- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784036432004
作品紹介・あらすじ
アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートする。肯定派、否定派、それぞれのメンバーは、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、そのルーツはさまざまだ。はたして、どのような議論がくりひろげられるのか。そして、勝敗の行方は?
感想・レビュー・書評
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『原爆で亡くなった広島と長崎の人々は、はたして、ほんとうに、罪もない人々だったのでしょうか?むしろ、殺されて当然の人々だったのではないでしょうか?』
- あなたは、1945年8月6日 午前8時15分、広島の空で何が起こったかを知っているでしょうか?
- あなたは、1945年8月9日 午前11時2分、長崎の空で何が起こったかを知っているでしょうか?
アメリカ軍による原子爆弾投下。あれから77年も経った今の世にあっても未だにその被害に苦しめられている人たちがいる現実。世界で唯一の被爆国として、未だ千羽鶴が絶えず折られ、毎夏に行われる慰霊の式典には内閣総理大臣も参列し続けるなど、この国において原爆投下という現実は決して過去の歴史の中に埋もれてはいませんし、埋もれさせてはいけないのだと思います。
そもそも、そんな原爆はなぜこの国に、広島と長崎の地に投下されなければならなかったのでしょうか?先の大戦についてはこの国に今を生きる私たちの中にもさまざまな意見があります。秘匿されてきた過去の文書が公開されることで新たにわかってきた事ごともたくさんあります。しかし、私たち日本人にとって、二発の原爆投下は決して肯定などできないものであり、だからこそ二度とこのような悲劇が起こってはならないという思いを誰もが抱いているはずです。もちろん、さまざまな意見があるとは言え、この国の中に原爆投下を肯定する人など絶対にいないと思います。
では、そんな原爆投下を否定する立場の私たちが冒頭に取り上げた次の発言を耳にしたとしたらあなたはどう思うでしょうか?
『原爆で亡くなった広島と長崎の人々は、はたして、ほんとうに、罪もない人々だったのでしょうか?むしろ、殺されて当然の人々だったのではないでしょうか?』
その時何が起こったかを知る術もなく、ただただ熱い炎に焼かれ、苦しんで死んでいったたくさんの人たち。その人たちのことを『殺されて当然の人々だった』というこの主張。そんな主張を目の前で『鋭い口調でまくし立て』る人がいたとしたらあなたはどうするでしょうか?
そんな主張はさらに続きます。その主張をする人は戦争の災禍から必死に逃れ田舎へとやむなく疎開していった人たちのことをこんな風に一刀両断にします。
『将来の戦力を温存するために、子どもたちを安全な田舎に避難させていた…子どもたちも、兵士だったわけです。ならば、戦争でアメリカ軍に殺されても、当然ではありませんか?』
あなたは、こんな主張を耳にして耐えることができるでしょうか?こんな主張が200人もの収容規模のホールを満席にした人たちの前で堂々となされ、聴衆から非難されることもなく勝手気ままに展開されると聞いて憤りに打ち震えないでいられるでしょうか?
しかし、そんなことが許される場が今の世には設けられているのです。
それが、『ディベート』です。
この作品は、原爆投下を実行したアメリカの人たちがその行為をどのように思っているかを知る物語。『日本に対してなされた原爆投下を肯定するか、否定するか、各自の考え方をもとにして』『合計八人。四対四に分かれた』高校生たちが議論を戦わせる物語。そしてそれは、熾烈を極める議論の先に「ある晴れた夏の朝」に思いを馳せ、
『あやまちは二度とくりかえしません』
日本人なら誰でも知っているこの大切な言葉の意味を改めて噛み締める物語です。
『みなさん、はじめまして。私の名前は、メイ・ササキ・ブライアンといいます』と、自己紹介を始めたのは主人公のメイ。そんなメイは『なぜ、日本の中学校の英語の教師になっ』たのかを語ります。『日本人である母と、アメリカ人である父が結婚』して生まれ『四歳になるころまで』祖父母と一緒に岡山で暮らした後、『ニューヨーク州に引っ越しをし』たため『私は日本で生まれましたが、残念ながら、日本のことはほとんど覚えていません』と語るメイは、『なぜ、いっしょうけんめい日本語を勉強し、日本語を身につけて、将来は日本へ行って仕事をしたいと思うようになったのか』を生徒たちにこんな風に語ります。それは、『今から十年ほど前のこと』、『二〇〇四年の夏。私は十五歳』という五月のことでした。