- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040727882
作品紹介・あらすじ
トイレと風呂と台所は共有、朝食夕食付きの下宿屋すみれ荘。下宿人の美寿々、隼人、青子と管理人代理の一悟は家族のように暮らしていた。しかし芥という新しい入居者により、皆の知らなかった顔が見えてきて――?
感想・レビュー・書評
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さまざまな癖のある住人が暮らす下宿の心温まるヒューマンな群像劇だと思いきや。途中からグッと変わるストーリー展開。読みごたえありました。
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すっかり凪良ゆうのふぁんになってしまい、
「流浪の月」以前の著作も読もうと。
やはり面白かった!
ファン度、またUP
やさしい文体で、深くえぐってくる。
でもやはりやさしい。
一つ屋根の下の他人
遠く離れた家族
謎めいた展開もおもしろい
そしてラストは、やはりやさしい
≪ 血縁と 他人の線は すみれ色 ≫ -
おんぼろ下宿すみれ荘管理人の一悟と、実は弟であるところの芥、すみれ荘の住人達とのお話。
本屋大賞 大賞受賞作「流浪の月」が面白かったので、違う作品も読んでみた。この方の作品、好き。
途中で展開が読めてしまったのだけど、それでもグイグイ引っ張られて一気読み。話の魅せ方が好きなんだと思う。すずらんの毒とか、なかなかエグイ設定を、登場人物のキャラクターの持ち味で中和し、救いのあるラストまでもっていくのはさすがだと思う。 -
前情報なしで読み始めた。タイトルからしてホームコメディみたいなものかと思っていたら、とんでもないのが隠れていた!後半になるほど、絶句しながら読んでた。
人の表裏、光と影は怖い。凶器と化す思いほど怖いものはない。人って本当に怖い。 -
登場人物がそれぞれ個性的で、どんどん物語に引き込まれていきました。特に、母親の葛藤がよく分かりました。「身内といえど、人には相性がある」「我が子であっても、平等に愛することは難しい」という部分には考えさせられました。
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少女漫画の様な装丁と可愛いタイトルから想像していた物とは180度異なる、毒を孕んだ作品。
主人公はおんぼろ下宿・すみれ荘で大家代理兼管理人をしている和久井一悟。
入居者は古株の青子、TV制作マンの隼人、OLの美寿々の三人。
そこに、芥一二三と名乗る新しい入居者がやって来た事から物語はスタートする。
それぞれの人物の裏の顔、和久井の家族の秘密、その1つ1つが表面化するたびに感じる苦みは半端ない。
誰だって、上手くやりたいのに空回りして、意志とは違う方向に進んで行く事は多々ある。
人の心の奥に巣食う闇を繊細に描いた秀作。 -
いろんな人生を送る人が暮らすシェアハウス、楽しそうですね!私も仲間入りしてみたい。
他人への関わり方で自分自身の生き方もかなり変わってきます。失敗しながらも悔いのない人生をポジティブに生きていきたいもんです。
また、波瀾万丈があってこそ、その経験が自分の成長に繋がる。何を選択するかも含めて自身の人生であり、全てを楽しみましょう!
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優しい主人公の周りの一見優しいけど毒を抱えた親族、友人、知人達の告白。
うまいし、面白いと感心した。 -
シェアハウスすみれ荘に、芥という男が入ったことから、それまで保てていた住人や家族との均衡が崩れ始める。
読み進めれば進めるほど、謎がふかまり、ページをめくる手を止められなかった。
すべてのことがわかったとき、驚愕だったし、すっきりしない部分もあったけど、結果的には、とある家族の再生に繋がったのかな…