デラシネの時代 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 54
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041021910

作品紹介・あらすじ

「デラシネ」という言葉は「故郷を捨てた人々」として否定的に語られてきた。

だが、社会に根差していた当たり前が日々変わる時代に生きる私たちに必要なのは、
自らを「デラシネ」――根なし草として社会に漂流する存在である――と自覚することではないか。

『大河の一滴』『下山の思想』など、大きな時代の変化のなかでどう生きるかを考え続けてきた作家が、
自らの朝鮮半島からの引き揚げ体験を引きながら、絶対的なものが融解する時代を生き抜くヒントを提示する。

五木流生き方の原点にして集大成。

感想・レビュー・書評

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  • 根なし草の時代だといわれても難しいなと思った。でも、一筋に生きるだけでなく、二筋でも三筋でもいいといわれると自分に自信がつく。絆を大事にしつつ、個を確立していく時代かなと思った。

  • 2020年、15冊目です。

  • デラシネ(根無し草)を軸に、いろいろな話をしてくれる本。宗教、人間、難民、直感と多岐にわたる話題。そんな中、なぜか頭を洗わないという話に注目してしまった。

  •  五木寛之が語るデラシネという生き方。

     デラシネはねなし草の意。自らそう生きるだけでなく、追われてそうせざるをえない人も入る。
     そしてこのデラシネは今の世界を象徴する言葉でもある。北朝鮮から引き上げてきた自身の人生も語られる。
     ただ、中盤のエッセイ部分はちょっとダレたかなぁ。全体として、部分部分はとても大事なことが書かれている印象。

     五木寛之さんの思想をもう少し読み進めていきたい。

  • 五木寛之 著「デラシネの時代」、2018.2発行です。「デラシネ」という言葉は初めて目にしました。なんだろうと思いました。フランス語で「根なし草」という意味だそうです。故郷や祖国から切り離された人を指すとか。今、世界中に6千万人もの難民がいるそうです。日本は難民とどう向き合うかなどの問題が提起されてます。あとは、宗教の話や生き方、健康の話など個々にはわかりやすい話ですが、全体としては全くと言っていいほどまとまりのない作品になってます。五木寛之さんの本でめずらしい気がします。

  • ジプシーは土地荒し

  • 洗髪をしたことがないという五木にびっくり。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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