マッチング (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 740
感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041145029

作品紹介・あらすじ

ウェディングプランナーの仕事が充実している一方、恋愛に奥手な輪花は、同僚に勧められ、渋々マッチングアプリに登録。この日を境に生活が一変する。マッチングした吐夢と待ち合わせると、現れたのはプロフィールとは別人のように暗い男。恐怖を感じた輪花は、取引先でマッチングアプリ運営会社のプログラマー影山に助けを求めることに。同じ頃、“アプリ婚“した夫婦が惨殺される悲惨な事件が連続して発生。輪花を取り巻く人物たちの“本当の顔“が次々に明かされ、事件の魔の手が輪花に迫るのだった。誰が味方で、誰が敵なのか――。1秒たりとも安心できない、ジェットコースター・サスペンス!

感想・レビュー・書評

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  • 内田英治『マッチング』角川ホラー文庫。

    2024年2月公開の映画『マッチング』の原作小説。初回出荷分限定の特典として、『スマホ型しおり』が封入されているのだが、これが予想外に貧相なのに驚いた。

    男女の出会いの形も変わり、マッチングアプリによるアプリ婚なるものが流行っているようだ。ひと昔前の出会い系アプリとは違い、真面目な出会いを求める男女が集うらしい。

    本作では、そんなマッチングアプリを舞台にした連続殺人事件とストーキングを描いている。

    なかなか手の混んだプロット、最後の最後まで気の抜けない展開が面白い。


    正体不明の犯人がアプリ婚を果たした新婚夫婦を拉致し、2人の愛を確かめると告げ、夫婦のどちらかが死ねば、もう1人を助けるのでどちらかを選択しろと迫る。結果、夫婦共ども惨殺するという事件が都内で連続していた。

    恋愛とはなかなか縁の無いウェディングプランナーの29歳になる唯島輪花は同僚に勧められ、『ウィルウィル』というマッチングアプリに登録する。そんな中、輪花の務めるウェディングプランニング会社とウィルウィル社とのタイアップ企画が始まり、輪花は同僚と共にこの企画に参加することになった。

    『ウィルウィル』のアプリの方では、輪花が永山吐夢という男性とマッチングし、さっそく吐夢からアプローチがあり、水族館で待ち合わせることになった。現れたのはプロフィールとはかけ離れた暗く、小汚い男で、恐怖を感じた輪花はその場から逃げ出す。

    一方、アプリ婚した夫婦の連続殺人事件を捜査する警察は、様々なマッチングアプリでブラックリストに載せられていた永山吐夢に目を付けていた。

    輪花を執拗にストーキングする吐夢、輪花の周りで次々起きる不穏な事態。アプリ婚の夫婦を狙った連続殺人事件の行方は……

    本体価格740円
    ★★★★★

  • 怖い怖い!ラストが怖いよ。
    ストーカーが実はいい人?
    ないない、異常なんだから。
    ・・・と、普通なら思うんだけど、もしかしてただ愛情深いだけなのかも、と思わせてしまうのがすごい。面白くて一気に読んだ。

    輪花ちゃん、この後どうなっちゃうのか。
    これまでも十分怖かったけど、この先の方が怖いよ。

    映画は観てないけど脳内再生されたのですっかり観終わった感。
    真顔のさっくんは今後直視できないかも。

  • マッチングアプリの出会いに隠された恐怖

    私は既婚だからもちろんマッチングアプリなんて入れていないけど、若い方達だけでなく けっこう年配の方達もアプリで出会いを求めているそうで…はるか昔は文通(うちの両親は実際それで結婚)、ネット時代になるとチャットそしてアプリなど、時代と共に方法が進化しているだけで、出会いを求めているのはいつの時代も変わらないんだなぁ〜と  そしてそこに絡んでくるサスペンス!って事でこれは大好物かも!と思い読んでみた

    推理力のない私がけっこう序盤(p80あたり)から、絶対コイツや〜ん…って思ってしまって、あー読んでいくのしんどいかも…と思いきやその後の展開はなかなか読ませる!ラスト付近、いやそっちが!?からのエピローグで、そっちが結局そうなんかーい!と、色々予想できるところはあれど楽しめた

    何ヶ所か気になってた部分も全て回収してくれていて良かった

  • 単純なマッチングアプリの出会いからのストーカーの話かと思いきや展開が二転三転としていき、なかなか面白かった!

  • 映画を先に観たけど、話の流れやセリフ、良かった点、満足出来ない点がほぼ一緒。若干、小説では描かれているのに映画では省かれた部分があって、そりゃ違和感あるわ、と思った。それよりもやっぱりいろいろと偶然の産物過ぎて、いまいち納得感がない。小説では、クリオネを最後に持って来ているのは良かった。むしろ、何故映画はクリオネの見せ場を変えたんだろう。

  • 怪しい人が何人か出てきてラストまで犯人が分からなかった。
    ラストが驚きすぎました。

  • 後半につれて急進展となり、楽しめた。

  • マッチングアプリ婚がテーマの典型的なホラーかと思いきや、予想外の展開と結末で振り回されました。主要な登場人物はウェディングプランナーの輪花、アプリのプログラマー影山、特殊清掃員でストーカーの吐夢。一見別々の事柄が繋がるのは見事で、種明かしに早々に気づいた人はすごい!これは映画も観てみたい。

  • 読んでいて、なんとなく犯人やオチの予想はできた。
    特別感があるわけではないが、さくさく流れるように読み進めることができて、面白かったです。
    とても映像化しやすそうだなと思いました。


  • 映画を見てパンフレットを読んでいたら、どうやら本書では映画では描かれていない部分も描写されているようだったので購入。
    映画を見て気になっていた点が、きちんとバックボーンのある描写だとわかりすっきり!それと同時に、映像にするにあたり意図的に削られている描写やミスリードの秀逸さが感じられ満足です。

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著者プロフィール

内田 英治(うちだ・えいじ)
リオデジャネイロ生まれ。週刊プレイボーイ記者を経て映画監督となる。2017年伊藤沙莉主演の映画「獣道」が多くの海外映画祭にて上映された。オリジナル脚本にこだわり、海外展開を視野に置いた映画作りを行っている。2019年にはNetflix「全裸監督」の脚本・監督を担当して大きな注目を集める。監督・脚本を務めた映画「ミッドナイトスワン」は日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞。同名の小説『ミッドナイトスワン』(文春文庫)の執筆も自ら手掛けた。最新作「異動辞令は音楽隊!」は2022年夏公開。

「2022年 『異動辞令は音楽隊!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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