走れメロス (偕成社文庫 3161)

著者 :
  • 偕成社
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036516100

作品紹介・あらすじ

友情と信頼の美しさをうたいあげた表題作「走れメロス」、「富士には、月見草がよく似あう」という名言を生んだ「富岳百景」のほか、「女生徒」「新樹の言葉」「ろまん灯篭」など、太宰治の名作6編を収める。小学上級から。

感想・レビュー・書評

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  • 太宰治、ものすごく面白い。堅苦しくなく、娯楽小説としても通用する。
    これは時代を問わない面白さだ。というか現代の小説の「面白さ」の基準の一部は太宰治が基盤になっているのでは? それくらい面白い。
    太宰治はいくつか読んできたけど、この文庫が一番読みやすいと思う。昔「ナイフを持つ前にダザイを読め」というキャッチコピーをがあったが、ナイフを持ちたい人もそうじゃない人も、万人にすすめられる文庫本。編者の後書きも必見。

  • やっぱり太宰は凄いなぁーと改めて認識させられる一冊。大分前に読んでもう一回最近読んだら、また違う感想を持った。前は、『走れメロス』は太宰らしくないと思っていたけど表面だけじゃなく裏まで読み取ると、物凄くドロドロしていると思う。だってメロスだって人間なんだから、もうどうでも良いやって気持ちあったよ。絶対
    。ましてや最早狂人とも言える太宰が・・・この中で特に気にいったのは女生徒かな。日々の倦怠感とか凄く気持ちわかる。太宰はなろうと思えば女生徒にもなれるのね。才能あふれてるなぁ。「おやすみなさい。私は王子様のいないシンデレラ姫。あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?もう、ふたたびお目にかかりません。」だなんて、何て素敵なラストだろう。こんなに自虐的で自意識過剰なセリフ、あたしは知らない。     

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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