ビーナスブレンド (角川文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043795017

感想・レビュー・書評

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  • 映画を見てから原作を読んだけれど、どちらも好きだった。
    夕暮れの青から夜中の青を経て、夜明けの青に移り変わるような物語だと思う。静かな夜の川のような、どこか底知れない怖さと流されていきたいような気持ち。
    登場人物の背景はほとんど見えない。どこの街とも知れない。お互いに踏み込まない人間関係、つかず離れずな感じが冷たくもあり、暖かくもあり。少しずつ関係がほぐれて、最後に主人公が過去に許されるシーンの明るさは、どこか『死神の精度』の最後の空を思わせた。

  • こういうのすごく好き。映像化作品もすごく好き。この作品が好きな人とぜひ友達になりたいです。

  • 絶望に心を殺された人たちが集まってくる、ホテルビーナス。
    だけど、そこは、そのまま朽ちていく場所でなく、希望が再生する場所だった。
    まるで植物が、枯れてもまた、いつか落とした種から芽をだすような。

    読了後は、登場人物の心に芽生えた希望のおかげで、なんだか心が暖かくなった。

  • 本当は、明るくてほんわかした幸せな内容の本が読みたかったのだけど、
    なぜか、これを選んで読んでしまった。
    でも、ぐんぐん読んでしまったから、
    内容はどうあれ、面白かったんだと思う。
    (とはいっても、別にドロドロした内容じゃなく、暗~いわけでもないんだけど)
    映画では主人公役を草なぎくんがしたらしいけど、
    うん、よく合ってる気がする。
    個人的には、花屋のソーダのその後が気になる・・・。

  • 無国籍的で、尚且つ年代不詳な雰囲気は、個人的に好きな世界観である。

    そもそも、生きる目的など、明確に持って生きている人がどれほどいるかは疑問であるが、この作品はその生きる目的を失った人が再生していくストーリーなのであろう。

    昨今、生きる目的など見つけるには困難な世の中であるが、ほんの些細な事で、人は生きて行くことができるのであろうと思わされた。

    好みの分かれるところであろうが、私は高評価を与えたい。

  • 映画見て、すごく好きだったから原作本も読みました。

    何回も読み返して、映画のシーンを思い出して涙。

    久々に読んでもあいかわらず泣けるし、言葉が染みる。

    生きる死ぬ。
    好き嫌い。
    強い弱い。

    そういう相反するものを改めて捉えられる本だと思う。

    オカマのビーナスが生きてるってことを語る言葉は
    グッとくる。

    屁理屈ともいえるし、ニュアンスの違いともいえるその言葉。

    でもいいんだなぁ。

  • 最果ての街は、きっと希望の街ではない。
    だけど、この話はとても優しく感じる。

    映画も好きなのだけれど、この本も好きです。
    少しだけ、救われる気がする。


    「強いって何だろう?」

  • 映画は見ていないけれど、街の様子やタップの音が聞こえそうなくらいクリアな文章だった。
    本屋で何気なく手に取って、家でじっくり読んだ後、じんわりしながらふ、と作者名を見たら大好きなアーティストの作詞家の方が書いていた本だった、なんて素敵な偶然を運んでくれた本でもあります。

  • 号泣しました〜。゜(T^T)゜。

    ☆詳しいレビューは<a href="http://ihuru.blog46.fc2.com/blog-entry-59.html" target="_blank" title="コチラ">コチラ</a>

  • 大好き。映画は観たいと思わないんだけど。
    でもただ今絶賛行方不明中。何処にあるんだ!?

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