- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784037446307
作品紹介・あらすじ
約130年ぶりに江戸の町をおとずれた白狐魔丸は、大泥棒・鼠小僧次郎吉と出会う。盗んだ小判を町屋の屋根からばらまくことで知られた鼠小僧だったが、それはにせ者のしわざだった。にせ者のことが気にくわない吉野の狐・雅姫に命じられ、白狐魔丸はその正体を追うが……。
為一と名乗る画家・葛飾北斎との旅に同行したのち、白狐魔丸は仙人のすすめで大坂へと向かう。そこで出会ったのは、白い狐の面をつけた盗賊と、それを追う与力・大塩格之助。格之助の父・大塩平八郎は、凶作が続き、飢饉に苦しむ民を救おうとしない幕府や奉行所に怒り、反乱を企てていた――。
時代をこえて生きる狐・白狐魔丸の目をとおして、人間社会の不条理を見つめる。鼠小僧や葛飾北斎、大塩平八郎など、虹のように多様であざやかな登場人物たちに彩られる、大好評・歴史ファンタジー第7弾。
感想・レビュー・書評
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おもしろかった。
鼠小僧が小判を撒く、でも、拾った人はそれを使うことができないって話など、そっか!と、ちょっと目からうろこ!
これ、シリーズなんだね、知らなかった。
では他も読みたいかっていえば、まあ、いいかなってなったので★3つ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ最新刊まで読みました。やっぱり面白いし、読みやすい。続きます、よね?個人的には幕末が楽しみです。白狐魔丸は人間の殺し合いが嫌いだから、新撰組は好きになれないだろうなぁ、とか妄想。
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早く続きが読みたい。
白狐魔丸は何百年経ても性格も人に対する興味も変わらず成長していないのではないのか??
動物だからなのか??と疑問は残るが。 -
大塩平八郎の乱を描いた話。
大塩平八郎のイメージがすごく変わった。
このシリーズは大好きで全部読んでいるけど、1番ハートウォーミングなラストです。 -
とにかく江戸っ子の口調がよく、読みきかせしていてセリフのテンポがよくて気持ちがよかったです。前巻「元禄の雪」は(もしかすると意図的にそう書かれたかもしれないと思っているのですが)間延びした感じがありましたが、この巻はそんなこともなくお話のテンポも良かったです。大塩平八郎と鼠小僧と葛飾北斎って同時代だったんですね。日本史で暗記させられると年代が重なっていることにも気づかなかったりするけれど、こうして物語として読むと時代の空気感と共に、江戸と大阪で同時代にこういうことが起きていたんだということが仮想体験できてとてもいいです。(もちろんフィクションなんで、その空気感や人物像がどれほど本当かは断言できませんが)
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白弧魔記の最新刊。このシリーズは結構好きなのだ。歴史を追ったストーリーでだんだん現代に近づいてきて、いつまで続くのか心配になってきた。
今回は、鼠小僧次郎吉と大塩の乱を描く。
鼠小僧の部は魔物としての白弧魔丸の活動と、鼠小僧の人間味がよい感じに重なって面白かった。
一方で大塩の乱はさらっとした感じ。ドグマで活動する人間の不思議にちょっと触れたという感じか。
とろこで白弧魔丸は鳥になる練習をしたが、これは将来の巻への伏線なのだろうか。 -
友達ができたね
小吉はあいかわらず人間を理解できないけど、淡々と歴史を観察している
義務感じゃなくて楽しみや成り行きに任せたたまたまなんだけど
読んだあとは、寂しい気持ちになる -
白駒山の仙人から化身の術をさずかったきつねの白狐魔丸
ときは天保年間、徳川家斉の治世
赤穂浪士の吉良邸討ち入りからおよそ百三十年
雅姫に誘われてひさしぶりに江戸を訪れた白狐魔丸は
鼠小僧次郎吉や葛飾北斎とかかわり
下った大坂では大塩平八郎親子一党の動きを知ることになる
読んでいるうちに歴史が好きになる大河ファンタジー
シリーズスタートから23年
第6作『元禄の雪』から7年ぶりの新作が2019年12月ついに刊行