はどこに位置づけられるのか、全体を概観できる、「中高時代に読みたかった」一冊!】

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著者プロフィール

1996年東京生まれ。私立開成高等学校、京都大学理学部卒業。京都大学大学院理学研究科数学・数理解析専攻修士課程修了。2022年度より私立甲陽学院中学校・高等学校教諭。専門は整数論。学校現場で中学生や高校生に向けて数学の授業を行う傍ら、YouTubeチャンネル「Masaki Koga [数学解説]」で数学に関する授業動画を公開していて、チャンネル登録者数は2023年4月現在6万人を超える。モットーは「『分かりやすさ』より『厳密さ』第一」。

「2023年 『数学の世界地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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