詩集 夏の森 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041036167

作品紹介・あらすじ

「このまま空に落ちて行き 深く深く沈んだら 失われたものが星として 暗い宇宙に輝くだろう」。北は北海道から南は宮古島まで、全国各地の風景を心の赴くままに写真に収め、感じるままに言葉を紡ぐ。銀色夏生がふとした瞬間を切り取った写真と詩は、我々の本能に直接囁きかける。魂の自由を味わえる写真詩集。「いつも 空を見上げているような 気持ちでいたい 心の解放が必要だ 人には時々 そして帰るところも」。

感想・レビュー・書評

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  • 再読。
    写真も良い。

  • 青葉さんざめく深い森の中、入ってはダメよと母の声。何処にでも通じている気がしていたのはいつの頃だったのでしょう。過去にも未来にも。だけれど現在はイマ此処にしかないのだと、いつの頃からか切なく知るのです。必要とされずに受けた傷は、必要とされることでしか癒せない。何にもないんだよ、と俯いた貴方の睫毛の長さに見惚れた朱夏のこと。弱いと叫ぶことが強さだなんて私はわかっていなかった。こんな弱い私でも貴方を守れる気がしました。秋空になると世界はまた一段と美しく染め上がる。一瞬一瞬の四季を愛しながら。

  • 10代の時に読んでいた銀色夏生さんの詩集を30ねんぶりくらいに読みました。昔のように感傷的な気持ちにならないのは自分が年齢を重ねたからだと思います。変わらない雰囲気でしたが、言葉のチョイスは昔の尖った感じよりマイルドになっていました。

  • 好きな言葉が多くて慰められたし元気もらった

  • 声に出して読みたくなる詩が多い。

  • ものすごく写真のレベルが上がっている。
    これまでの写真詩集よりも印象に残る写真が多い。

    ただ、詩としては気になるものがすくなかった。

    「僕には何もないという
      あなたの素晴らしさはその心なのに」
    という詩と、完熟前のまだ青いブルーベリーの写真が素敵だった。

  • 夏なのでぱらぱらとめくりました。
    綺麗な写真と、透明感のある言葉が素敵です。
    今回は「たぶん大丈夫」という詩が心に残りました。たぶん大丈夫。

  • 「自分には何もないと、あなたは言う。
    素敵なのはあなたのその心なのに。」

    「生き方をシンプルにすることは難しいが、
    行動をシンプルにすることはできる」

  • ひさしぶりの銀色さん。
    よかった。。

    そう、わたしが銀色さんを好きになったのは、写真と詩の本がとても好きだったから。そればかり買ってる時期あったな。ズラ~ッと並んだ本たちをみて、ああ、どれから買おう・・・?とワクワクしたものだった。


    【好きな詩】

    シンプルに生きることは難しいけど
    行動をシンプルにすることはできる

    満足する人生を生きるコツは
    途中で自分の心を殺さないこと

    「近ごろの課題」
    今 目の前のことを
    信頼する
    今を味わう
    できるだけ深く

    自分の弱さを人に見せて生きられる
    強い人だった

    透明な青い空を背景に
    祈りのような薔薇の花
    今日はしゅんとしちゃって
    元気がなくて
    おもしろいことも言えないけど
    それでも会ってくれる?

    しばらくのあいだ力を失くしてた
    そういう時ってあるよね
    そういう時は静かにして
    むやみに動き回らない
    そしてまた気持ちが
    ゆっくりと動き始めるのを待とう

    誰もがある種の偏見や
    独自のフィルター越しにものごとを捉えているのだから
    人の偏見を指摘して批判するよりも
    フィルター込みのその人の魅力を味わいたい

    私がほんとうに言いたいことは何だろう
    今 言いたいことは
    孤独で 細くとがって
    人に理解されにくい
    やさしく ひんやりとした 透明な何か

    長いもの思いから覚めて
    テラスから空を仰ぐ
    暮れゆく空に夕焼け雲

    昨日までのことに
    きっぱりと背を向けて
    明日に向かおう

    透明な空気を深々と吸い込むと
    どんどん気持ちが静まっていく

    明日からは新しい日々
    新しい自分になろう

  • 久しぶりに読みました、銀色夏生さんの詩集を。
    写真詩集は7年ぶりだとか。
    心が解放される感じがしていいですね。

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著者プロフィール

詩人・エッセイスト。作詞家としてデビュー。その後、詩人として数々のロングセラー詩集を発表。エッセイ・シリーズ「つれづれノート」が好評を得る。

「2023年 『退屈ピカリ つれづれノート43』 で使われていた紹介文から引用しています。」

銀色夏生の作品

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