40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法
- KADOKAWA (2020年11月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046049308
作品紹介・あらすじ
●Kindle2万部突破の超ベストセラーが大幅加筆・再構成の完全版でついに登場!
●勝間和代さん推薦!「ロジカル思考が温かいストーリーですっと学べる至高の1冊です」
僕がGAFAの部長に転職できたのは20代で経営企画部のN部長から教わったビジネスのレッスンのおかげだった…。
N部長との対話形式で一生モノの思考力×伝達力×会議力が手に入る!
【はじめにから抜粋】
僕は40歳のときにGAFAのうちの1社に、シニアマネージャー(部長)として転職しました。
この会社の中で求められるものはロジカルさ、論理力、分析力、行動力、人を動かす力などのハイレベルなスキルセットでした。
これらのスキルは前職に17年在籍していた間に学び、身につけたことが非常に大きかったのですが、その17年間の中で最も僕が成長したのは20代半ばから30代前半に経営企画室、特にそこの本部長だった Nさんに直接教えをいただいていたときだったのです。
25歳の僕はNさんに、「僕はいつか、Nさんの語録をまとめた本を出しますよ!」って、約束したのです。
今の僕があるのは、20代半ばに Nさんの話を聞いて実践してきたからだというのは、まぎれもない事実。
ですから僕は、「Nさんから教わったことをすべて本に詰め込んで、いろいろな人に伝えたい」という思いを持ち、いつか絶対に形にしたいと思っていました。
本書は、僕が Nさんに教えていただいた内容をできるだけわかりやすくみな様に伝えるため、会話形式でまとめました。
本書がみな様の考え方、視点を変える一助になれば幸いです。
感想・レビュー・書評
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『感想』
〇私も仕事を始めたころに、仕事の力量的にも人間的にも尊敬できる先輩に出会い、その影響で今の自分があると思っている。
〇人との出会いは偶然であり必然でもある。ただ待っているのではなく、後をついていきたいと思える人を自分で探すことも大事だ。
〇大事なフレーズばかり載っている。普段から実践していることも多いけれど、感覚でわかっているだけでは人に伝えにくいし自分も真に理解できていないと思う。それを文で表現してある、そしてNさんは言葉で部下に教えている。これはすごい。
〇ただ言葉で理解し納得したとして、実際に使いこなせるかはまた別。部下に怒っちゃいけないとわかっていても怒ってしまうこともあるし、話し方が大事とわかっていても、相手との関係によってわざといやらしい言い方をしたりもしてしまう。人の伸びたところを見なきゃいけないと思いつつ、成長しない部分が気になって仕方がない。これは自分の人間性を高めていかないと。
〇仕事は自分だけではできないのだから、自分中心で物事を見ないで、客観的に、時には相手の立場に立って考えることをしなければ、本当のよい仕事はできない。
〇相手にはつい100%を求めてしまう。最初は△でも許される土壌を職場で作っていかないと、本当の働きやすい、なおかつ自分が成長できる、社会の役に立つといった実績は作りにくいだろうな。
〇この本は伸び盛りの人にも、後輩の成長を助ける立場の人にもお勧めできる。
『フレーズ』
・「考える」と「思いつく」は全然違うからね。思いつきで要素分解しても、抜け漏れが圧倒的に多くなるよ。(p.29)
・物事を深く考えるためには、視野を広げる、視座を高める、視点を増やすという、3つのポイントがあるんだよ。(p.33)
・悩むっていうのは現状、もしくは将来を悲観して嘆くことなんだよ。すでに現状起こったことで悩むならまだしも、まだ起こってもいない将来のことについて嘆くなんて、時間の無駄だよ。(p.51)
・センスは感覚ではなく、知識の量によって磨かれるんだよ。(p.65)
・話が伝わらないのは、概して受け手ではなく伝え手の問題であることが多いから、プレゼンをするときや人に仕事の話をするときは、「ポイント・箇条書き」を意識してね。(p.95)
・たとえ話や比喩表現っていうのは、何も知らない相手に何かを伝えるときには、ものすごく有効な手段なんだよ。(p.104)
・同じ内容を話しても、人が動いてくれる話し方と、動いてくれない話し方があるからね。(p.107)
・気づきは高度な教育なんだよ。(略)それだけ人に気づかせるというのは、大変なことなんだよ。(p.111)
・ファシリテーターはただ「会議を進める人」じゃなくて、「会議を結論まで導く人」なんだ。(p.149)
