FIND 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041126011

作品紹介・あらすじ

取り調べ中に被疑者を自死させてしまい、県警捜査一課を追われた刑事・木下清花。
異動先の「警察庁特捜地域潜入班」ははみ出し者の集まる新設部署だった……。
栃木の村落で発生していた「児童連続神隠し事件」の真相を追い、清花たちは潜入捜査を開始する!

感想・レビュー・書評

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  • 捜査一課で活躍していた刑事木下清花、妻と子供をDVしていた犯人を取り調べした後自殺した為。
    左遷された。そこが特捜地域潜入班。そこでは未解決になりかけている事件を調べる。今回は子供が神隠しにあうという村に潜入。昔神隠しにあったのが清花が取り調べをし自殺した夫のDV被害者の妻であった。その村ではDVなど家庭環境が悪い家族の為に子供を神隠しと称して洞窟の穴の向こうである家族が子供達を世話していた。
    それを村ぐるみで匿っていたので誰も真相に気づかなかった。
    この村では秋に祭りを行いそのタイミングで村の村長らしき人物の判断で子供を返す。

    子供が帰ってきてもそれを刑事として報告することもない、そもそも事件でもない。

    今回の刑事達は今を見ているのではなく未来に何を遺すかを考え事件を解決していく。

    普通の刑事物と違う話の展開で面白かったです

  • 新シリーズ!
    今度の主人公は、女性ではあるが、第一線で活躍してるバリバリの人。

    刑事で、殺人事件とかを解決する部署で、班長とかやってたら、仕事面は、充実するかもしれんけど、プライベートないから、家庭はね…
    更に、失敗して、仕事も左遷…
    スタートから、ツラい展開。そこから、新部署へ。
    事件が発生してから、止める!ではなく、未然に防ぐって部署。
    過去の未解決事件からなんやけど、充分過ぎる程、発生し過ぎてる気はするな…
    何十年前から、何度も神隠し…

    その神隠しの場所へ潜入〜!
    これ、神隠しの真相分かったからって、神隠しを起こした根本原因は防げるの?
    確かに真相は、悲しいし、それ自体は、フォローしたらええけど、やっぱり、それをせざる得ん状況は、未然に防げん気がするんやけど…

    今回は、血ドバドバはナシ!(^◇^;)
    今後、どうしていくのか、しばし注目〜

  • 久々の警察小説…
    冒頭から取り調べ中の被疑者が留置場で自殺し、県警捜査一課を追われる刑事・木下清花。
    家庭でも育児を義母に任せっきりで夫から離婚を言い渡される。
    どこにも居場所がない清花に上官の勧めで移動した先は「警察庁特捜地域潜入班」だった。

    はみ出し者で構成されているこの班は、エリートだったが妻を病気で亡くした土井に三度の飯より祭り好きな丸山勇とモニター越しの調査員・万羽福子だ。

    最初からキャンピングカーで栃木の山奥に入り、村民たちと充分に仲良くなってから「児童連続神隠し事件」を追う潜入捜査である。

    飄々とした雰囲気で村に溶け込み、真相を掴んでいく土井たちに清花も自然と溶け込んでいくのがすごい。
    村独特の伝承になんとなく誤魔化されてしまいそうな結末だったが、第1弾スタートといった感じでこれからの期待は高まる。

  • 内藤了さんの新シリーズ第1弾。
    「児童連続神隠し事件」その地では古くから子供をさらう「ヤマヒト様」伝承が存在しており…
    真相が知りたくて、読む手が止まりませんでした。

  •  終わるものもあれば、始まるものもあるということで、新シリーズです。

     女性でありながら警部補で捜査一課で班長の清花は、厳しい取り調べの果てに被疑者を自死させてしまい、左遷。
     そのうえ、家族関係もうまくいかず夫から離婚届を渡されてしまう。

     そして、新たにやり直すために行くことになったのは事件を解決することではなく、事件を起こさないようにするために新しく設立された部署だったのです。

     ある意味、スプラッタがなくてよかった! 『おもてうら交番』はそこそこあったので、辛い時が……。

     女性が、特に公務員の世界で出世をしていこうとすると、彼女のようになってしまうのも仕方ないのかなぁとも思ったりもして。
     
     それだけね、日本が遅れていることの証明でもあるわけなんですけどね。
     頑張りを認めてもらえないのか辛いですよね。気持ちも荒みますよ。

     それが、新しい部署で段々と変化していくことが素敵でした。
     楽しみなシリーズになりそうです♪

  • いやーよかった!
    言うほど、清花が傲慢だったり鼻持ちならないやつでもなかったし読みやすかった!
    事件も村の伝承とうまく絡ませており、個人的にはとてもよく次作も楽しみ!

