21世紀の民俗学

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 244
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044002053

作品紹介・あらすじ

自撮り棒、事故物件、宇宙葬、ホメオパシー、アニメ聖地巡礼……。21世紀日本の怪しげで曖昧な「リアル」の本質は、民俗学によってこそ浮かび上がるのではないか。明治大正の柳田国男以来、流行とテクノロジーの本質に切り込んできた方法論を手に、新世紀という「妖怪」に気鋭の民俗学者が切り込む。ネットで話題の「WIRED.jp」の好評連載がついに単行本化。

感想・レビュー・書評

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  • 帯に
    ー新しいと思われていることが古いものに依存していて、
     古くさいと思われていたことが新しい流行のなかにあるー
    との言葉が
    なぁるほど ふむふむ
    でした

    まだ 考察途上という感を強く持ちました
    でも ぜひぜひ
    とても興味深い論考なので
    次の一冊に期待したいものです

  • 民俗学の連載をまとめた本です。「21世紀」とありますが新しいものばかりを取り上げたわけではありません。面白い項目はありましたが民俗学を深く知りたい人にとっては中途半端に感じるかもしれません。新潟県の猫山宮尾病院と河童の関連が興味深い。いつか調べてみたいと思いました。

  • 今起こっている事柄を、考察しながら記録するエッセイ風な民俗学。
    カッパに参政権、面白い提案です。

  • インターネット、スマホ、最新テクノロジーが神仏・祭り・習俗と絡みあう新世紀のリアルとは?

  • ふむ

  • いま起こっているちょっと変なことを記録しておくためのエッセイという印象。軽い感じでさくっと読めた。
    無音盆踊りは周波数別で炭坑節と踊るポンポコリンを同時に流してるとか、ちょっとおもしろかった。

  • 『君の名は。』とそのサイドストーリーに出てくる宇宙(彗星)、蚕(1803年『繭五郎の大火』)と茨城県の宇宙(1803年の「うつろ舟」、蚕神社に伝わる「金色姫」)、蚕(日本三大蚕神社が全て存在する)に着目した話が興味深かった。

  • 気の利いたエッセイ、くらいの感覚で読み始めたが、読み終わってみると、マジメで意欲的な民俗学の本(といっても、学術ジャーナルではなくて、一般人への紹介本)
    痛絵馬や、聖地巡礼などに代表されるような、ちょっと変わったものを民俗学で捉え直す切り口から、
    1970年代に急速に連続性を失い、今は、過去とのつながりを見通せなくなった滅びゆくものの挽歌を歌った民俗学を、21世紀の未來に向けて再構築する実験の書でもあった。

    『「いくぶんか珍しくなりかけたも」のを拾い出し、「歴史の過程を明らかにする」ものと、そのための方法。二十一世紀の民俗学が模索しているものも、こうした民俗学にほかならない』ということか

  • 民俗学が昔の伝統を伝える学問。昔話を掘りおこす学問。という概念を現在起こっている現象を考える。つまり、21世紀に起こっている現象を考察している。

  • 日経・産経の2紙の書評に載ったので期待したのだが、、、なんかとても惜しい。「社会の変容そのものを対象とすべきはず」だが「当事者よりも分析者として流動する社会を見ていたにすぎなかった」のが民俗学であり、それを見直そうというもの。その主張にはめちゃ共感で、当事者として「なぜ自分はこう感じたのか」は後付けで振り返ったとしても面白いと思うんですよね。
    特に2011年の震災という「リセット」経験を踏まえ、日本人を当事者として生きるという中で、こういうアプローチは今後も続けるべき。現時点でまとまりには欠けるが、継続は必須。

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著者プロフィール

大阪府大阪市生まれ。民俗学者。著書に『災害と妖怪』(亜紀書房)、『蚕』(晶文社)、『天災と日本人』(ちくま新書)、『21世紀の民俗学』(KADOKAWA)、『死者の民主主義』(トランスビュー)、『五輪と万博』(春秋社)などがある。

「2023年 『『忘れられた日本人』をひらく 宮本常一と「世間」のデモクラシー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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