本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046043795

作品紹介・あらすじ

本を選び、読み、活かすにはどうすればいいか

・1行たりとも読み飛ばさない
・何百年も残った古典は「正しい」
・何かを学ぶなら「厚い本→薄い本」の順

 還暦ベンチャー(ライフネット生命)、
古希学長(立命館アジア太平洋大学)にして、
稀代の読書家が、

 ・本を読むことの楽しさ
 ・本の選び方、読み方、付き合い方
 ・本を活かせる人の習慣
 ・「自分の頭で考える力」をつけるためのコツ

 などを、深く、やさしく解説します。


(本書は、小社から刊行された同名の新書を、加筆・改筆の上、再編集したものです。)

感想・レビュー・書評

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  • 分かりやすい言葉で、本の素晴らしさを伝えてくれる本。
    「人」「本」「旅」で自分を磨いて来た出口さんならではの、言葉が凝縮されていました。

    「人」「旅」はすぐに増やせるものでもないので、「本」との出会いを少しでも増やしたいと思わずにいられません。

    著者によると、ある分野を学ぶためには、厚い本からがおすすめとのこと。
    薄い本、分かりやすい本から入ってみようと思ったことからそもそも逃げ道を作っているようにも思えます。

    本の醍醐味を最近感じてないのを少しでも感じられるようになりたいものです。

    就寝前の読書を少しでも復活させたい!

  • 頭を打たれた。読書好きとは出口治明さんのことを言うのだろう。ある分野がわからないのは、単純に自分の勉強不足。高校時代に先生から「青春時代に人類の遺産を全部自分のものにするぞ!ぐらいの気持ちで本を読んで、勉強しなさい」と言われたことを思い出す。分かりやすさで有名な出口治明さんですが、それ以上に膨大な読書量と知識量がインプットされている。とても、追い付けるはずもなかろうが1ミリでも近づいていきたい。今日が人生で一番若い時なのだから。

    以下は抜き書き

    リベラルアーツ
    自由7科
    文法学、修辞学、論理学、算術、幾何、天文学、音楽

    まとまった知識は、本から得る。
    直近のニュースは、新聞で得る。
    百科事典の代わりに、インターネットを使う。

    ひとりひとりが「これは、本当なのか」と問いかけ、自分の頭で考えて、選び、自分の暮らしを大切にしていかなければ、良い生活を送ることも、良い仕事をすることも、叶わない。


    出口流マイルール
    ・新しい分野の勉強
    ①関連書籍を7~8冊読む
    ②「厚くて、難解そうな本」から読み始めて、輪郭をつかむ
    ③最後に「薄い入門書」を読んで、体系化する
    ④本で学んだ後は、実際に体験してみる

    休日の午前中は図書館
    昼休みも図書館

    歴史書は過去60年間で5000冊は読んでいる
    同時代の歴史書は3~4冊読んでリンクさせる


  • 最近読んだ中で1番です。

    読書術(How)よりも、どうして読書することが大切か?(Why)が腑落ちしました。そして、教育と教養の違いにも納得です。娘達に生きていくための武器である「教育」を授けられているか?自信がなくなりました。

    読書中毒といえる著者の読書量にはただただ圧倒されますし、1字1字読まれているのに驚く程に早く1冊を読まれているのもすごいです。

    「知りたがり」ですが、最近は小説を始め、新書、古典を読むパワーがなかった私ですが、この本に大いに刺激されたので、まずは10ページを、1冊1冊読んでいきたいと思います。

    『教育とは、人間が生きていくために必要な「最低限の武器を与えること」です。』

    『日々、自分の頭で考えて次々と選択していくのが、人間の人生です。人間が、この社会でより良い生活を送るためには、この日々の選択を少しでも正しいものにするために、自助努力(勉強)が必要です。そして、日々の選択の判断材料となるのが、「教養」です。』

  • 著者の本の読み方、付き合い方についてまとめた本。

    稀代の読書量を誇る著者からにじみ出るエッセンスが凝縮されている。取材から起こしている本ということもあり、平易な表現で記述されているので、今まで読書の習慣がなかった人にもお勧めできる。

    以前の新書版を読んだかどうか覚えていなかったが、必要なところは最新の状況にあわせた記述となっており、これまでの著者の考え方や自分の軸の持ち方の再確認をする意味でも、価値ある時間を著者と共有できたとの考えている。

    私は本を読むときは線を引く(付箋を貼る)し、書き込みもするし、ビジネス本も読むし、必要なタイミングで再読もいとわないところが著者の付き合い方とは異なるものの、これは本当に人それぞれだろう。

    いくつか気になった本も紹介されていたので、今度また読んでみたい。こうして「読みたい」本が増えていくのだけれど、それははうれしい悲鳴であり、贅沢というものかと思う。

  • 中々の学びがたり、自分のこれまでの本に対する向き合い方を見直させてくれた。

    古典を読むべきという考えは私も大賛成であったが、どうも手につけられなかった。
    ⇨岩波の薄い本から挑戦しようとおもう。

    また最近流行りの速読ではなく、熟読。
    これも感覚的に重要なのがわかる。

    改めて、本への興味が湧いた一冊になりました。

  • ①新しい知識を学ぶときは分厚い本から読み、最後に薄い入門書を読んで体系化する。

    ②本で学んだ後は実際に体験してみる。

    ③本は面白そうな本を素直に読んでいけばいい。

  • 先日APUで、出口学長とランチを一緒にいただく機会があった。お話し聞いていると、とにかく話題が豊富で「教養のある」方だと感じた。またとても気さくな人柄を感じさせる面が多くあり、行く先々で様々な人々が挨拶をしてくる。そうした出口学長を形成している要素の半分以上が、これまでに読んだ本だということがわかる。本書はそうした本の数々が紹介されている。9頁にウォーラーステインが取り上げられ、『あしたのジョー』も紹介されているが、巻末に挙げられた本はほとんどじっくり読んだことのない文献ばかりで恥ずかしい。

    ちなみにこの他は旅と人とのこと。「旅」に引き寄せてこの時を振り返ってみると、出口先生には別府の竹瓦温泉を強くお勧めいただき、その日の夜実際に訪れた。宿から道中にかけての光景や、建物の構え、お湯そのもの、温泉の入り方等、体験したことは未知のことばかりだった。人生の思い出深い一場面となった。

  • 出口さんという人間を研究していくと、
    出口さんは「人・本・旅」によって自分自身を磨いてきたことがわかる。

    それぞれの割合が、
    人2.5割、本5割、旅2.5割だ。

    ということは、
    出口成分の
    半分くらいは本である。


    では、
    どんな本を読んできたのか?

    「古典」
    である。

    そう、
    出口さん=古典
    と言ってもいい。

    古典を読む。
    楽しんで読む。


    人間世界の面白さに触れることができる書。

  • 知識人の出口治明さんの本の読み方についての本。
    現代に求められるのは、「自分の頭で考え、進んで行動し、新しいアイデアを生み出せる人材」。そのためには、教育だけではなく、教養が必要になる。その教養は、①人②本③旅で培われる。

  • 内容をかなり忘れていた。人間の生きる意味とはメインシステム外にどう関わるか、というのは目から鱗だった。『貞観政要』を昔読もうとしてたなぁ。この本のおかげで、本の選び方の一例がわかった。

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著者プロフィール

出口 治明(でぐち・はるあき):立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命株式会社に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮文庫)、『0から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文春文庫)、『歴史を活かす力』『日本の伸びしろ』(文春新書)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『一気読み世界史』(日経BP)、『ぼくは古典を読み続ける』(光文社)等多数。

「2023年 『人類5000年史Ⅴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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