波紋と螺旋とフィボナッチ (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044004590

作品紹介・あらすじ

(目次)
はじめに
第1章 育てよカメ、でもどうやって!?
第2章 白亜紀からの挑戦状
第3章 シマウマよ、汝はなにゆえにシマシマなのだ?
第4章 シマウマよ、汝はなにゆえにシマシマなのだ?(解決編)
第5章 吾輩はキリンである 模様はひび割れている
第6章 反応拡散的合コン必勝法
第7章 アメーバはらせん階段を上ってナメクジに進化する?
第8章 すべての植物をフィボナッチの呪いから救い出す
第9章 生命科学でインディ・ジョーンズしよう!(宝の地図編)
第10章 生命科学でインディ・ジョーンズしよう!(お宝への旅編)
おわりに

感想・レビュー・書評

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  • ユーモアがあり、楽しく読めた。
    ワクワク感と共にあっというまに読んでしまった。

    今年の5月に続編が出るようで楽しみ。

    これに続き、フィリップ・ボールのシリーズも読んでいきたい。

  • 生物の色々な模様は単純化して証明できる。巻貝も二枚貝もアンモナイトも、牛やアンテロープなどのツノも、どれも円錐が元になっている。そこに回転やひねりがつくことでその形になっている。

    生物の模様は波。波がつながれば縞模様ができるし、反転模様、編み模様もできる。
    タテジマキンチャクダイの幼少期から成魚に模様が変化できるのも波だから。

    生物はフィボナッチ。タコの根元から13番目の吸盤が大きいと前にさかなクンが言っていたけれど、それもフィボナッチなのだろうか。

  • 面白い!最高!

    まず近藤教授の喋り方が面白くて読みやすい。内容も初学者が理解できるように各章で簡潔にまとめられていた。図や写真も多くて視覚的にわかりやすい。

    この本には驚くようなことがたくさん書いてあるが、しまうまが縞模様を持つ理由は本当に驚いた。何事にも理由があると思っていたけれど、そうでないこともあるんだなー。ましてや生物にとって不利なことも、なんだかんだ進化せずに失われないこともあるんだな。びっくり、そして面白い。

    波と螺旋の話も面白い。この本はまさに「数学と生物と物理の融合」って感じがする。近藤教授がどの分野にも精通しているからこのようなアイデアが浮かぶし研究できるし本が書けるのだろう。こんなに見事に数学と物理と生物を融合していることに感動した。正直うまく他分野を融合することは一つの分野に長けている人には厳しいと思っていた。(多くの教授がその類の人間だと勘違いしていた、、。)良い意味で考えを覆されたなあ。

    個人的に、一番面白かったのがフィボナッチと生物の関係のところ。どうして黄金比が植物や生物に出てくるのか、これは調べてもあまり納得いく答えがなく、高校の三年間ずっとどうしてだろうと思っていた。この本とこの本を貸してくれた高校の生物の先生には感謝しかない。けれどももう少し早く出会いたかった、、というのが正直なところ。

    本の中に、数学美しい!すごい!神秘だ!と思っているうちは数学を理解していないと言うこと、的なことが書いてあるのだが、心の底からその通りだと思う。数学を学んで、探究していて「数学は本当に美しい」と思うことはあっても、天才はこうは思わないのだろうと思うことが何百回とあった。天才は色々と分かるから、数学は神秘でも美でもなく当たり前なのだろうと。自分も大学に入って当たり前だと思えることを増やしていきたいと、切実に思いましたね、、。

    一度近藤教授に会ってみたい、、。
    会ってみたら質問したいことが一つある。
    「研究すればするほど当たり前のことが増えていき、今まで美しいと思っていたことがそうでなくなってしまうかもしれないけれど、それが怖くなってしまうことはないですか?」




    まあ知れば知るほど新しい美が出てきてしまって、それを追うことが最大の悦びなのでしょうが、、笑

  • 波紋と螺旋とフィボナッチ読了です。ド文系人間だけど最後まで楽しく読めました。数式の意味や解説はやっぱりわからないのが残念だけど、著者が自分の中の仮説を信じて熱帯魚を育てて、模様の変化を目の当たりにして静かに感動している様はあまりにも文学的で素晴らしかった。映画じゃん。
    他にもエモいエピソード多数あってすごくよかった。基本おもしろおかしい文体なのに緩急があって退屈しなかったし、あとがきにもあったけど読者のことをめちゃくちゃよく考えて書いてるのが分かるので好感が持てた。

  • シマウマやキリンの模様、貝殻の渦巻き、ひまわりの螺旋まで、とある"単純な法則"があるのはご存知か?想定の10倍単純な法則でびっくりした。しかも図が多いから助かりました。ちょくちょくボケもあるよ!
    コラムとボケがいい本は総じていい本!

  • 面白い。
    後半から難しい話も出てくるけど基本的に面白い内容でデザインをやっている自分からしたら生ぶことも多かった。

  • 偶然出会った本だったが、アタリ!

    生物の角や模様、指紋などの発生学的な理由。そこにこんなロマンがあったとはね!
    黄金比についても述べられてるこの本を、ビールとともに夕焼けの中で読了

    てかこの本、響きの良い題名ですでに勝ってる。

  • 最初はとっつきにくくて放置していたけれど
    飛ばし読みしてみたら、
    アランチューリングやみのもんたの評が面白い。
    まだ読み途中だけど、好きかも。

  • これは面白い!堅そうなタイトルとは裏腹に,著者のジョークを交えた軽妙な書き方に引きつけられます.内容は数理モデル(特にチューリング波)に基づく生物の形の話です.

  • 理系が苦手な私でも楽しく読めました。
    特にシマウマのシマシマの理由には驚きました!

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著者プロフィール

京都大学医学博士、大阪大学大学院生命機能研究科教授。
世界で最初に生物の縞模様がチューリング・パターンであることを実証。
主な著書に『いきもののカタチ 続・波紋と螺旋とフィボナッチ- 多彩なデザインを創り出すシンプルな法則』(学研プラス)など。

「2022年 『動物の体色がわかる図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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