海嶺(上) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 230
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041004326

作品紹介・あらすじ

天保3(1832)年、熱田から、千石船宝順丸が14人の乗組員を乗せ江戸に向かって出航した。しかし遠州灘で激しい嵐に遭い、船は遭難してしまう。1年2か月後、乗組員の中で生き残った、豪胆な岩松、明朗快活な久吉、心優しい音吉の3人は、奇跡的に北アメリカに漂着した。彼らを待ち受けていたのは、想像を超える数奇な運命だった…。逆境の中、諦めることなく、希望を持って生き抜く男たちを描いた感動の時代巨編、第1巻。

感想・レビュー・書評

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  • 本作は、2006年に読んだ作品。
    16年前になります。
    三浦綾子さんの作品、当時は良く読んだものです。

    以下、紹介記事の引用。

    歴史に翻弄された男たちの数奇な運命!
    天保3年(1832年)、知多半島から出航した千石船宝順丸が、遠州灘で難破する。岩松、久吉、音吉の3人は、1年2ヶ月後、奇跡的に北アメリカに漂着する。彼らには想像を超えた運命が待っていた。

  • 天保3年(1832年)、知多半島から出航した千石船宝順丸が、遠州灘で難破する。岩松、久吉、音吉の3人は、1年2ヶ月後、奇跡的に北アメリカに漂着する。彼らには想像を超えた運命が待っていた。

  • 幕末に暴風雨にあって漂流し、アメリカ、イギリス、マカオなどをめぐり、やっとのことで日本に帰ってこれた音吉・久吉・岩吉の物語。
    漂流し、最初にたどり着いたインディアンの住む土地までの感の話は、色々と事件や人間模様が溢れる内容で、結構惹き込まれたが、それ以降は、少し間延びした。というのも、なかなか日本に帰って来れないからだ。音吉たちが日本に帰ったら、両親や許婚などはどうなっているのか、岩吉もしかり。でも結局、話的には、日本にたどり着いて、追い返されて終わりというもので、物足りない。自分的には、その後の三人の顛末が気になった。資料的にはほとんど無いということだが、そこは作者がネタは少ないながらも、想像を働かせて、読者を惹きこんで欲しいと思った。
    上巻は★3だが、中下をあわせて★2
    全3巻

  • 逆境でもポジティブに活動している方がそうでない人より生き残れる可能性が高まると思った。

  • 朝の礼拝の紹介本です。

    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • どこまでいっても海って辛いな。

  • 上中下の3冊で結構重そうな内容~と思って
    気乗り薄で読み始めましたが、意外と読みやすいです。

  • 久々の三浦綾子・・・楽しみだ

  • 米を積み、師崎から江戸へ向けて出発した宝順丸。
    その船に乗る船員たちの中に14歳の少年、音吉がいた。
    貧しい家の生まれながら、正直者で働き者の音吉は船主である源六に見込まれ、幼馴染で初恋相手である、源六の孫娘、琴の許婚にとのぞまれていた。

    その琴の父親であり、源六の息子の重右衛門が宝順丸の船頭。
    重右衛門は音吉の優れた人間性を認めながらも、貧しい生まれの音吉に琴をやる事に複雑な思いを抱えている。
    さらに、この船には音吉の兄で小ずるい所のある吉次郎、音吉の幼馴染でお調子者の久吉、いったんは船を降りながらも船頭にどうしてもと頼み込まれ最後の船と乗った舵取りの岩松がいた。
    やがて船は嵐に巻き込まれ、外洋に出た船は大海原を漂い続けることとなってしまう。

    何故こんな描写ができるんだろうというくらい現実感のある描写。
    文献などを調べつくして頭の中だけで書いてもこんな文章は出ないと思う。
    と言っても、三浦綾子さんは船乗りになった事がない訳だから、見た事をそのまま描けるわけじゃない。
    なのにここには実際の息づかいがあって、読んでいる私もそこにいるような気にさせる。

    宝順丸に乗る14人は船員たちは長い漂流の末に一人、また一人と命が尽きてしまう。
    その間、それぞれの人間性や持ち味がかいま見える。
    私が属している会社という組織、大きくは社会、そして家庭などと似ていると思った。
    腹黒い人間がいる。
    心やさしい人間がいる。
    無口だけどいざとなると頼りがいのある人間がいる。
    黙々と自分のなすべきことをする人間がいる。
    読んでいて、私自身も様々な組織に属しながら、自分の人生の中を漂流している一員なのだとふと思った。

  • 江戸時代の実話をもとにした漂流記。この時代の漂流はとても多かったそうです。国と国、人と人のつながりについて今だからこそ考えさせられる作品です。

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著者プロフィール

1922年4月、北海道旭川市生まれ。1959年、三浦光世と結婚。1964年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に『氷点』で入選し作家活動に入る。その後も『塩狩峠』『道ありき』『泥流地帯』『母』『銃口』など数多くの小説、エッセイ等を発表した。1998年、旭川市に三浦綾子記念文学館が開館。1999年10月、逝去。

「2023年 『横書き・総ルビ 氷点(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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