知らないと恥をかく世界の大問題12 世界のリーダー、決断の行方 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040823980

作品紹介・あらすじ

アメリカ、日本では新しいリーダーが生まれ、中国、ロシアでは独裁が強化。コロナ禍の裏で米中対立は激化。日本の進むべき道は? 世界のいまをリアルにお届けするニュース解説の定番、人気新書シリーズ第12弾。

感想・レビュー・書評

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  • 世界情勢の数々を盛り込み1冊に凝縮している、手っ取り早く時事を理解しやすい本、私的No. 1。
    毎年更新され12冊目。
    この本を書いている最中にも、出版された後にも情勢は刻一刻と変わっているので、ここで得た知識を元にメディアリテラシーを持ちつつ自分の教養をブラッシュアップする必要を感じている。

    特にアフガニスタンへのタリバン制圧のニュースは、首都カブールを掌握した時点でやっとTwitterやYahoo!ニュースのトップになったけれど、それまでのタリバンのじりじりと詰め寄るニュースは日本ではほとんど取り上げられていない。

    これに限らず日本は世界のニュースの取り上げが少ないと思う。
    現代史も学ぶ機会が少なく、若者は新聞を取る習慣も減り、こうして自主的に世界情勢を取り込まなければすぐに追いつけなくなってしまう危機感を感じる。、

    とにかく日本のことだけでなく、アメリカ、中国、ロシア、中東、インドやアフリカなど多岐に渡ってニュースを知るにはこの一冊!

  • このシリーズ4年前の第八巻から読んでいます。
    今の世界を象徴するキーワード、それは
    「感染症」と「分断」

    コロナ禍でステイホームを強いられ、
    物理的には人と人が切り離されてしまいました。
    でも現代はSNSでつながっている。
    人類の長い歴史の中でこんなに多くの人が常に誰かとつながり続けているというのは実は極めて異常なことだそうです。
    人と人のつながりによって生きがいを感じるのは当たり前ですが、時に独りになって思索を深める時間を持つのが必要と池上さんは言います。
    一つには歴史を学び、現代と未来を考えることだと。

    東京2020で普段なじみないたくさんの国に触れることができました。
    それぞれ、歴史からいろいろ学んできただろうなぁと思います。

    ロシアは国境線を面にしたいのだと私は理解しています。
    だから近隣の国ベラルーシ、アゼルバイジャン、アルメニア等に関わってくるんでしょうね。

    また、中国は有史以来、常に超大国でしたが、
    清の時代、欧米列強と日本に進攻され散々な目にあいました。
    強くなければ生きていけない。
    周辺国になめられると自分の国を守ることができない。
    強さをアピールすることで、周りの国がちょっかいを出す気にならないようにしようと考えるんですね。

    日本はどうでしょう。
    安倍さんの長期政権が終わり、池上さんがいろいろ振り返ります。
    任期が長い割には、大きな成果は上げられなかったのではないでしょうか、と。
    もちろんそれは安倍さんだけのせいではないのですが。
    ただ、トランプ前大統領との蜜月関係を世界に見せつけたことは、
    安全保障の観点から、周辺の国に対しての抑止力になったはず、と言います。
    日本は歴史で、アメリカとは仲良くした方がいいと学んだのですね。

  • 社会情勢とか歴史に疎いという自覚があり、そこを補完したいという気持ちを持っているので手に取ってみました。とてもわかりやすく過去に遡って、どのようなことで今の現状になっているのかという説明があり、小難しくなく、知ることの喜びを感じる一冊でした。テレビでの池上さんの解説はスピードが早くて、あれ、なんだったかな?と思っても先に進んでしまってということがあるのですが、本ならば自分のペースで戻って確認することもできてよかったです。また、今年に入り、山中哲雄さんのキャラ絵で学ぶ仏教図鑑やキリスト教図鑑で宗教に関する知識を増していたことで、この本の理解が容易くなったところもあると思います。シリーズ全てを読んでみたいと思う一冊でした。

