- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044000806
作品紹介・あらすじ
桃太郎はなぜ桃から生まれ、犬と猿と雉を味方につけたのか。
浦島太郎が玉手箱を開けて死ぬ定めにあるのはなぜか。
人間を喰らおうとする山姥の正体とは──。
誰もが知りながら、荒唐無稽で謎めいた昔ばなしの世界。
しかし多様な伝承の森に深く分け入り、古代神話や民間信仰に
その足跡をたどるとき、死と再生、性と笑い、
異界とこの世をめぐる共通の世界観が浮かび上がる。
現代人が忘れてしまった豊かな意味を取り戻すための神話学。
(『昔ばなし あの世とこの世を結ぶ物語』改題)
感想・レビュー・書評
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創作のために神話や物語を勉強しているときに出会った本。
そういうものだ、と当たり前に受け入れている昔ばなし。言われてみれば確かに不思議だな、と思う謎や疑問について納得のいくかたちで考察されており、ひじょうに面白かった。
特に一番ページ数が割かれている“桃太郎”についての考察は唸る出来。
家来はなぜ猿、鳥、犬なのか。きびだんごとは? といった疑問に対して、なるほど! という答えが用意されている。
世界の他の神話や伝説との関わりをもっと勉強してみたくなった。
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昔話に登場する人物やアイテムに隠された意味を深く考えたことはありませんでしたが記紀や民俗を重ねてみるとちゃんとした意味を持っていることを教えられました。
子どもに聞かせる物語だと思っていた話の表に出ていない深さに驚きです。 -
桃太郎はなぜ桃から生まれ、犬と猿と雉を味方につけたのか。浦島太郎が玉手箱を開けて死ぬ定めにあるのはなぜか。人間を喰らおうとする山姥の正体とは。誰もが知りながら、荒唐無稽で謎めいた昔ばなしの世界。しかし多様な伝承の森に深く分け入り、古代神話や民間信仰にその足跡をたどるとき、死と再生、性と笑い、異界とこの世をめぐる共通の世界観が浮かび上がる。現代人が忘れてしまった豊かな意味を取り戻すための神話学。(アマゾン紹介文)
多少こじつけのように感じた個所もありました(桃太郎の犬猿雉)が、おおむね、なるほどなぁとうなずく内容でした。
また、知らない昔ばなしも多くあり、そも原典をあたってみたいと思います。