知りたくないではすまされない ニュースの裏側を見抜くためにこれだけは学んでおきたいこと

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046040794

作品紹介・あらすじ

知りたくないけれど、これを知らねば国際政治の先行きは読み解けない!トランプ大統領誕生から米中貿易戦争までをみごとに予言した著者だから語れた、ビジネスパーソンが知るべき「地政学2.0」。

感想・レビュー・書評

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  • 最近、「ニュース女子」のコメンテーターとして登場しているので、彼の分析力についてある程度の予備知識があったのだが、その期待値を裏切らない良書でした。
    特に、衝撃だったのは第7章「アメリカは敵と味方を取り違える天才だ」というインドネシアの軍幹部の発言を裏付ける内容・・そして間違えるだけではなく同盟国(かつての南ベトナム)を見捨てることも彼らの国益次第だという点は日米安保を金科玉条にしている日本人には耳の痛い話である。
    さらに第8章「未来を読み解くDIMEという考え方」も示唆に富む、不正事件を起こした日本の会社に中国系企業が食指を伸ばしてくるのはハイテク技術を盗もうというしたたかな狙いがある(P226)など・・
    米国の原理原則は「頼りにならない味方は守らない」という冷徹さを持っていること、国益は与えられるものではなく勝ち取るものである、など本書には寸鉄人を刺すような視点が数多く提供されています。
    一読をお勧めします。

  • 江崎さんの単著本は初読。話し方も感情に流されたり、イデオロギーに傾倒する事なく、理路整然とわかりやすいが、本著も同様。 知識をひけらかすように小難しく書くのではなく、現状を一人でも多くの人に伝えたいんだなと感じた。 DIME(外交・諜報・軍事・経済)の概念は面白い。日本は総合的、長期的に物を見る視点というのが欠けているように思う。特に諜報(インテリジェンス)は重要だろうし、もっと知りたい。 江崎氏の著書を読んでいきたい。 「勝利、正確にいえば独立と平和は与えられるものではなく、勝ち取るものなのだ。」

  • 日本はアメリカと同盟関係だが、日米安保を履行させるにはアメリカを信用し、かつアジアをまとめる強い意志と力を見せることが重要であり、今後日本がアメリカからの独立を諦め完全にアメリカや中国の傀儡になった場合、アメリカとの同盟関係がなくなると警鐘を鳴らしている。

    特に日米安保の関係で、アメリカ側には日本が軍事的に強くなることを望む勢力の話が興味深く、軍事、外交体制を考えさせられる一冊。

  • 日本とアメリカの関係性において日米や日中などの国際情勢がどのように動いているのか、についてマスメディアでは語られないレベルの深い情報や議論を通じて解説した本。日頃日本のあるべき姿について考える機会の少ない私にとっては参考になる内容も多かった。

  • 米国大統領選が盛り上がっている今(すでに終わっているが)、その背景がとても理解できます。トランプ政権のこれまでと、今後起こる情勢。日本で普通に生きているだけではわからない世界情勢の真実がよくわかります。この先の日米中関係、世界情勢を正しく理解するための必読書です。

  • ニュースの裏側を見抜くうえでのポイント
    ①アメリカは、同盟国を見捨てることがある。
    ②アメリカ(中国、韓国も)は、一枚岩ではない。
    ③アメリカの外交政策をめぐる「強い日本派」と
     「弱い日本派」、「孤立主義」と「干渉主義」、
     「アメリカ・ファースト」と「ネオコン」、この
     三つの対立軸を理解する。
    ④日本を取り巻くアジア太平洋の危機は、ハワイの
     インド太平洋軍の動向に注意。
    ⑤インテリジェンス、とくに中国の軍事的脅威や共
     産主義に対する米軍や保守派の情報を理解する。
    ⑥政治にとって最も大切なのは、経済・景気。経済
     政策と株価を含む景気の動向によって政権の浮沈
     を判断する。
    ⑦アメリカは敵と味方を取り違える天才。アメリカ
     から誤解されないよう、注意深くかつ粘り強くア
     メリカの指導者たちに働きかけなければいけな
     い。
    ⑧DIMEという概念を知ること。

  • アメリカの保守派に属する人々が、どういった信念で行動しているかが分かる、数少ない良著です。

    日本だけでなく、アメリカのメディアも左傾化していることがよく分かりました。

  • これを読めばトランプの言動が腹落ちする。

  • ●重要な事は、アメリカの世界戦略がどうなっているのかと言う対極の議論をまず理解することだ。アメリカは、困窮した同盟国に兵器や装備を与えたり、軍事的な助言や援助を与えることができるが、その国が最終的に勝利を得ることができる意思や、自助努力を与えることができない。その国が自分自身で解決しようとしていることが大切なのだ。アメリカはベトナム戦争の教訓から、「自助努力をしない同盟国を守ることはできない」と考えるようになった。
    ●戦争論によると18世紀においては戦争は未だ政府だけが関与する出来事で、国民は単にその道具に過ぎなかった。フランス革命以降、戦争は国民の関与するものになった。戦争は国民全体のものとなりその性格は変化した。
    1980余年「ワインバーガー・ドクトリン」の発表。「アメリカの軍隊を外国に派遣する際には、アメリカ国民に支持されていると言う十分な証拠がなければならない」
    ●アメリカの有名な歴史学者であるチャールズ・ビヤード博士の「ルーズベルトの責任、日米戦争はなぜ始まったか」
    ●アメリカに関するマスコミ報道で気をつけないといけない事は、「アメリカは」と言う表現で紹介されるのは「民主党を支持するアメリカ」が多いということだ。
    ●昔からアメリカは共和党の方が圧倒的に強かった。しかし恐慌により「資本主義はもうダメだ」と言う空気が世界中に蔓延する。そして新たに登場したのがニューディール政策と呼ばれる、政府による経済への積極介入を掲げた民主党のルーズベルトであった。これらのニューディール連合に戻るべきことにアメリカ共産党およびソ連のスパイが大量に入り込んで、民主党の政権を国家社会主義、共産主義と牽引していくのだ。
    ●「ネオコン」VS「アメリカファースト」ネオコンと言うのは、民主党系の左からの転向者たちである。正確に言えば、ソ連のトロツキストの系譜を組む人たちのことだ。「世界中にアメリカ軍を派遣して民主主義と言うものを輸出すれば、世界を良くなる」と言う考えの人たち。

  • 江崎先生に叱られる
    阿倍を許すヤツも、非難するやつも
    自分の目でみて、何をしているかで是非を決めろ
    何をしたか、していないかである

    難しいから江崎道朗の本をみる

    阿倍ダメじゃん
    他もダメダメじゃん
    誰か、救世主が出てこないのか!!

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著者プロフィール

江崎道朗(えざき みちお)
評論家・情報史学研究家、麗澤大学客員教授。1962(昭和37)年東京都生まれ。九州大学卒業後、月刊誌編集、団体職員、国会議員政策スタッフを務めたのち、現職。安全保障、インテリジェンス、近現代史などに幅広い知見を有する。2019年第20回正論新風賞受賞。オンラインサロン「江崎塾」主宰。
著書に、『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』『日本占領と「敗戦革命」の危機』(以上PHP新書)、『日本は誰と戦ったのか』(KKベストセラーズ、第1回アパ日本再興大賞受賞)、編訳書に『米国共産党調書』(育鵬社)など多数。

「2023年 『ルーズヴェルト政権の米国を蝕んだソ連のスパイ工作-ー「米国共産党調書」を読み解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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