  • 予備知識があまりにもなかったため、読んでいても理解がしづらい部分があった。
    一定以上の知識は持ち合わせているという前提で書かれているため、初心者向きではない。
    ただ、これだけの種類の内容をこの1冊にまとめるには致し方なく、不満はなし。

    10/19
    読み終わった直後にそのまま2回目へ。
    1回目よりは理解が深まりました。
    それでも特に理解しづらいのは中東の話。
    宗教に関して知識もそうだが、体験が全くないのでどうしても遠くの話に感じてしまう。
    しかし、現代社会においても日々届くニュースのほとんどは宗教がなにかしらの形で関わっており、世界を理解するためには不可欠な知識であるので、今後も勉強していきたいと思います。

  • 2020年、2021年の世界を象徴するキーワード、それは「感染症」と「分断」。
    (裏表紙より)

    世界中の争いや問題を、歴史と一緒に分かりやすく学べる一冊。
    自分の知識のなさと、危機感のなさ、どうにもできないもどかしさと怒りを感じる。
    最近宇宙系の本を手に取る機会が増えたので、奇跡の星である美しい地球に、人間がそぐわないなと思ってしまう。 
    前作を読んだときにも思ったが、私が神様だったら、『人間、いい加減にしろ。もう一回絶滅させるわ、ポチッとな』だな。

    2022年のキーワードはどんなものになるんだろう?
    前向きなものを希望するけど、期待薄かな...

  • 以前、このシリーズを読んだときに、
    全く理解できなかった部分が多かったけど、
    今回は少しわかるようになっていて嬉しかったです。
    オリラジのあっちゃんのYouTubeのおかげです。笑

    過去の歴史が今につながっているということと、
    それはとても根深いもの、ということ、
    国や文化によって価値観、正義感も異なること、
    色々と考えさせられました。

    アメリカ、中国、ヨーロッパ、中東、
    各地で目まぐるしく問題が起こり、
    全く無縁だと思っていた別の国に影響を与えていたり。

    無意識の中に刷り込まれているバイアスって怖いな、って思いました。
    そして、知らない、ということも。

    戦争から学んだのではなく、
    戦争が起こったからこそ他国の脅威から
    目に見えない場所で駆け引きや攻防を繰り広げていて、
    そのしわ寄せはいつも国民。
    でも、政府のレベル低いのは、国民のレベルも低いからだ、という福沢諭吉の学問ノススメの一部を池上さんが紹介していたことを思い出します。

    世界は複雑に絡み合っていて、
    問題はいつまでも解決せず、
    自分ひとりの生活ですら苦しいときは
    鬱々とすることもありますが、
    学ぶことや知ることへの興味は忘れないようにしたいです。

  • 毎年読んでます。
    最初はすべてを受け入れるつもりで読んでいたけれど、12作目にもなると池上さんこの話はこっち側の意見が強いのでは?など自分で考えて自分の考え方を出来る様になってきました。
    以前、池上さんが私の意見をそのまま受け入れるのではなく自分の頭で考えることが大事と仰っていたことを思い出し、やっと12作目にして知識が少しずつつき自分の頭で考えるスタートラインにたてたのかなと嬉しくなりました。

  • 社会人になったくらいの時に1巻が発売され、このシリーズは毎年買って読んでいる。

    日本と世界の出来事、歴史を俯瞰して、繋いで読めるから、とても勉強になる。

    世界が、国が、会社が…
    どうではなく、今自分がどうしたいか、どうするべきか、考えて実行していきたい。

  • 感染症と分断。
    この二つのキーワードに世界情勢を分かりやすく説明してくれてる。ただ触りだけを取り上げているので、詳しく知りたい人は別書籍でねっていうスタンスの本だった。本のタイトルとおり、とりあえず恥をかかない程度にねって感じ。
    エピローグで三体に関して触れられてたのは個人的に共感した。池上さんのいうとおり、よくあれを共産党が許したなと。きっと中国共産党員はSF読まないんだろうねって感想に不覚にも笑ってしまった。

  • 毎年の恒例。
    このシリーズを読まないと世界情勢についていけない。
    池上さんの考えを全面に押し出してこないので読みやすく、日本の立ち位置をいつも考えさせてくれる。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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