深泥丘奇談・続々 (幽BOOKS)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 271
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041037324

作品紹介・あらすじ

2004年に怪談専門誌『幽』でスタートした〈深泥丘シリーズ〉。今夏、シリーズ完結篇となる第三集『深泥丘奇談・続々』がついに刊行。本格ミステリ作家が「謎→解決」の枠組みにとらわれない創作怪談に挑んだことで、第一集刊行時には大きな話題となった本シリーズ。作中の京都・深泥丘界隈に住む作家の「私」は、相も変わらず奇天烈な怪異体験とその忘却を繰り返しています。もはや「怪談」の枠組みにさえとらわれない、奔放な、前代未聞の「奇談」の数々――! とりわけラストに収録された「ねこしずめ」は、奇抜な発想、豊かな幻想味、文章の妙などがあいまって生まれた、およそ類例を見ない傑作小説。綾辻行人のさらなる新境地。
ブックデザイン:祖父江慎  イラスト:佐藤昌美   ◇初出:「幽」「文芸カドカワ」連載

感想・レビュー・書評

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  • 深泥丘奇談の3作目。やっぱり前作から続けて読めてよかったと思います。綾辻さんの紡ぐ不可思議な世界…現実なのか、架空のことなのか…よくわかないままに読み終えてしまいましたが、その時々で楽しめました。今回の装丁もやっぱりいいですね!こうしてブクログの本棚に並べられるもありがたいです。

  • 今回も装丁がうっとりする程素敵。
    カバー下まで凝った作りで、これは電子書籍では味わえない楽しみですね。

    前2作同様、読んでいるうちに夢が現実か分からなくなるような不思議な感覚が心地良い。

    『猫密室』…ミステリ作家というのはこういう風にプロットを組み立てていくのかと分かって面白い。是非この短編を書いて欲しい(笑)
    『ねこしずめ』…想像するとシュールなんだけどちょっと可愛い。
    『海鳴り』…奥さまの著作のあのタイトルが並んでいて、嬉しい発見あり。

    短編同士が繋がっていたりするものもあり、読み返すのも面白そうです。

  •  けけけけけ。

     深泥丘三冊目で一応完結らしいです。前二作と雰囲気は変わらず。より一層曖昧というか混沌というか。正直前二作の内容をほとんど覚えていなかったので、「あー?」って部分も多かったです。読み返すわ。
     じわじわぞわぞわする。言葉の使い方、流れ方が好きなので、その中に入れるだけでも幸せでした。そんでまあ「ゆい」って名前が出てきたところで頭抱えますよね。ほんとトラウマ。しかもどういうことなの、あれ。奥さんの旧姓も咲谷で、お名前「ゆい」さんなの?
     「タマミフル」とか、好きです。薬の副作用だとか、隔離施設だとかね。ぞっとする。
     一つ一つの話もそうだし、シリーズ通してのまとまったオチがあるわけではない。必要ではないんだろう、たぶん。そこでまとめてしまうときちんとした「形」ができてしまって、この話は、このシリーズは、「形」を持ってはいけないタイプなんだろうなって思いました。
     各話の表紙の水墨画っぽいのがめちゃくちゃ不安をあおってきてて好きです、って書いてるときに気づいたんだけど、これ、カバー外すとすごい装丁だな? すごいっていうか、なんか不気味だな。
     抜粋。「減らない謎」より。


    何か理由があるような気がするのだけれど、いくら思い出そうとしてもなかなかうまく思い出せず……けけけけけけ、け、まあいっか。


     いいのかよ。

  • ホラーではない、なんだか不思議な怪異譚「深泥丘」シリーズ第三弾にして最終巻。
    相変わらずの薄ぼんやりした幻想的な風景と暮らしっぷりが読んでいて別世界に迷い込んだような心地よさが。でもさすがに3冊目ともなるとその幻想世界にも幾分慣れてしまった感もありましたが。
    でもこれで終わりかー・・・それはちょっと寂しいなあ。

  • このシリーズ、落語系ホラーと個人的に呼んでます。だってイチイチ落ちがついてるから(笑)
    今回も猫柱に笑ってしまった。
    とりあえずこれで連載は一段落だそうです。

  • これで一区切りだそう。寂しい。
    けけけのコドモ、こわい。こわすぎる。
    実話なんだっけ違うんだっけ、と曖昧になる。
    アレ眩暈が…

  • 文庫版に感想があります。

  • まさに奇談続々。主人公の記憶の問題なのか、それとも周囲起きているのは、怪現象なのか…
    ⁉︎

  • 図書館。シリーズ3作目とあって、だんだん深泥丘周辺の珍事に慣れ、些細な部分にユーモアすら感じている自分に気がついた。ゆるい京極夏彦みたいな作品。

  • 一連の話に何らかの解決を求めていたわけじゃないけれど、それでもなんだかなぁ…。
    完結といわず、いつか続けてこのもやもやを払ってほしい。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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