放課後の文章教室

著者 :
  • 偕成社
3.96
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本棚登録 : 248
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784038082702

作品紹介・あらすじ

SNS、感想文など、文章について、若い読者からの質問に著者が答えます。文章読本の形をとりながら、人生論にも通じるエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で偶然見つけた本です。レビューを書く参考になればと読んでみました。

    読者からのメールに作者が例文を出して答える形式で進みます。
    レビューを書くのに参考になりそうなところだけまとめてみました。

    ○魅力的な文章の魅力とは
    ・大勢の人に読んでもらうためには、何をさしおいても、わかりやすく書くこと。
    ・だれに向かって、どういう目的で書くのか。まずそのことを頭の中で明確にしてから書いてみる。
    ・ネガティブな表現を避ける。
    ・感謝と思いやりをこめて書く。

    ○気持ちを書く
    ・無理に感動する必要はない。
    ・どんな気持でもいい。その作品に対するあなたの気持ちを文章で書きあらわしたもの、それが感想文。
    ・頭で考えて書く→論理的に書く
    ・感想文にはあらすじはあった方がよい。
    ・あらすじの書き方のポイントはその作品を読んでいない人にも、あなたの感想文をおもしろく興味深く読んでもらえるように書くこと。あなたの取り上げる作品を「ぜひ読んでみたい」と思ってもらえたら、大成功。
    ・あらすじを書かないかわりに、作品の「色」について書く。これもまた、あらすじの書き方の一方法であると言える(形でも、手ざわりでも、香りでも、風でもよい)そう感じた理由を頭で考えて論理的に書く。
    (1)本を読み始めたとき、あなたが感じたこと。その理由。
    (2)作品のあらすじをできるだけ短く、すっきりとまとめる。
    (3)読み終わったとき、あなたが想ったこと、あなたの気持ち。

    ○意見を書く
    ・よい文章→健全な文章→論理的な文章
    ・文も木と同じで根っこがしっかりしていなければわからない。
    ・ある「ことばを理解する」とは理解=体験と想像。筋道をつけて、論理的に書かれた文章は説得力を持つ。
    ・設計図を作る。
    ・地図をつくる(あらすじ)→起承転結
    ・書きながら自分自身をより深く理解することができる
    ・書くことは考えること→考えることは書くこと

    • ☆ベルガモット☆さん
      まことさんの本棚で見つけて興味を持ち読んでみました。とても勉強になる内容でした!消化しきれてませんがまことさんの感想も参考にしたいと思います...
      まことさんの本棚で見つけて興味を持ち読んでみました。とても勉強になる内容でした!消化しきれてませんがまことさんの感想も参考にしたいと思います。
      2021/11/16
    • まことさん
      ベルガモットさん。こんばんは。
      私のレビューで、読んでくださったそうで、お役にたててとても嬉しいです。
      私の方こそ、ベルガモットさんのレビュ...
      ベルガモットさん。こんばんは。
      私のレビューで、読んでくださったそうで、お役にたててとても嬉しいです。
      私の方こそ、ベルガモットさんのレビューも参考にさせていただきます。
      2021/11/16
  • 久しぶりの投稿に……泣
    色んな疲労因子にやられ、本を手に取ることができてませんでしたが、何とか戻って来ることが出来ました。下半期巻き返したいです!

    _________________
    読み終えたら、文章を書きたいという衝動に駆られてしまう本。

    「文章を書く」ということについて悩む質問者さんに対し、筆者が分かりやすく丁寧に答えていく、という構成になっています。

    小さい頃から文章に興味を持ち、50年以上も言葉を書き続けてきた筆者。自身の体験や数々の作品を例にとりながら論理を展開していくこの本で、「美しくわかりやすい文章ってこういうことか!」というのが掴めそうです。
    __________________
    ●作家に必要なのは追究魂

    章ごとに1問ずつ質問があります。まずは質問者さんからのメッセージを分析するところから始まります。何に対して悩んでいるのか?その言葉はどういう意味で使っているのか?「そもそも」という投げかけによって、質問者との間の認識のすり合わせから始める。文章を書く時のマインド「自分が確信を持って意味を言える言葉しか使わない。選び抜かれた言葉は強く、説得力を持つ」に通ずるなと感じます。中途半端な解釈・回答はしない、このために相手が何をどう捉えているのか?どんな気持ちなのかを徹底的に知る。そんな相手に対する姿勢が強く伝わってきました。

    Q&A形式の本は何度か読んだことありますが、ここまで回答者が逆質問するというのはなかなか無いなと笑
    目線を合わせる作業を怠らないからこそ、その後の筆者なりの考えが、より一層強く説得力を増し、読み手の行動まで変化させるくらいの効力を持つんだなと。
    相手の立場に立つ、というのは単に心を想像するのではなくて、相手や事象を徹底的に調べ知ることなのかなと思いました。

    私もいつか、誰かの心に響くような言葉を使えるようになりたい……

    • かなさん
      Kさん、こんにちは!
      色々とご苦労もあったのでしょうけど、
      また本を読む気持ちになって
      もらえてよかったです(*^-^*)
      Kさんの...
      Kさん、こんにちは!
      色々とご苦労もあったのでしょうけど、
      また本を読む気持ちになって
      もらえてよかったです(*^-^*)
      Kさんのこれからのレビュー楽しみにしてますね♪

