東京の敵 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 73
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040821283

作品紹介・あらすじ

<辞任した僕が、今回、「東京の敵」をこうして発信することについて、いろいろ思う人は少なからずいるとは承知している。しかし、小池都政を後戻りさせるわけにはいかない。そのために僕が果たさなければならない使命がある。良くも悪くもいまは都政に関して多くの方が関心を持ってくれている時期だ。何が重要で、何が重要でないか、問題をファクト(事実)とロジック(論理)で考えていただければと思う。 (「はじめに」より)>

噴出する都政の問題。五輪は無事開催できるのか。新都知事は何と戦うべきなのか。副知事、そして都知事として長年都政に携わった作家が、東京という都市の特質を改めて描きつつ、現在の問題の本質を浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

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  • 「評論する側と行動する側」その両方を体験した筆者ならではの文章の力強さ。単なる暴露ものではなく、政策的・実務的観点から得られるものはあります。都庁内での政治的な行動原理を見ると「ああ、自分の働いている会社でも似たようなことあるなぁ」と感じ入ってしまった。

    p58
    そのため重要案件は都議団幹事長よりも都連幹事長に話をすれば早いということになり、それが慣習として続くことで、権力はより強まっていくわけです。

    p110
    僕は、JOCの武田恒和会長とともに「民間人の会長がふさわしい。コスト意識の強いトヨタの会長を務めた張富士夫さんが適任ではないか」という案をつくりました(中略)そうした僕の動きが、森氏を怒らせることになります。「森外しをしている」という話につながり、そこから、森氏からの猛烈な攻撃が始まります。

  • 「ファクトやロジックよりも感情」というのは、確かに日本に蔓延っている。メディアが煽っている部分は確かにあるな。自分自身も感情が先立っていかないか気をつけないと。
    意思決定の過程のブラックボックス、実力者への過度な忖度。。東京だけじゃなく、どこにでも潜んでいそうだ。

  • 東2法経図・6F開架:318.2A/I56t//K

  • 久しぶりの猪瀬節、楽しかった、やっぱりこの人は作家が良い

  • 東京都政について、元都知事の猪瀬直樹が書いた一冊。

    プロの作家だけあって、何が問題かがわかりやすく描かれていた。

  • 2018年11月2日読了

  • レビュー省略

  • やっぱり猪瀬直樹はいい。もう感想も書くまでもないのだけど、一応は感想を書いておくと「猪瀬直樹でした」で終わらせろ。

  • この人が2500万円をバッグに入れられなかったから…。
    猪瀬直樹が東京都知事時代を振り返り、これからを語る。



     猪瀬直樹は悲しいかな若かった。石原慎太郎ほど親分気質で悪くなれなかったんだろうな。だから消された。

     市民は政治家にクリーンな人柄を求める。それでは東京をまとめられない。東京にはマキャベリズムが必要なのである。それを理解できない都民ェ…。

     今東京に必要なのはやはり「生産性」なんだけれど、なかなかどうして浸透しない…。お年寄りはSNSができないなら、いろんな本を読んで勉強してほしい。

     小池さんがいろいろぶっ壊した後に、もう一度猪瀬さん都知事ならないかなー。絶対無理だろうな。せめて、このくらい理性的な人になってほしい。
     

  • 敵はわかりました。この後、どうなるの?

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著者プロフィール

猪瀬直樹
一九四六年長野県生まれ。作家。八七年『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。九六年『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。東京大学客員教授、東京工業大学特任教授を歴任。二〇〇二年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。〇七年、東京都副知事に任命される。一二年、東京都知事に就任。一三年、辞任。一五年、大阪府・市特別顧問就任。主な著書に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『黒船の世紀』『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』のほか、『日本の近代 猪瀬直樹著作集』(全一二巻、電子版全一六巻)がある。近著に『日本国・不安の研究』『昭和23年冬の暗号』など。二〇二二年から参議院議員。

「2023年 『太陽の男 石原慎太郎伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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