新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想 (角川ソフィア文庫)
- KADOKAWA/角川学芸出版 (2015年12月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044000011
作品紹介・あらすじ
「考えるのをやめなさい」。日本滞在中に弓道を学んだドイツ人哲学者ヘリゲルは、自我を捨て心を無にして的を射よと説く師の言葉に、あらゆる道に通底する禅の奥義を感得する。精神集中と身体の鍛練によって、いかに「無心」となり得るのか。世界中で愛読され続ける日本論の名著を新たに訳し下ろし、講演録や鈴木大拙の序文とともに収録。最新研究を踏まえた解説により、日本的な武道と芸道、そして禅の真髄を解き明す決定版!
感想・レビュー・書評
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禅。
なかなか理解できない世界のことだったけど、禅や無心は経験しないことにはわからない、とのことなので読む時点ではそれでよいのかなと。
座禅?は心だけで行うので難しく、禅に至るにはヘリゲルさんが本書で習っている弓道をはじめ、剣道、華道、茶道…日本の道からは開けるし、それらは心と身を使うのでまだ入りやすいんだそうだ。
とにかく阿波師範が教師として優れているのはわかりました。
その言葉一つ一つに感じるものがある。
色々と思う1冊なので感想を書くと大変なのでこのへんで。この時点でわけわかんない文章になってるので(^^;
ちょくちょく再読してみたいと思います。興味深かった。
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齋藤孝先生が『教養力』(さくら舎)の中で紹介されていた1冊。
ドイツ人の哲学者である著者が、日本滞在中に弓道を通して禅の精神を感得していくまでを丁寧に綴った記録です。
無心の境地に至る過程が、観察と経験に基づいてまとめられています。
禅の文化が肌に馴染んでいる日本人が「そういうものだ」としている部分にも問いを投げかけ、言葉で理解しようとした著者ゆえに、このように文章にまとめることができたのでしょう。(もちろん、読めば誰でもできる、といった類のものではありません。)
著者と彼の師である阿波研造との交流も印象的でした。
1920年代後半、まだ日本で暮らす外国人が少ない時代です。
わからないことはどんどん質問して言葉での説明を求める著者と、師の背中を見て学ぶことが一般的である日本で指導してきた阿波。
文化の違いに戸惑いつつも互いに歩み寄ろうとする姿からは、師弟の絆の強さがうかがえました。
難しい部分もありましたが、読んでいるあいだは心地よい緊張感があって、すぅっと背筋が伸びました。
心の整理をしたいとき、読み返そうと思います。 -
「褒められたい、認められたい、叱られたくないと思うこと」「快と不快の間を行ったり来たりすること」から離れなければいけない。
技術向上への意欲を持たず、ただ「無心」に。
無我の境地に到達することの大切さ。
そして難しさ。
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禅は、呼吸法として、こころを落ち着かせるためで、そこから、武道での禅をイメージするには、大変だとおもいました。外人もそうでしょうが、形がなくて、自分でできたかどうかを
理解しずらいとおもいます。 -
途中まで読んだけど難しくて断念。
いつかまた読もうと思う。 -
ジョブズの愛読書だったと知って興味を持ちました。
弓道の経験はなく、中学生の時に剣道部に所属していたのですが、この本に書いてあることを少しでも理解できていたらもっと上達したかもしれないなと思ったりもします。当時の部活では呼吸法なんて習わなかったと思いますが、今ピラティスをしていて呼吸の大切さを実感しています。 -
ドイツ人哲学者が日本的な武道と芸道、禅の真髄を解き明かした本。
無心の離れに至るには、呼吸に集中して精神集中する。 -
『感想』
〇この本に書いてある内容が理解できたわけではない。しかし心に沁みるものがある。
〇日本人の歴史が紡いできた精神性を文書にしてある。科学で実証できないことではあるが、結果としてヘリゲル氏が体験し、理解したことであることは事実。だからか胡散臭さがない。
〇決して自分が体感したわけではないのに感じ入ってしまうのは、ほんの微かでも、自分が今まで生活してきた中で体感した部分があるからだろうか。
〇この本に表されている弓道は、スポーツとしての弓道ではなく、哲学的な弓道であり、現在一般的な弓道と禅と武士道を結びつけることに抵抗を感じる人がいるかもしれない。
〇特に外国の人がこれを読んで日本人を理解した気になってしまうのは怖いなとは感じた。 -
印象に残った記載
それが射るのです
弓身一体の状態のこと、無心、呼吸に集中 -
翻訳家の魚住氏の美しい日本語訳を本の内容を一層際立たせる感じでした。
目標は小手先の技だけでも達成できるかもしれないし、ある程度のレベルまで行けるかもしれない。しかし、稽古を重ねてきちんと会得した技であれば、何にでも活用できる。
短期間で達成できるかもしれないし、長期にわたるかもしれない。とにかく日々、精進するのみ。