野性の経営 極限のリーダーシップが未来を変える

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046049810

作品紹介・あらすじ

野性とは、人、社会、企業、チームがなんとか生きようとする力。とても希望につながる本です……糸井重里(「ほぼ日」代表)

「感動」というキーワードに貫かれた「ソニー再生」の裏には、本書が論じる野性がたしかに存在した……平井一夫(ソニーグループ株式会社シニアアドバイザー)


戦略論の大家である野中氏がいま、最も注目しているもの。それは人間の「野性」である。そうした「野性」に基づく経営、つまり「野性の経営」とは、いかなるものなのか。

本書はなぜ人間にとって、経営にとって「野性」を取り戻すことが必要か、ということが野中氏の知識創造理論とともに論じられたうえで、「野性の経営」の体現者として、かつて「ゴールデン・トライアングル」と称されたタイの麻薬地帯を楽園に変えた男、クンチャイの類稀なるリーダーシップの本質が語られる。

「野性の経営」に不可欠な「二人称」とはどのようなものか、その二人称を「組織知」にして「クリエイティブ・ルーティン」を回転させるためには何が必要か――。「直観」や「アート思考」を超越し、分析マヒ症候群に陥ったすべての日本人に贈る、世界的経営学者の最新作。


〈目次〉
第1章 人間にとって「野性」とは何か――サイエンスがもたらしたもの、奪ったもの
第2章 「野性の経営」の本質――SECIモデルとフロネティック・リーダーシップ
第3章 革新は「思い」から始まる――荒れ果てたドイトゥンを蘇らせた一人称の力
第4章 二人称で「共感」を生み出せ――ケシの栽培者から森の労働者になった村人たち
第5章 世界に広がるドイトゥンモデルーークンチャイの終わりなき挑戦の物語り
終章  「野性の経営」のその先へ――「クリエイティブ・ルーティン」を回し続けよ

感想・レビュー・書評

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  • こちらで書評を書きました(↓)。

    https://www.rinen-mg.co.jp/web-rinentokeiei/entry-5099.html

    「野性の経営」とは聞き慣れない言葉だが、要はデータ重視の「分析的経営」の対義語である。
    分析的経営のみでは太刀打ちできないのがいまの時代であり、直観力など、人間本来の野性の力に依拠した経営が必要だと主張する本。

    メイン著者の野中郁次郎先生は、「知識創造理論(SECIモデル)」で知られる世界的経営学者だ。本書もまた、知識創造理論の応用編である。

    前半では、知識創造理論を基盤とした「野性の経営」がなぜいま必要なのかが解説され、その具体例としてソニーとマイクロソフトの復活劇が挙げられている。

    後半は「物語り編」。
    「野性の経営」のモデルケースとして、タイのドイトゥンで展開された大規模なソーシャル・イノベーションが、くわしく紹介される。

    「ゴールデン・トライアングル(黄金の三角地帯)」の一角として、アヘン栽培のみに依存して荒れ果てていたドイトゥンが、健全な人気観光スポットとして見事に蘇生するまでの物語だ。

  • 20240303読了

  • Don’t just talk the talk. You have to walk the walk.

    コロナ以降、現場に出る頻度が減っているなぁ。
    ちゃんと外に出よう。

  • タイでの活動事例に当てはめて紹介されているが過去の野中さんの著書と概念は同じ。

  • タイで様々な活動に尽力したクンチャイさんとみなさんのお話。周囲の人たちを巻き込みながら、現状を変化させていく事例を紹介しなぎら、それを理論化する試み。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC1374355X

  • ふむ

  • タイでアヘンまみれになっていたある村が復興したストーリー。
    野性の経営の理論編から実践編といった形で非常に明快。

  • 第1章 人間にとって「野性」とは何か―サイエンスがもたらしたもの、奪ったもの
    野生≠野蛮
    サバイバルのプロ・ホモサピエンス
    テクノロジー→思考の標準化
    感性のやりとり
    クオリア
    いま・ここでの判断力
    非認知スキル
    第2章 「野性の経営」の本質―SECIモデルとフロネティック・リーダーシップ
    道徳感情
    価値創造の主体
    アニマルスピリット
    直接経験→サイエンス
    相互主観性
    フロネティック・リーダーシップ

    第3章 革新は「思い」から始まる―荒れ果てたドイトゥンを蘇らせた一人称の力
    第4章 二人称で「共感」を生み出せ―ケシの栽培者から森の労働者になった村人たち
    第5章 世界に広がるドイトゥンモデル―クンチャイの終わりなき挑戦の物語り
    終章 「野性の経営」のその先へ―「クリエイティブ・ルーティン」を回し続けよ
    プロットとスクリプト
    善く生きる
    サムライスピリッツ

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著者プロフィール

野中郁次郎
一九三五(昭和一〇)年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。富士電機製造株式会社勤務ののち、カリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)にてPh.D.取得。南山大学経営学部教授、防衛大学校社会科学教室教授、北陸先端科学技術大学院大学教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授などを歴任。一橋大学名誉教授。著書に『組織と市場』、『失敗の本質』(共著)『知識創造の経営』『アメリカ海兵隊』『戦略論の名著』(編著)などがある。

「2023年 『知的機動力の本質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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