  • 内藤了『FIND 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』角川ホラー文庫。

    完結編となった『LAST 東京駅おもてうら交番・堀北恵平』と同時刊行の新シリーズ。

    左遷された女性刑事が警察庁に新設たばかりの特捜地域潜入班に配属され、そこで活躍していくという物語。

    可もなく不可もなく、怪異もホラーの要素も余り無ければ、驚きも無い、平坦なストーリーの警察小説。

    県警捜査一課の班長を務めていた31歳の木下清花は被疑者を勾留中に自死させたことで県警捜査一課を追われ、警察庁特捜地域潜入班に配属される。さらに、それまで家庭を顧みなかった清花は夫にも三下り半を突き付けられ、離婚の危機を迎える。

    清花は新たな部署で変わり者の土井と共に栃木の村落で発生した『児童連続神隠し事件』を捜査する。キャンプ客に扮して村落に潜入捜査を行ううちに事件の真相が見えて来る。

    事件が解決し、離婚に同意した清花は木下という姓を捨てて、鳴瀬に変わる。

    本体価格720円
    ★★★

  • すごく面白かった!新ヒロインの清花にも好感がもてた。潜入捜査で事件を解決、その事件もヤマヒト様伝承と掛け合わさって、怪異なのか現実なのかドキドキしながら一気に読めた。
    ⁡⁡⁡

  • 面白かったー!!!

    別にホラーに凝ってるわけではないんです…どちらかと言うと苦手なんです…けど夏フェアの冊子見て面白そうだなと思っちゃったんだもの…
    買うしかないじゃない!!!!

    ホラー文庫と聞いてこわごわ読んでたんですが、そこまで恐ろしいものでなかった!よかった!心臓には悪かった!笑
    いつ髪の長い女が電柱の影からこっちを見てニタァと笑ってるのが出てくるかとヒヤヒヤしたわ…もうそうなるとダメなのよ…リングも呪怨も無理です…
    ぼぎわんよりまだホラーじゃなかった!よかった!

    ホラーじゃないならこっちのものです!(何)
    あ、でも読了後に表紙見たらめちゃめちゃ怖いじゃん…穴じゃん…
    普通に緑きれい〜とか思ってたのに…穴じゃん!いやだ!怖い!

    部下に疎まれながら出世街道一直線の熱血女性刑事。家庭を顧みず夫に離婚をきりだされ、被疑者自殺で左遷になってしまう。
    左遷された部署は出世とは無縁ながら、起きた未解決事件を調べこれから起きるかもしれないであろう事件を防ごう!という部署でした。
    みたいなプロローグです。

    今回は神隠しにあったと言われる子供失踪事件。
    結末が非常によかった!!
    なるほどーそういうことかーめでたしめでたし!さぁうまく回ってるし放置!とかではなく、あくまでも警察庁として先を見据えて動くのがよかった!
    そもそも山神様もお祭りも民俗学的な話で割りと好みです。
    フィクションかノンフィクションか知らないけど、探せばそんな伝承
    どこかにありそうよね。

    密かに未読の藤堂比奈子シリーズと繋がってたらどうしよう…とドキドキ読んだんですが、全然違和感なく楽しみました。
    全く違うシリーズなのかな?それともどこか世界線が重なってるのかな?

    これは読み進めたいシリーズ!
    合わせて他のシリーズも気になります…!




    @手持ち本

  • 被疑者を勾留中に自死させたことで県警捜査一課を追われ、家庭にも居場所を失った刑事・木下清花。
    異動先の「警察庁特捜地域潜入班」は、組織のはみ出し者が集められた新設部署だった。
    最初に捜査対象となったのは栃木の村落で発生した「児童連続神隠し事件」。
    その地では古くから、子供をさらう「ヤマヒト様」伝承が存在しており……。
    清花たちは事件の真相を追い、村落への潜入捜査を開始する!
    新ヒロインの警察小説、第1弾。

    こういう部署があっても良いかも。
    能力を隠した上司や同僚が良い味出しているが、清花は女性だから頑張らねば・・・と頑張りすぎ!
    と思うのは、自分が男性社会で打ちのめされて諦めちゃったおばちゃんだからか?

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著者プロフィール

2月20日生まれ。長野市出身、在住。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年、日本ホラー小説大賞読者賞受賞作『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でデビュー。ほかの著書に『ON』につづくシリーズの『CUT』『AID』『LEAK』『ZERO』『ONE』『BACK』『MIX』『COPY』『BURN上・下』、スピンオフ『パンドラ』『サークル』『OFF』、「東京駅おもてうら交番・堀北恵平」シリーズ『MASK』『COVER』『PUZZLE』『TURN』など著作多数。

「2023年 『LIVE 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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