海洋プラスチック 永遠のごみの行方 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040823430

作品紹介・あらすじ

(目次)
はじめに ~このまま汚れた海でいいのだろうか
第一章 世界の海はプラスチックごみだらけ
第二章 プラスチックは地球の異物
第三章 マイクロプラスチックを生き物が食べる
第四章 わたしたち一人ひとりの力は小さいのか?

感想・レビュー・書評

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  • 読んでいたら絶望的な気持ちになる
    でもそれが現実なんだろうな…

    こちらの本、科学的な見解から見たプラスチックのことや、自然界的に見たプラスチックのことなどがきちんと書かれているので、冷静にプラスチックごみについて考えることができるのがよかった。

    煙草のフィルターが実はプラスチックでできていて分解されないものだというとや、マイクロプラスチックがナノプラスチックになって実は動物たちの体にとりこまれていることやら、海洋ではもう魚よりプラスチックの方が多い…みたいなことやら…もうね…ため息しか出ない

    今年になって、私も洗濯物から出るマイクロプラスチックを減らすために特殊な洗濯ネットを購入した。
    これがね…よく取れます。
    というか、今までこんなに無意識に流し捨てていたのか…と思うと地球に申し訳ない。

    プラスチックバッグの有料化で文句を言う人もいるけど
    私は有料化してよかったと思っている。そりゃお金はかかるけど、それによって”ちょっと物を入れて運搬するだけの袋”をタダだからポイ捨てしてもいいじゃん…みたいな人、ゴミ意識のない人にあらためて認識してもらうことにはなってるんじゃないだろうか?

    じゃあ私たちがプラスチックを減らすためにできることって何なんだ?
    小さいことしかできないけど、それってめちゃくちゃ微々たることじゃないの?なんて思っちゃう。

    で、解決策って、結局ちゃんとごみを分別して捨てる。
    それが大きいんだな~。って。

    海洋プラスチック問題だけど
    それって社会の問題のすべてにつながっている

    小さなことでも心がけてみる人が増えれば大きな力になると信じたい。

  • 「私たちはプラスティックを食べている」
    プラスティックの恩恵を受けて暮らしている私たちは、一体どうしたらいいのだろう。難しい内容かと思いながら手に取りましたが、このモヤモヤを整理して、調べながら書いたという著者に共感しながら読み進められました。
    プラスティックがどのように利用され、処分されているのか現状を知ることができます。ほとんどリサイクルされず、焼却や埋め立てに頼っていることに、このまま増え続けたら、どうなるのだろうと危機感を覚えました。
    プラスティックは必要なものに限って使う社会になればと思い、一人ひとりがプラスティックの問題に関心を持ち続け、小さな行いを積み重ねていくことに意義があると感じました。

  • 海洋プラスチック汚染の現時点でわかっていることをまとめて解説。
    要点としては、相当な量のプラスチックが海洋に流出しているはずだがその99%は行方不明。ペットボトルのような大型のゴミは見つけやすいため、ゴミの割合の上位を占めるが粉砕されたマイクロプラスチックが厄介。
    生分解プラスチックは全てを解決する夢の技術ではない。
    できることからコツコツと。

  • プラスチックの環境問題について、図をたっぷり使い、わかりやすく解説している。複雑な状況が絡んでいて、解決への道のりは遠いが、ひとりひとりの意識改革が求められる。

  • [鹿大図書館・冊子体所蔵はコチラ]
    https://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB30888959

  • プラスチックゴミについて個人レベルでコツコツとやっていく事の意味を探りたかったのですが、あまりにも複雑すぎて愕然としました。でもコツコツとできること事を続けて行きます。それしかありませんから…

  • [NDC] 519[情報入手先] 先生[テーマ]  海洋プラスチック削減の未来を真剣に考える。

  • マイクロプラスチックを日々接種していることがよく伝わってきて恐怖を感じつつ……結局人体への健康被害は不明、となると怖がってよいのやら……。
    海洋研究のことが詳しく書かれており、研究とはどんなことをするのか、推論値とはどんなものか、といった考えも学べる。

  • ざっと通読。
    海洋プラスチック問題に関する文献のなかでは、恐らく唯一の新書。
    プラスチック問題の基本の1冊といっていい。

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著者プロフィール

1959年、東京都生まれ。東京大学大学院新領域創成科学研究科/大気海洋研究所特任教授。サイエンスライター。東京大学理学部地球物理学科卒業。同大大学院で海洋物理学を専攻。博士課程を中退し、1985年に読売新聞社入社。科学報道の研究により、2010年に東京工業大学大学院で博士(学術)を取得。2013年に読売新聞社を早期退職し、東京大学海洋アライアンスなどを経て、2019年から現職。気象予報士。著書に『謎解き・海洋と大気の物理』『謎解き・津波と波浪の物理』(ともに講談社ブルーバックス)、『びっくり! 地球46億年史』(講談社)、『海洋プラスチック』(KADOKAWA)などがある。

「2023年 『こわいけど、おもしろい! おばけずかん かがくのふしぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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