・「なぜできないか」をちゃんと聞いて、明らかにした上で対処してあげるのが僕の役目だよ。(p.182)
・人を伸ばすために最も必要な考え方は「伸びたところを見てあげること」なんだよ。(p.182)
・人を見るときには、「100%には到達しなかったけど、80%くらいできてるよね」っていう視点を持ってあげないといけない。(略)100%しか認めないというのでは、まわりに対して怒ってばかりになってしまうし、同時にまわりに対して不信感が募ってしまう。それが周囲にも伝わって、最終的に自分の信頼を下げてしまうことになってしまうんだよ。(p.184)
・聞きたいことだけをピンポイントに質問してわかってもらうためには、相手の理解度が同じくらいじゃないとダメ。(p.226) -
同じ寺澤さんの「4分割ノート」の本を先に読んでしまったが、この本を読むと、4分割ノートの威力がよりわかるようなる気がする。
どちらが先でもよいと思うが、
本書と4分割ノートと併せて読むのがおすすめ
・全体像を把握する
・ターゲットを明確にする
・要素を洗い出す
・出てきた項目を縦に深く掘り下げる前に、
まず思考を横に広げる
・視野、視座、視点
・「悩む」と「考える」の違い
心配な点をなくすために考える
考えると、物事を前へ進められる
・後輩の育て方
「全体像を教えてください」
「それは何のためにやるのですか?」
「まずはゴールイメージを合わせましょう」
・会議では
「誰が、いつまでに、何を」を明確にする
・会議の目的を忘れない
・議事録
「目的」と「決定事項」を書く
「決定事項」は「誰が、何を、いつまでに」を書く -
仕事の取り組み方で重要なことが端的に書かれている。長ったらしい前置きもなく、多くの気づきを与えてくれる本。
・「悩む」と「考える」は違う
・目的、目標、範囲、体制、スケジュールを決める
・仕事を依頼するときは背景を全て話す
・完璧主義をやめてスピード重視 -
物語形式で論理思考について説明されていて、とても読みやすく、タメになる本だった。何回も飲み直したいので、今度は借りるのではなく、買おうと思いました。
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新人が読むべきかな
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ロジカルシンキングを登場人物(上司と若手部下)の会話形式で学べる良書。平坦な言葉/図で説明されており非常に読み進めやすく、またよくまとまっている。
以下、読了後のまとめ。
◆ロジカルに考えるとは
・考えるとは、要素分解すること。★
・ターゲットを明らかにし、要素分解する
・要素分解で意識することは以下
・視野(水平思考)
・視点(垂直思考)
・視座(思考の高さ)
・上記を時系列を変えて実施する
・視野は類推、視点は5W1H/MECE、視座は立場/役職を置き換えることとも言える
◆伝えるとは
・ポイントを箇条書きにすると伝わりやすい
・論理の飛躍をなくすこと
・スタートと結論だけを話さないようにする
・思い込みをしないようにする
・気づきは高度な教育なので、気づいてもらうには相当なインプットが必要
・答えではなく、方法を伝える
◆会議の進め方
・会議には決定、報告の2つがある
・決定には必要な人を呼び認識合わせが必要
・目的によって行動が変わる。なので、目的を常に意識することが大事。(会議では脱線しがちなので)
・複数部門に跨る課題は要素分解して玉持ちさせる
・新プロジェクトでは、まず以下が必要
・目的
・目標(達成度を測るための、数値)
・スコープ(what)
・体制(who)
・スケジュール(when)
◆Nさんの仕事の進め方
・『ストーリーを作り、それを元に人を動かすこと』が仕事において価値がある
・完璧さよりスピード重視
・仕事は爆弾を持ってるようなものなので、早く他人に回す
・完璧を求めると時間がかかりすぎる、依頼人の意見を入れるのが遅くなる
◆実践編
・現状の業務課題、中期の業務課題がある
・現状:現業務の知識が大事。業務全体の繋がり、背景目的を知らないといけない。
・中期:未来の環境がどうなるかの想像力、それをインプットに方向性を決める力、そして人を動かす力が大事
◆仕事を依頼する/される時
・全体像/背景/目的を必ず伝える/確認する(そうしないと、適切な行動を自ら選択できない)
・依頼人は、答えは教えない(そうしないと、自発的に動かない)
・依頼される側は、わからないことはちゃんと確認する(そうしないと、意図しない方向に仕事が進んでしまう) -
ストーリー仕立てで分かり良い
メンバーの思考力育成で悩んでる人に良さそう