情報立国・日本の戦争 大国の暗闘、テロリストの陰謀 (角川新書)
- KADOKAWA/角川書店 (2015年2月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041025468
感想・レビュー・書評
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大学教授であり、サイバーの第一人者である著者によるサイバーの実態とサイバー対応のあり方について述べられた本。
実際に生起した様々なサイバー事案を紹介するとともに、長年の経験を基に説得力ある内容となっている。わかりやすい。
「ウェブメールで、送信者はメッセージを入力した後、そのメールを送信せずに、下書きとして保存する。次に、受信者は、送信者と同じメールアドレスで、ウェブメールのサイトにログインし、下書きに保存されているメッセージを読む。こうすれば、メールを送信することなしに、メッセージを確認できる」p158
「サイバー防衛の重要性を認識しているアメリカ政府が注目したのが「ホワイトリスティング方式」だ。すなわち、コンピューターの基本ソフト(OS)上で悪さをするウィルスをリストアップして駆除するのではなく、初めからOSで作動が許されるプログラムを決めておき、それ以外のプログラムは絶対に動かさないようにする仕組みだ。あらかじめ動くプログラムが決まっているということは、未知のウィルスは動かないということ。このため、ホワイトリスティングの環境では、ウィルス感染の危険はゼロである」p164詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
情報管理の重要性の実例を数多く示している.中国と米国のスタンスを見るに、我が国はどうするのか.この政府に任せておいて良いのか、心配になる.21世紀の船中八策としてP208以降に示している対策はどれも直ぐに取り掛かる必要があるものばかりだ.その中で「情報安保」という考え方が重要だと感じた.
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日本の、特に国家の情報セキュリティを憂いつつ、最近のセキュリティ事件、主に国家間の事例をふまえながら、どんなことに気をつけなきゃいけないか、今後どうしたらいいのかといったことが書かれている本。
やや、表現が大袈裟かなあと思わなくもないですが、出て来る事例は報道されているものがほとんどなので、よく分かる内容になっていました。
このまま事例だけで終わったらいやだなあと思っていたら、最後はちゃんと対策について書かれていました。書かれていることは当たり前の対策なのですが、当たり前の対策をしっかりやっていかなといけないというところには共感できました。
(以上、ブログ全文です。)
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http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4894000.html -
2008年のグルジアへのサイバー攻撃は軍事行動と連動して行われた点で世界初の本格駅なサイバー戦争と言われている。
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危機管理としてとらえれば、具体的事例で対策を検討する事の必要性。