盤上に君はもういない

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 728
感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041095959

作品紹介・あらすじ

プロ棋士を目指す若者たちの最後の試練、奨励会三段リーグ。将棋の名門に生まれ、史上初の女性棋士を目指す諏訪飛鳥の前に、将棋ソフトと同じ手を指す天才少年・竹森稜太が立ちはだかる!

感想・レビュー・書評

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  • 将棋には
    「桂馬は高飛び歩みの餌食」
    「銀は成らずに好手あり」
    「序盤は飛車より角」
    など格言が百個ほど存在する(らしい)

    そこに格言を一つ加えよう

    「盤上に君はもういないは読むべし」

    うん!格言でもなんでもなく個人的な感想だなw


    なんとな〜く借りた、『この銀盤を君と跳ぶ』が予想外に面白かった綾崎さん
    他の作品が気になって本作を借りてみました


    将棋にかける想い、勝ちに対する執念、プロになるための厳しさ、切磋琢磨するライバル関係、師弟関係、そして愛!

    とにかく熱い!

    王手飛車取りぐらい熱い!
    (素人が喜びそうな一手w)


    将棋のルールなんて知らないもんっていうあなたも
    将棋なんて藤井聡太さんしか知らないっていうあなたも
    将棋なんてお年寄りの趣味じゃんって思っているあなたも

    読むべし!

    • 1Q84O1さん
      かなさん
      お勧めするのやめてー!w
      読みたくなっちゃいます!
      読みたいのあるのにどれも図書館に置いてないです(TOT)
      かなさん
      お勧めするのやめてー!w
      読みたくなっちゃいます!
      読みたいのあるのにどれも図書館に置いてないです(TOT)
      2024/04/03
    • ゆーき本さん
      シリーズ物なら私が代わりに読んであげようか?
      得意の第4弾から d('∀'*)
      シリーズ物なら私が代わりに読んであげようか?
      得意の第4弾から d('∀'*)
      2024/04/04
    • 1Q84O1さん
      でた!お家芸!w
      けど、順番まもって…
      でた!お家芸!w
      けど、順番まもって…
      2024/04/04
  • 棋士になる
    将棋への忠誠
    盤上遊戯
    空白の2年
    約束
    ニース
    Y


    将棋の知識がなくても
    存分に入り込めます
    おまけに泣かされます
    体に不安を抱える少女が
    将棋と出会い
    ライバルと出会い
    棋士として太く濃くしなやかに生きる姿が
    本当に眩しい
    終盤はティッシュのご用意を!

  • 将棋に魅せられ将棋界に生きる女性たちの。
    友情と根底にある愛の物語。
    観戦記者の佐竹亜弓の話から始まり将棋界のサラブレッド諏訪飛鳥。
    その彼女の前に立ちはだかるライバル千桜夕妃。
    彼女たちを軸に物語は進んでいく。
    息詰まる攻防の中得た栄冠の後、突如の意外な展開。
    そして衝撃のラスト。
    この物語の主人公は概ねこの3人だったのでは。
    将棋に疎い僕でも物語を楽しむ事が出来ました。
    この続編も続けて読んでみようと思います。

  • 帯に”全員泣きました”と書かれていたんですが、泣きませんでした。こういうアオリを見た後に、号泣期待して読んで、全く自分の泣きツボでなかったときの落胆というか、ガッカリ感がすごい。ていうか、ラストが「そこでおわるんかーー」という感想(超個人的)。史上初の女性棋士が2人誕生、健康な桂香さんタイプと病弱な銀子タイプ、その2人と同時期に出てきた最年少天才棋士竹森稜太(藤井聡太二冠がベースになっているっぽいキャラで、しかしドMなAI棋士)と飛鳥の絡みが面白かった。タイトルが『盤上に君はもういない』というところから、棋士の誰かが亡くなるんだろうと思っていたが、そこらへんのミスリードというか、、いやもう、その人は盤上にいなくてもそんなに関係ないんちゃうん的なね。ともかく、Jrの祖母があまりにもステレオタイプという感じのフレンチ女で、ちょっとしか出てこないながら、めちゃめちゃイラっとさせられるところが逆に興味深いというか、、。まあ、おもしろかったです。
    新潟県出身の作家さんで地元作家コーナーにデデンと平置き推しされていまして、タイトルホルダーになる女性棋士が、新潟の大病院一族の本家の長女で、弟が古町に住んでいる設定とか、ご当地感もちらほらと出てくる。