      文章を書きたいという気持ちにしてくれるって
      魔法のような本ですね!
      ちょっと、この作品気になります。
      2023/07/17
    • Kさん
      かなさん、お久しぶりです!
      いつもいいねやコメントを送ってくださり本当にありがとうございます。
      停滞期間中、たまにかなさんのレビュー覗き見さ...
      かなさん、お久しぶりです!
      いつもいいねやコメントを送ってくださり本当にありがとうございます。
      停滞期間中、たまにかなさんのレビュー覗き見させて貰ってました^^ かなさんの言葉からはいつも温かみを感じ、1つ1つの作品とのご縁を大切にされてるのが強く伝わってきます!あー…気になる|ω・`)と思わず呟いてしまうようなレビューで…「読みたい」ボタンすぐ押してます笑
      また読もうと腰を上げるきっかけをつくってくださっていたかなさんには本当に感謝です。
      これからもレビュー楽しみにしてますね!
      2023/07/17
  • 中学生、高校生、大学生、浪人生などの様々な人たちからの「文の書き方」に関する質問に、小手鞠るいさんが、文章で答える本。

    堅苦しい書き方から始まる本かと思いきや

    「Twitterをつかって友達を増やすための、魅力的な文の書き方」とか、
    皆さんも毎年苦しんでいるであろう
    「感想文の書き方」とか、
    「小説の書き方」とか、
    身近な素材で、先達の良い文章などを引用しながらわかりやすい言葉で説明していきます。

    これは、いいな。

  • 文章の書き方について教えてくれる本。
    文章の書き方の質問についてとても分かりやすく回答をしていて、文章が好きな私にとっては参考にしやすかった。
    読んでいくと共感する所もあり、面白かった。

  • まずカバーが良かったので、借りてきました。優しく書かれた内容も素敵です。「まずは詩から始めよう」というアドバイスは良かったですね。小2の時に学校の壁新聞に詩を書いたのを思い出しました。

  • フォローしている方の本棚から興味を持って図書館よりお取り寄せ。
    美味しい水を飲むように、美しい文章で夢中になって読み進めることができた。

    魅力的な文章を「人」「服装」「自分」に置き換えてみる例えがわかりやすい。友情については、「互いの言葉で互いをあたためあうことできる関係」というのも、素敵な文章でじんわり心に染み入る。
    引用でいろんな方の文章も紹介されて読みごたえがある。
    感想文のすじみちは今後の参考にしたい
    1)本を読み始めたとき、あなたが感じたこと。その理由
    2)作品のあらすじをできるだけ短く、すっきりまとめる
    3)読み終えたとき、あなたが想ったこと、あなたの気持ち
    まだまだ言葉を大切にしきれていないので、襟元を正す想いで何度か読み返したい。

    覚書
    悪口は書かない
    理解していることばだけを使って書く
    論理的に書く
    書きながら考える
    体験をもとにして書く
    文章の声に耳を傾ける

  • 10数通の文章に対する質問(ツイッターで魅力的な文章を書くコツを教えて、小説家になるには?など)に筆者が答えている内容です。文章を書くことに興味ある人、作家に憧れているひとにオススメの本。作者の考えだけでなく、色々な本からの引用を用いた解説になっており、文章はさすが文章教室と言っているだけあって、平易なのに心に届きます。私が一番印象に残った回答は第四章体験を書くの最初の投稿、小説家になりたくて投稿している人への回答です。この答え、結構辛辣。作者は「こてんぱん」と表現されていますが、いやはや、小説家になりたければこれくらいの批評は蚊に刺された程度と思わなければならないそうです。「才能、努力、運。この三つがそろっても、作家にはなれない」やなせたかし。
    他にも読書感想文の書き方で、はっとするような解説や、詩へのアプローチの仕方など、普段指導に関わる人にも役立つし、普通に読んでも面白い本です。

  • 文章を日常的に書いている人は、文章を書くことに抵抗がなくなる。
    2人の娘との交換日記を決めた!

  • 本文もさることながら、冒頭の「文章の森へ」が本当に素敵でした。文章教室という少々堅苦しい書名で腰が引けた方もぜひ冒頭を読んで文章の森へ迷い込んでみてください。「SNSで友達を増やしたい、魅力的な文章を書くには?」「感想文はあらすじがあったほうがいい?」など若者からの質問に小手鞠さんが丁寧に答えています。小手鞠さんが文章を書いている時のマインドが見えたような気がします。

  • 若い読者からの質問に作家が答える文章読本

    ・どうすれば、人の目に留まって、大勢の人に読んでもらえるような、魅力的な文章(一四〇文字)が書けるのか、教えてください

    ・感想文には絶対、あらすじがあったほうがいいですか?

    ・決められた枚数の中で、書きたいことをすっきり書ける方法を教えてください

    ・どうすればワンランク上の文章が書けるのか、何か技術のようなものがあったら教えてください

    素朴で不躾、ときに無謀にもなる質問に、“根のしっかり張った”だいじなことを“論理的に”わかりやすく説明する

    webでの発信、読書感想文、レポート、小論文など、文章を書くことに悩んでいる人に

    内容だけでなく著者の小説の雰囲気がただようカバーも、カバーをはずした表紙のシンプルな装幀も魅力的な一冊

    2018年2月~2019年5月に Kaisei Web に連載された「放課後の文章教室」に加筆修正して単行本化、2019年8月刊

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著者プロフィール

1956年岡山県生まれ。同志社大学法学部卒業。ニューヨーク州在住。
『欲しいのは、あなただけ』で島清恋愛文学賞、『ルウとリンデン 旅とおるすばん』(講談社)でボローニャ国際児童図書賞を受賞。主な著書に『優しいライオン やなせたかし先生からの贈り物』(講談社)『星ちりばめたる旗』(ポプラ社)ほか、主な児童書に『心の森』(金の星社)『やくそくだよ、ミュウ』(岩崎書店)『シナモンのおやすみ日記』(講談社)など多数。

「2024年 『新装版 まほうの絵本屋さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小手鞠るいの作品

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