統ばる島 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041029909

作品紹介・あらすじ

八重山諸島は古くから自らを象徴する星を愛でてきた。星には神が宿り、石垣島には神々が近況を伝え合う群星御嶽があった。神々が御嶽に集うとき、物語が誕生する。唄の島、鳩間島を描く文庫版特別短編も収録

感想・レビュー・書評

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  • 八重山諸島の島々を舞台にした8つの短編集。
    沖縄らしい明るい話や少し怖い話など様々。
    それが独特な風習と合わさって
    興味深い世界を作り出している。

    それぞれ個性的だけれど
    なんとなく懐かしさもあって、
    名前くらいしか知らない島々が
    少し近くなったような気がした。

  • 春が近づいてくるとダイバー的には南の島の海が気になってくる季節。沖縄の作家である池上さんの描く島の姿や海の描写は幻想的な言葉をつかってはいても非常にリアルに心に響いてくるので大好きです。
    この作品は沖縄本島よりも南の八重山諸島の島そのものにまつわるお祭りや民話を題材にした作品集。生活の厳しさも描かれてはいるもののやっぱり行ってみたくなります。島の背景をこのような形ででも知ってから行くと、さらに島の魅力がましてくると思います。あああ暖かい海に行きたい。

  • 沖縄の離島である八重山諸島は、今やリゾート地のイメージが強いけれど、昔から神や精霊など人智を超えた存在と共に「生活する」場所だったのと改めて知った。
    雄大な自然のもと、癒しだけではなくシビアさとも向き合う生活が、生活が目に見えない存在を信じて敬う風習を作ってきてるのかな。
    旅行で訪れるときは、島の環境や現地の風俗に敬意を持つようにしたい。

  • 八重山諸島を舞台にした短編集。最後の石垣島の話で諸々腑に落ちた気がする。石垣,西表,鳩間は行ったことあるけど,ほかの島も行ってその島についての描写を確かめてみたくなる。

  • 極彩色のファンタジー、根底に流れる塩の香りとにがみ。

    小さな地理には何かが凝縮されていて、それはサチュレーションの極みで美しく見えるけれど、「むせかえすような」諸々となって表象されるのかもしれない。波の中で生きる術は、身を任せるしかないのかも。

  • 八重山諸島各島を舞台にした短編小説集。
    https://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12183024421.html

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著者プロフィール

池上永一
一九七〇年沖縄県那覇市生まれ、のち石垣島へ。九四年、早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で第六回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。九七年刊の『風車祭』が直木賞候補に。二〇〇八年刊の『テンペスト』はベストセラーとなり、一一年の舞台化をはじめ、連続テレビドラマ、映画にもなった。一七年『ヒストリア』で第八回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『シャングリ・ラ』『レキオス』『ぼくのキャノン』『統ばる島』『トロイメライ』『黙示録』などがある。

「2023年 『海神の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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