  • 将棋+ミステリーという移植の組み合わせに惹かれて購入。
    アマ級位者レベルではありますが、自分も将棋を嗜んでおり、戦法・定跡・棋界のルールなどはある程度理解しているつもりだったので、どんな物語なるのか心を躍らせながら最初のページを捲り始めました。

    物語はプロ棋士を目指す二人の女性を中心に進んでいきます。

    永世飛王を祖父に持つ勝ち気な天才少女、飛鳥。
    同じ天才ながらも生まれつき病弱な女性、夕妃。

    互いに譲れないもののため、盤上でぶつかり合う飛鳥と夕妃。女性初のプロ棋士になるべく奨励会三段リーグに挑む二人の戦いは、彼女たちの周囲の人々を魅了し、そして惑わしていきます。
    手に汗握る対局の熱量に圧倒されながらも、夕妃の謎めいた生涯を徐々に紐解いていくミステリー要素も面白く、中盤辺りから読む手がどんどん加速しました。

    物語は想像もしていなかった結末を迎えましたが、将棋の師弟関係は血よりも濃い繋がりと言いますから、夕妃と『彼』には、どうか幸せになってほしいと心から思います。

    自分的には竹森夫妻がとても好きだったので、もっと二人の絡みが見たかった。ケンカップルは尊い。

  • ドラマチックな展開が女性らしい感じがしたが、著者は男性のようだ。

  • 棋士と女流棋士の違いもわからない、奨励会の年齢制限も知らない、そんな私でも最後の最後までこの世界で楽しんだ。いや、楽しんだというのは違うか、苦しみながらともに走った、という感じか。

    女性が棋士となる。そしてタイトルを手にする。
    文字にすればたったこれだけのことが、どれほどの困難を伴うのか、いやというほど思い知らされた。
    最高の環境で育ってきた棋界の申し子飛鳥と、肺に持病をもちながら年齢制限ぎりぎりで棋士へと挑戦する夕妃。
    16歳と26歳での初対局からの長い長い闘いの日々。
    まさに命を削って駒と向き合う二人の、それぞれの半生。将棋だけを見つめてきた日々は、けれど意外な物語を秘めていたわけで。それが明かされるラストの展開。そうきたか…そういうことか…とすべてが腑に落ちる。

    個人的には別の展開を予想していた。全然違いましたけど(笑
    その予想が外れた後の展開は次の想定内ではあったが、細かい伏線が美しく回収され最高のラストへと導かれる。

    厳しい世界ではある。けれど、それはヒトとヒトをつなぎ、相手のことをとことん思いぬく勝負であり盤上での心のやり取りなのだ。

  • 将棋界初の女性プロ棋士を目指した者の闘いと、血を越えた愛にまつわる物語。

    感動の一言(「あとがき」も含めて良かった)。
    綺麗に纏まりすぎてるのかななんて一瞬思ったけどそれ以上に、ただひたすらに将棋に打ち込んだ女性・千桜夕妃の願いが叶ったことが純粋に嬉しい。
    最後の場面はそのシーンが容易に想像できて嬉し涙流す方も多いのでは。

    盤上に君はもういない、けど孤独じゃない。



    「世界で一番かわいそうな私たち」もそうだけど、<千桜家>の子は生まれた瞬間に血縁関係に縛られて上手くいってる親子はいるのだろうか(そういうば、今回は舞原姓出なかったな)。。。

  • 綾崎さんは、やはり恋のない愛の物語を書くのに長けてるなぁ。

    本作もその例に漏れず、恋のない深い愛の物語だった。
    若干、いやいやそれは流石に無理あるだろ的なツッコミがあるけれど、それはまぁすておけばいいし、やはり綾崎さんはロマンチストなのでしょうね。


    ここに終着するのかというラストで賛否ありそうだけどわたしは好きです。
    タイトルを奪って終わりじゃないのが綾崎さんらしくて良いと思います。

    しかし、ほんとうに棋士になるのって大変なんだなぁ。

  • 盤上に君はもういない
    著作者:綾崎隼
    発行者:KADOKAWA
    タイムライン
    http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
    プロ棋士を目指す若者たちの最後の試練、史上初の女性棋士を目指す。

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著者プロフィール

2009年に第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞し『蒼空時雨』(メディアワークス文庫)でデビュー。「花鳥風月」シリーズ、「ノーブルチルドレン」シリーズなど、メディアワークス文庫にて人気シリーズを多数刊行するほか「命の後で咲いた花」などの単行本も刊行。講談社タイガでも「君と時計と」シリーズ(全4巻)を刊行。恋愛青春小説の書き手として10代20代女性読者から多くの支持を集めている。

「2021年 『セレストブルーの誓約 市条高校サッカー部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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