不機嫌は罪である (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 824
感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040821955

作品紹介・あらすじ

慢性的な不機嫌は自らを蝕むだけでなく、職場全体の生産性を下げ、トラブルやハラスメントの火種になる。SNS時代の新たな不機嫌の形にも言及しながら、自身と周囲を上機嫌にし現代を円滑に生きるワザを伝授する。

感想・レビュー・書評

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  • それこそ 体を使ったり

    習慣や会話に工夫したり

    内から外から

    心の機嫌を取る方法です



    しっくりこないものが

    あって当然なので

    何か一つでも 心に残しておくと

    ストレス少なくなりそうですね

  • musamikaさんの本棚で見つけました。
    不機嫌になりやすくて、他人の不機嫌にも敏感でどうしたものかと思っていました。
    上機嫌なからだを身につけて周りにも良い影響が与えられるようになりたい。リラックスできる究極の方法、呼吸法と関連した様々な方法を紹介している。
    不機嫌をなおす7つの習慣のうち、上機嫌の時は踊るような気分、切り替えスイッチ、古典に触れることは取り入れたいと思った。

    覚書
    正義感を抱いているとき攻撃性のリミッターを外してしまう
    即レス文化が不機嫌の温床、インターネットが人々の不機嫌を増幅し、見ず知らずの人にまで広げてしまう
    傷ついた心を復讐心に変えてしまうことを「ルサンチマン」社会的弱者が社会的格差を解消できないときに敵を想定することで価値判断を逆転し敵を攻撃 弱者の恨みが道徳を作ったというニーチェ
    静かに暮らすために情報遮断が有効 SNSとの付き合いのバランスを欠き慢性的な不機嫌を生み出す温床
    現代人のからだは硬くて冷たい
    食欲、性欲、睡眠欲の三大欲求の裏には温まりたいという共通する欲求

  • 『感想』
    〇不機嫌が自分も周りもダメにしていくのはよくわかる。

    〇不機嫌を正当化するために、偏った正義をかざし、周囲は同じく不機嫌を正当化するため、あるいは軋轢をなくすために同調したりして、まとまった一部を除いてとんでもなく雰囲気を悪くしたりする。

    〇そんな同調はその場はよくても、あとにいい関係として残るわけがない。

    〇意見の違いを恐れず、素直な自分の意見を伝えること、意見の違いがある相手の人間性は尊重すること、その場の違いを他の場に持ち越さないことが大切。

    〇でも人はその時の感情を他に持ち越してしまう。

    〇不機嫌でいることはよくないことだが、時に不機嫌なことを受け入れる環境があることが理想なのではないか。感情の幅を小さくするに越したことはないが、無理なときもある。その時周囲がそれを受け入れスッキリさせてあげることができたらな。

    〇不機嫌は誰かに押し付けるのではなく、薄めて浄化できるといいな。

    『フレーズ』
    ・今の時代、説教ほど危険なものはありません。相手は傷つくのみでこちらの真意は伝わらず、その後の関係性がギクシャクしてしまう、(p.32)

    ・あなたが上機嫌になれば、周りも上機嫌に変わっていく(p.49)

    ・魔女狩りにしても踏み絵にしても、厄介なのは、やっている本人たちに「正義漢で事をなしている」と思いこんでいる人が多いということです。(略)裏を返せば、正義漢で事をなしているときほど、人は過ちを犯しやすいとも言えるかもしれません。正義感を抱いているとき、人はいともたやすく攻撃性のリミッターを外してしまうのです。また正義感には連帯意識によって激化するという性質があります。人が繋がりやすい状況になったことで、不機嫌に裏打ちされた正義感が一気に燃え広がるようになったのです。(p.64)

    ・実は会議で重要なのは「誰かが話すこと」よりも「誰かが話したことに反応を返すこと」です。(p.215)

  • 毎日、2時間かけて電車に通ってると肩がぶつかったり、舌打ちされたり、
    不機嫌になってる人も見てつられてしまう。
    自分も気をつけなきゃと思っているが機嫌を良くすると言うのが本当に難しい。
    私の父親は外面が良いが、家では仏頂面で常に機嫌が悪く、そのせいで家の空気も悪くなる。
    本書のタイトルのように、まさに不機嫌は罪である。
    自分も不機嫌で仏頂面にならないよう時々読み返したい本である。
    本書で勧められていた
    空気を大きく吸って、2秒間息を止め、なるべくゆっくり吐くというのを嫌なことがあったとき、寝る前などにするようになってから
    不機嫌のスイッチを切れる感覚がわかってきた気がする。

    本書はこういったノウハウが書かれている本である。

  • 不機嫌なことは不潔くらい不快なこと
    その一言に尽きる

  • 斎藤先生の本。

    不機嫌の解消法が丁寧に書かれていた。
    まず、自分が上機嫌でいられるように、さまざまなシステムを作っていきたい。
    体温が低いと不機嫌になりやすいということ。朝起きて手足が冷たかったので熱めのシャワーを浴びてみた。自分が不機嫌をとるために行動することも上機嫌で過ごせるひとつにつながるのかもと自分なりに考えた。

