グーグーだって猫である (6) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 89
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041013779

作品紹介・あらすじ

保護したものの先住猫になじまないキジトラに猫・人間ともども振り回されたり、失踪猫を捜索したり。いつもにぎやかな事件が絶えないオオシマ家に、運命の時がやってきた――。涙と感動の最終巻!

感想・レビュー・書評

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  • 大島さんの最初の猫、サバとの生活を描いた『サバの夏が来た』『サバの秋の夜長』では擬人化されたサバを‘普通の事’として楽しんでいた。そしたら『BSマンガ夜話』というNHKの番組の大島さん特集の時にいしかわじゅん氏が「サバ死んじゃったんだよね」と一言。とてもショックだった。それから何年後かに『グーグー』の第一巻でサバの死の詳細を知り号泣。まるで古い知人が亡くなったような気分だった。そしてカウンセリング猫グーグーの登場。‘擬人化‘されてない‘普通’の猫の絵でまたショック。「こんな風に擬人化して描くほうが異常なんだよ」とご本人が書かれていましたが...。その‘異常さ’に救われていたんだなあ、私、と今思えばですが。

    一巻から六巻までやっと読み通せました。
    いろんな猫や犬との出会いと別れがあったけど、今回はついにきたグーグーとの別れ。猫は人間より大分寿命が短いし、グーグーも平均寿命は生ききった気もするけれど、やっぱり悲しい。ンルルル鳴く、グーグー、おおらかで気のいいグーグー、小さい頃は大島さんの腕に発情してたグーグー。懐かしくも切なくなります。

    大島さんの猫との距離の取り方というのは自分より深く暖かいので憧れるんですが「こうはなれない」と思い、でも「なれなくても人それぞれの猫との距離」というのがあるのさ、と思い直します。

    大島さんち、途中から内猫も外猫もどんどん増えていくのでこんがらがりました(^-^;でも猫が増えるほどにエッセイマンガには書ききれないくらいいろんな事があったのかも。

    『通販生活』という通販雑誌の2018年春号にこのエッセイマンガの何本かがが再掲載されていて、解説がこれまた猫好きで有名な作家保坂和志さん。猫愛大島愛溢れる文章を書かれています。

  • 溢れる大島さんの猫愛。淡々としているけども、猫を預けたり里親に出したりする時の葛藤はストレートに描かれていて共感。自身の病気の事は冷静なのに、猫に対する気持ちは激しい。捨て猫保護、野良猫保護、飼い猫の世話、亡くなった子の思いなど。それぞれの子のキャラが深く描かれていて、綿の国星のようなファンタジィ漫画の土台には猫たちを見つめる眼が、優しさに満ちている眼だから傑作なのですね。

  • グーグーを本屋で久々に見つけ最終巻だというので文庫を思わず買ってしまった。随分前読んだ記憶があったので、もうグーグーは生きてないと思ったが生きてたので嬉しかった!庭にくる猫たちを描いていたので、名前がごっちゃになり何回もページを目繰り返しながらよんだ。大島さんの猫に対する愛情の深さ。私も猫好きだけど、多頭飼いは無理だな。なんか読んでて、玉柏の実家を思い出したよ。猫が猫を呼ぶんだよな。うちも猫屋敷になりつつあるもん。
    いきなり、最終章…いやな予感…題名はアイラブグーグー。まさか⁇2011年震災の後の4月21日。グーグー永眠。読みながら涙が止まらなかった。他所んちの猫なのに。この本が大好きでグーグーも大好きだったので辛い。猫の死の場面を読むと、どうしてもパセリと重なるし、今いる二匹のニャンコ達の死を思うと、たまらない。
    グーグーは15歳と8ヶ月生きた。猫の寿命としては長生きしたし幸せだったよな。でも一つ思うのは、大島さんの愛情を独り占めしたかったんじゃないかな?それとも沢山の猫達に囲まれて幸せだったかな。読めて良かった。

  • 1巻や2巻を読んでいるときは、常に心のどこかでサバの話と比べていた。正直言ってサバのほうが好きだなあ、ああいうのをまた書いてくれたらいいのになと思いながら読んでいたと思う。

    こうして読み終えると、同じ猫話と言っても、グーグーはサバとはかなり違う作品で、非常にストレートだ。大島先生はもうファンタジーは描かないのだろうか。

  • とうとうグーグーが・・・

    グーグーに限らず
    大島弓子が描く猫達は
    人間に媚びることなく
    自分を持っている

    んるる



    シャー



    どれもが愛しい~

    昔から猫に出逢えば
    “ミャ~~”と話しかけてきた
    犬派を自認してきた私だけど

    “グーグーだって猫である”を読んでから
    猫もいいな~と思うようになった







    今なら道端で出逢った野良ちゃんを

    家に連れて帰る自信がある~

  • ついに完結。私も子供の頃に飼っていた猫との別れを思い出した。グーグーが最後に肉球で握り返してくるシーンに涙。映画は見ていないけれど、今秋WOWOWでドラマ化されるそうなので、こちらは見ようと思う。

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著者プロフィール

栃木県生まれ。短大在学中に『ポーラの涙』でデビュー。昭和53年より「月刊ララ」に掲載された『綿の国星』は、独特の豊かな感性で描かれ、大きな反響を呼ぶ。『ミモザ館でつかまえて』『夏のおわりのト短調』『パスカルの群』など著書多数。

「2011年 『グーグーだって猫である6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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