- Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041754054
感想・レビュー・書評
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やっぱり俵万智だいすき 花も好きなのでよかった。クリスマスリース、わたしも毎年飾ろう
読んだのは図書館の同朋舎のデカい本の方詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ロマンチックでいかにも女性的な文章。読みやすく写真もきれい。花と恋はたとえがたくさんあって美しい。
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花にまつわるエッセイ。
可憐な花や、個性のある花
それぞれにぴったりのエピソードや
想いが楽しく、あっという間に読了。 -
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「花束のように抱かれてみたく」俵万智さん。1997年初版。角川文庫。
1972年生まれの自分としては、15歳の頃か、1987年「サラダ記念日」の大ベストセラーぶりっていうのはよく覚えています。
そのイメージで言うと、「俵さんももう50代なのか!」と素直におどろき。当たり前のことなんですけれど。歳月。
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この本は1997年初版。もう20年前ですね。
どこかに連載したものらしく。季節に合わせて花をひとつ取り上げて、その写真(主に大写し)に添える形で、その花を読み込んだ短歌が1首。
そして、それにまつわるエッセイのような短文。
という趣向の本です。
すらっと読めました。楽しかった。
読書会の課題図書。
花については全然詳しくないのですが、こういう趣向で味あわせてくれると嬉しいです。
個人的には、短歌と写真で十分素敵。
いろいろ想像が膨らむ楽しさで言うと、短文の方がむしろ、無くても良かったか?というくらい。短文部分は割と確信犯で飛ばし読み。
以下、好きだった短歌、いくつか。
それにしても、5、7、5、7、7、の味わいっていうのは不思議ですね。
俳句とも違ったものがたりが口を開けられる長さ、とも言うべきか。
素敵です。
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#三月のひかりひかりの輪のなかにすみれの言葉を聞く昼下がり
「ひかり」が続くのがすごく素敵なリズムになって、想像が広がります。
「すみれの言葉」のあと「聞く昼下がり」との間に敢えて「を」があるのが、まろやかだなあと思います。
#口づけを知らぬくちびる一人遊びの少女がチュッとサルビアを吸う
これはまた、愛らしさの向こうにぞっとするような凄み。濃い色味が浮かびます。
#言葉にはならぬ思いを日々こぼすエリカ小さき花を落として
「ならぬ」とか「小さき」とか、文語的表現がすごく効いている気がします。「こぼす」が繋いでますね。
#水仙をふるさとの花と思うとき暗き海色の花瓶を選ぶ
これもまた想像が広がります。ふるさとの暗い海なのか。ふるさとが暗い海なのか。でもそれは花瓶だからで、水仙が引き立つためなのか。そんなごった煮なんだろうなあ。
#この冬はともに眺める人ありて少し大きめのシクラメン買う
なんだかこういうのはすごく、「十八番」な切れ味。冬だからこそ暖かさ。 -
たとえば美しい文庫版の
短歌のビジュアルブックが
あったらいいなと
棚からとってよんでみたが…
これはフォトエッセイなのである。
ブバルディアや孔雀草など
普遍性がなく地域により決して
流通していない花々
それでも俵さんが詠むと生き生き
と華やいだ気分になってくる。
花たちへの日常の讃歌だ。
稲越さんの写真が説得力が
あって花が口ほどにものを言うし
百聞は一見にしかずの花々の
写真である。
オマケも誕生花が付いていて
園芸ファンにもお勧めです。
でもしかし飽くまでこれは
フォトエッセイなのだと思う。 -
俵万智氏の短歌集だが、花の写真集としてもお薦め。巻末の誕生花も楽しい。文庫は手元に置きやすいのがいいですね
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こういう暮らしをしたい
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花にちなんだ、俵さんの優しい歌が載っています。写真とともに歌が載っているので、どんな花なのかも分かるし、また、その写真と歌をあわせて読むと、歌にこめられた思いや状況が頭の中に鮮明に浮かびます。
また、誕生花が付録として載っています。誕生石っていうのは聞いたことあったけど、誕生花というのは初めて聞いたので、興味深いものでした。