飛ぶ教室 完訳版 (偕成社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036525508

感想・レビュー・書評

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  • 滝沢カレンの「飛ぶ教室」の一歩先へ クリスマスのいたずらの秘密|好書好日
    https://book.asahi.com/article/14509361

    飛ぶ教室<新訳> | 偕成社 | 児童書出版社
    https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784036525508

  • この本は、勇気は知恵と一緒でわないと、ただの暴力、など、たくさんの学べることがあります。そして、本当の友達とは何かも知ることが出来ます。

  •  素敵なおはなしでした。もっと幼い頃に読みたかったなぁ。
     エーガーラントとゼバスチャンが好き。マティアスとウリの関係も好き。みんながくじけないで大人になってくれたらいいなと思います。

  • ユーモラスで構成も程よく凝っていて、真っ直ぐで良い児童文学。素敵な大人が登場するのも良い。

    今年、初めて実店舗から、この本をブックサンタで贈りました。(過去にネットからは参加経験あり)

  • エーリッヒ・ケストナー 飛ぶ教室】
    ドイツのギムナジウムの、日本で言う中学生くらいの寄宿舎の男の子5人の物語。
    それぞれの個性を持った少年たちが、互いに支え協力しながら何かを成し遂げていくというお話ですが、
    互いに自立した感じで、日本のような湿っぽくない感じがまたいいです。
    違う学校の生徒と乱闘を起こしたり、
    官舎の先生と信頼関係ができていったり、
    弱虫の子が鉄棒から飛び降りたり、しつつ彼らは成長していきます。
    私が感動したのが、
    看守の先生が、正義とルールとしっかり守る反面、しっかりと生徒たちの言い分を聞き、「罰を与える」と言いつつもその時間に生徒たちをもてなし、生徒への自己開示として語るその姿勢です。
    少年同士の友情、
    また大人と子供の間にある信頼関係を見事に描いている。
    大人は子供たちを信頼し、問題を起こしても、その理由をしっかり聞き、成長するために彼らに見合った「罰」を与えたり、困っている子どもがいたら、自分の身を削ってでも助けになる。
    子供たちは、先生たちが好きで、みんなで画策してサプライズを与えたりする。
    ナチスが台頭してくる中で、青春の王道を描いたような児童文学です。
    願わくば私もここまで気持ちの良い信頼関係を生徒と結びたいものです。

  • ケストナーは子どもの頃何冊か読んだと思うのだが、『飛ぶ教室』は未読だった。高橋源一郎さんのラジオを聞くようになってだいぶ経つが、ようやく表題にもされていたこの本を手に取った。

    入れ子のような構成になっている。
    本筋である、ギムナジウムの少年たちの話を書こうとしている少年がまず出てくる。そこで、主人公の紹介がされ、いよいよ物語が始まる。
    この『飛ぶ教室』というのは、主人公の少年が脚本を手掛けたクリスマスに上演される劇のタイトル。一応、筋も紹介されるが、そこまで言及されてはいない。最後まで重要なモチーフではあるのだけれど。
    そして、ジョニーが主人公と思いきや、その仲間たちの話の方がどちらかというとメインになってくる感じ。
    メインの仲間たち含め、登場人物は割と多い。
    昔から登場人物の多い推理小説とか苦手だったけど、この仲間たちと登場人物をそれぞれ認識するのにちょっと苦労した。
    ひとつには正式な名前と愛称がすぐに結びつかなかったこと。とりあえず人物名とその特徴、性格などをメモして、こんがらがりそうになった時はそれを見た。
    おかげで最後の方では登場人物たちの見分け(?)がつくようになり、気持ちのいい読後感を得られることができた。
    これを子どもの時読んでたらどんな感想を持っただろう。少なくとも、登場人物の見分け(?)に、今ほど苦労しなかったかもしれない。

  •  子ども時代には出会うことができなかった名作「飛ぶ教室」。でも子どもの時に読んでいたら、私はケストナーからのメッセージを正しく受けることができただろうか。今だからこそ心に染み入るほどの感動を得られたのではないのか。児童文学の良作に出会うといつも考えてしまう。まだ本章が始まる前の作者からの言葉に驚き、涙で目が潤んだ。これがケストナーの世界なんだ。
     日本の中学1年生にあたる5人の仲の良い少年たち。普段は寮で暮らす彼らのクリスマスの時期の話で、皆それぞれが困難を抱えながらも友情で繋がり、支え合い、励まし合う姿に心が温まり涙がこぼれた。訳者の若松宣子さんのあとがき解説も、物語の背景や作者の経歴を知るうえでとても参考になった。また12月が来たら読もうと思う。

  • クリスマス直前のギムナジウム(高等学校)の寄宿舎が舞台。

    優等生で絵が好きなマルティン。辛い過去を持ち作家になる夢を抱くジョニー。食いしん坊でけんかが強いマティアス。体が小さく気が弱いことを悩むウリ。頭のいい皮肉屋ゼバスチャン。

    すでに小さな紳士と言ってもいいような素敵な男の子たち。愛情深い大人たち。

    とっておきの日に両親に会えないこと、父親に捨てられてしまったこと、貧しさ、時に残酷なことをしでかす同級生…。
    子供であっても辛いことは辛い。
    子供だからこそ辛いのかもしれない。
    でも、こんな子供時代を過ごせた彼らがちょっとうらやましい。

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