- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041037317
作品紹介・あらすじ
悲哀にみちた人間ドラマ。温かな余韻が残るラスト。
『傍聞き』『教場』を超える、傑作ミステリ集!
バレーボール全日本の女子大生・彩夏と、彼女を溺愛する医者の姉・多佳子。彩夏の運転で実家に向かう途中、ふたりはトンネル崩落事故に遭ってしまう。運転席に閉じ込められた妹に対して姉がとった意外な行動とは……(「涙の成分比」)。
命を懸けた現場で交錯する人間の欲望を鮮やかに描く、珠玉の六編。
「いつか“命”をテーマに医療の世界をミステリとして書きたいと思っていました。自分にとって集大成と言える作品です」――長岡弘樹
感想・レビュー・書評
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医療現場では人は自分の「命」と向き合うことになる。それが病であれ事故であれ、「何か」が起こりそこにいる。そこにあるさまざまな小さくて大きな「嘘」たち。
命を救うための嘘、命を守るための嘘、そして命をかけた嘘。深くしみる嘘たちに読後、温かいため息が出る。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回は警察ではなく、病院。あの夫婦の話が良かった。
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医療の世界を舞台に描かれた6編の短編集。バレーボール選手の妹と医者の姉、研修医と指導医など、様々な人間関係を短編におさめてしまうのは、さすがな感じ。さらっと読める1冊。
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短編集。6編。
医療界を舞台にしたミステリーだが、医療そのもののではなく、人間心理に重点が置かれている。
ラストはどれもハッピーエンドというより、もの哀しさを感じさせる。「嘘」が嫌味にならずに使われて、人間のよさをうまく描いている。 -
医療ミステリ短編集。でも医療そのものよりも、人間の心理に重点が置かれている印象の物語です。そしてたわいのない会話の中にも、伏線がこれでもかというほどどっさり仕組まれていたのに驚かされました。あれもこれも、ラストにこれほど綺麗に繋がってくるだなんて!
お気に入りは「最後の良薬」。これが一番予想がつかない結末でした。でも読み返してみると、確かに……! -
医療界を舞台にした短編集。どれも良いのだが、これといったのがないな。
2016.11.5 -
長岡さんの本は「傍聞き」と「教場」と「赤い刻印」しか読んでないけど、トーンは同じような感じですねー。
悪くはないけど、特にどうということもないような・・・って、これじゃ前回とおんなじ感想やんっ!www
短編6作から成っている1冊だけど、いわゆる医療ミステリーってのとはちょっと違う感じ。
私は「彼岸の坂道」がよかったかな。 -
あっさりと淡々としているようで、伏線があちこちに。。。
あまりに作り込みすぎてちょっとだけ疲れる。
話自体は良かった -
非常にあっさりとしていた。