探偵はもう、死んでいる。 (MF文庫J)

著者 :
  • KADOKAWA
3.83
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本棚登録 : 975
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040641966

作品紹介・あらすじ

「君、私の助手になってよ」
四年前、地上一万メートルの空の上で聞いた台詞から、俺と彼女の物語は始まり――終わった。

俺・君塚君彦は完全無欠に巻き込まれ体質で、謎の黒服に謎のアタッシュケースを持たされたあげく、ハイジャックされた飛行機の中で、天使のように美しい探偵・シエスタの助手となった。
それから――
「いい? 助手が蜂の巣にされている間に、私が敵の首を取る」
「おい名探偵、俺の死が前提のプランを立てるな」
俺たちは、世界中を旅しながら秘密組織と戦う、目も眩むような冒険劇を繰り広げ――

やがて死に別れた。

一人生き残った俺は高校生になり、再び日常というぬるま湯に浸っている。
なに、それでいいのかって? 
いいさ、誰に迷惑をかけているわけでもない。
だってそうだろ?
探偵はもう、死んでいる。

【初回限定】二語十書き下ろしSS【チェキは1枚800円+税になります】&うみぼうず描き下ろしイラスト『猫耳メイドverシエスタ』入りリバーシブルカバー仕様!!
※特典は紙本限定となりますのでご注意下さい

感想・レビュー・書評

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  • 「こういうラノベが読みたい」って要素全部盛り!
    バトルも美少女も謎解き要素も欲張りに楽しめる作品でした。
    文体も軽やかでどんどんページ進んじゃうなー。続刊も読む!

  •  最近アニメが放送されていたから全部観たけど、やっぱり原作には敵わないですよね。この作品は、今まで僕が読んだラノベの中ではダントツでトップ。アニメも良かったのですが、原作の方が丁寧に話が進むし、何よりあの魅力的な絵が素晴らしい!作品の内容とあの素晴らしい挿絵が相俟って、もうとにかく良いのです!シエスタ可愛いですし、君塚助手のツッコミもまた良いですし、この2人の絶妙なやりとり、大好きです!この作品は、あらゆるところが斬新で、ほんとに面白いです!

  • タイトルの通り、探偵はもう死んでいるというシチュエーションが素晴らしく、シンプルながら想像力の広がりを感じるこの設定だけで本作の魅力の8割は決まっていると言っても過言ではない。このシチュだけで、探偵との過去話や主人公の抱える重さなど、縦横無尽に広がるため出落ちで終わることはなく、新人賞というのも納得の出来。大きな一つの物語というより、連作短編のような出来で、特にメインヒロインが探偵の心臓を移植されてるという設定がとても良かった。

    シチュエーションの完成度が高い反面、肝心の世界観は今ひとつ固まり切っていない点が否めず、所謂ラノベ的な展開と現実的な展開の匙加減が曖昧で、日常の現実感の強度が弱いせいで、探偵のいる非日常が際立っていなかったのは瑣末でありながら見過ごせないミスだと思った。主人公の特殊性もやや弱く、カタルシスの大半が探偵に頼っているのもバランスを欠いている印象を受ける。特にクライマックスの探偵の心臓を移植されたヒロインが探偵へと成り代わるシーンは反則とまでは言えないまでも、この設定の禁忌である探偵の復活をやってしまっており、それだと亡くなったことによる重みが薄れてしまう。一応条件付きではあり、二度とないと明言はされているのだが、むしろどれだけ絶望的な状況でも、探偵不在という理不尽な世界を凡人に過ぎない主人公が生き抜くほうが個人的には好みだった。探偵が不在でもその存在感が抜群だっただけに、こうした縛りのゆるさは大きなマイナスであると思う。作中の特異性が日常の部分にまではみ出しており、人外の人造人間の脅威や敵の個性も、それに合わせる形でトーンダウンしてる点はかなり惜しいと思う。

    あとタイトルから期待されるであろう推理要素はほぼ皆無で、探偵を扱うならやはりミステリ的な手続きを期待してしまうというのは否めない。これはミステリではなく、オールジャンルのごった煮であることは重々承知であるのだが、ミステリの弱さの免罪符にはならない。とはいえ、このバトルありラブコメあり謎ありのごった煮感はこの作品の魅力の一つなので、是非ミステリ部分も研いで完全無欠のエンタメを目指して欲しくはある。

  • はっきり言って、もっと早く読んでおけばよかったと後悔しております。
    文章の美しさの中にどこか寂しさ、切なさが感じられ惹き込まれていきました。
    これは面白いです!

  • 背ラベル:913.6ーニー1

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50176445

  • シエスタはなぜ君塚にアタッシュケースを持たせたのか。
    君塚は普通の学生なのか。(普通の学生だったなら飛行機にアタッシュケースを持って乗るはずはない 笑)
    どのような経緯で夏凪にシエスタの心臓が移植されたのか。
    シエスタの心臓が普通じゃないというのはどういう意味か。


    そもそもシエスタほ何者なのか。(これが最大の謎?)

    疑問が絶えない。続きを読んでいけば分かってくるのだろうか。

  • 探偵が死んでしまった後から始まるミステリであり、冒険活劇であり、ファンタジーであり、ちょっぴりラブコメ。様々な要素が贅沢に盛り込まれたエンターテインメント作品で、評判に違わぬ面白さでした。楽しさの一方で登場人物たちはみな心に欠けたところがあるという少し重めの面も魅力的。そんな彼らが寄り添って補い合い、喪失を抱え停滞していた者は再起し、自分を持たないものは己を見出す、という展開がとても良かった。探偵の死の真相とともに登場人物たちがこれからどう活躍していくのかが気になりますね。今後の展開が大いに楽しみです。

  • ジャンル全部盛り
    読みやすいべ

  • 思ったより探偵要素は少なく、ミステリーというよりラブコメやバトル要素多めでした。自分は分かりやすくて読みやすかったです。

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