    不機嫌は伝染する。本当にそうだと思った。何かあるとイライラを前面に出してくる同僚。何でこの人はイライラしてるの?って自分がイライラしないように、面白がって生活したい。

    また読んで日々上機嫌でいたい。

  • 著者自身、若かりし頃に不機嫌を撒き散らしたため非常に損をした経験の持ち主。不機嫌を罪とまで言い切っているのは[不機嫌]=[自分のみならず周囲の生産性を下げる行為] と言えるからだ。特に現代の日本においては社会全体のマナーが向上してきたことにより不機嫌が際立つようになり、その影響も大きくなっていると分析されている。それゆえ不機嫌は罪であるどころか職業として、職責としての上機嫌が求められるというのである。

    本書では以下のステップに従って上機嫌を身に付ける方法が解説されている。

    ステップ①:自分の「不機嫌の芽」を知る
    ステップ②:からだを上機嫌モードにする
    ステップ③:こころを取り戻すわざを身につける

    個人的には上機嫌モードにするために体の状態を整えることを実践していきたい。簡単なところではデスクワークでは定期的に伸びや深呼吸するなど。無意識ではやっていたかもしれないが、意識的に生活や仕事の中に取り入れていきたいポイントであると感じた。

  • 「上機嫌」「メンタルコントロール」「コミュニケーション」の大切さを伝えている本。メンタルに不安がある人も読むといいかも。

    不機嫌であることは、組織の生産性、周りからの自身の評価や、自己評価すら下げてしまうとのこと。
    SNSを誰しもが使っている今日では、常に他者からの不機嫌にさらされてしまい、何もしなくとも不機嫌を感じ取ってしまうので、意識的な対策が必須。
    特に中高年男性は、様々な理由(年を取ることで表情や体が固くなるetc)で、デフォルトが不機嫌に見えてしまうことが多いらしく、上機嫌であると見せようとしなければならないという。

    本書では上機嫌であること、つまり気分をコントロールできることは立派な知的能力の一つであるとし、大人の嗜みとして上機嫌でいることが必要であり、不機嫌は罪であるといっている。

    著者の齋藤孝先生は自身の不機嫌だった時代の経験を参考に書いているので、とても読みやすく、年齢に関係なく参考になると思う。

  • ついつい子供達にイライラしてしまうので読んでみた。

    齋藤孝さんの本は大人向けの本も子供向けの本も良書が多く、この本も私にはとても有用でした。

    自分自身の機嫌のあり方について考えるきっかけになり、また普段感じている他者からの不機嫌パワーについて、分かりやすく言語化してくれていて、「そうそう」と共感でき、読んでいてスッキリできた。

    以下自分用のメモ
    ---
    ・現代では「職業としての上機嫌」が求められている。
    ・機嫌は理性や知性と相反する分野と思われがちだが、気分をコントロールすることは知的能力の一つ。
    ・不快を伝えても事態は何も解決しないのに、無意味な不機嫌を世の中に撒き散らしている人があまりに多い。
    ・インターネットは不機嫌な無免許運転者だらけ。自分も無免許なのに他人を取り締まろうという不機嫌で傷つきやすい運転者であふれている。
    ・不機嫌は状態であり、誰でもなおせる。
    ・スキマ時間に本を読む→心の平穏に効果があるはず
    ・人がイライラしている時というのは必ず何かに執着している。(未来への欲望、過去への後悔などがイライラを生む。煩悩にとらわれたままでは機嫌を上向かせることはできない。
    ・すべての事柄について「一事が万事」思考を行う人は、慎重なのではなく、単に知性を放棄している。不機嫌な人はどうしても「一事が万事」思考に陥りがち。
    ・煩悩をふっきることが大切
    ふっきる方法、1断言力、2想像力、3自分を笑い飛ばす力
    ・すぐに陽気に踊り出す人たちというのは「オープンマインド・オープンバディ」の実践者
    ・自分の人生よりももっと大きく途方もないものにふれるのも人間が穏やかな上機嫌になるための手段の一つ
    ・自分を肯定する力の根本には自画自賛力がある。
    自分を客観的に見て自分が生み出したものをありのままに評価する姿勢。客観的な視点をもちつつ、自分自身さえも「ふっきる」ところに生まれる。自分を肯定していくことこそ上機嫌の推進力。
    ・どんな知性を持った人も1人だけでは上機嫌になれない

  • 齋藤孝による、文字通り、対人コミュニケーションにおいて不機嫌は罪であり、意識的にも上機嫌であるための方法を指南する一冊。

    特筆すべき内容はないものの、いつもながらわかりやすく勉強になった。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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