『六月から八月までの三か月』という長い夏休みをどう過ごすか考えていた時、『ハイスクールの先輩たち』が急にメイの家を訪れました。『成績はトップクラス。スポーツ万能』というスノーマンと、『すごく頭のいい人。科学クラブに入っている』というスコットの二人の先輩が訪れた理由が理解できないメイ。そんなメイに『きみにひとつ、頼みたいことがあって訪ねてきた』とスノーマンは語ります。それは八月に『コミュニティセンター主催のカルチャーイベント』として開かれる『公開討論会』のことでした。『ぼくたちはホットな討論をする』、『ディベートに近いものになるかもしれない』というその討論会は『出場メンバーは合計八人。四対四に分かれる』という内容で既に七人までは出場者が決まっていました。そして、『メイ、きみにもぜひ、この討論会に出場してもらえないか』と身を乗り出すスノーマンに『ディベート、あんまり得意じゃないんです。できればほかの人に』と気が引けるメイ。そんなメイに討論会について『戦争と平和を考える』というテーマで『広島と長崎への原子力爆弾投下をとりあげる』と説明するスコットは、『原爆投下は、ほんとうに必要だったのか。そこから討論を深めていって、原爆の是非を問う』と詳細に説明しました。『メイ、きみは当然のことながら、あの原爆投下が正しかったなんて、思ってないだろ?』と訊くスコットに『あ、はい、それはそうですけど、でも…』とまだ躊躇するメイに『うん、それでいい。きみは否定派だ』と役割を指定するスコット。それでも躊躇するメイに『日本への原爆投下を肯定することなど、きみにはできないはずだ。そうだな?イエスだな?』とまっすぐ目を見られて思わず『あ、はい』とうなづいてしまったメイ。『ありがとうメイ、とてもうれしいよ』と手も握られて後に引けなくなってしまったメイ。そんなメイは、同じく日系アメリカ人のケンが『原爆肯定派』に属したことを知ります。『こうなったらもう、あとへは引けない』と覚悟を決めたメイは『「原爆」という言葉に』『心をつかまれてい』きます。そして、『みなさん、ご存じのとおり、きょうは八月七日です。一九四五年のきのう、日本時間の八月六日の朝八時十五分、アメリカは広島に原子爆弾を落としました』という「ある晴れた夏の朝」に起こったことの是非を巡る『公開討論会』が始まりました。
「ある晴れた夏の朝」というどこか意味ありげな書名が気をひくこの作品。それは今から77年も前の八月のあの日のことをテーマに描かれた作品。そう、それは1945年8月6日 午前8時15分、アメリカ軍のB-29戦闘爆撃機によって広島上空に投下された原子力爆弾投下の是非を取り上げた物語です。私たち日本人はそんな原爆投下により被害を受けた当事国として、少なくとも他の国々の人たちよりは学校教育の場で、映像で、そして数々の書物においてその被害の実態を、その行為の意味するところを知り、それぞれの頭でそれを消化・吸収して大人になってきたと思います。この小手鞠るいさんの作品は、そんな私たちが目にしてきた、耳にしてきた原爆投下の意味を少し違った角度から捉えているのが大きな特徴です。それが、”原爆投下の是非をアメリカの視点から書く”というものです。
そんな作品の方向性について”原爆を落とした側であるアメリカで原爆がどのように教えられ、どう捉えられているかについて書いている作品はほとんど見当たらない”と、小手鞠さんは語られます。そして、”アメリカは、いろんな宗教を信じている、いろんな人種の人たちが暮らす多民族国家です。このことを日本の読者に伝えるために、人種の異なる高校生たちの公開討論会という形にしました”とその形式についても語る小手鞠さん。このレビューでは、そんな小手鞠さんがこだわられた二つの視点からこの作品を見ていきたいと思います。
まずは、後者の『高校生たちの公開討論会』という形式です。私たち日本人にとって恐らく一番苦手な部類のもの、それがこういった討論の場ではないかと思います。”密室政治”と言われて久しいように、この国では表立った議論を避け内々に物事を決めていく文化がすっかり根付いています。下手に討論の場で相手を打ち負かすようなことは大人気ないとさえ考える土壌がこの国にはあると思います。一方でこの作品の舞台となるアメリカは、世界の中でも討論の最も盛んな国でもあります。そんな土壌から自然に導き出される『ディベート』という場。『なんらかのテーマに関して、異なる意見を持つ人たちがふたつのチームに分かれて、あるいは一対一で、議論を戦わせる討論の形式』というその場が展開されていくこの作品は、日本語を読んでいるのに、どこか英語を読んでいるようなそんな気分にもなってくるから不思議です。そんな『ディベート』は、原爆に対する意見の相違によって二つのチームに分けられます。冒頭にイラスト付きでチーム分けが掲載されてもいますが、
・『原爆肯定派』
- ノーマン: リーダーでメイを誘った人物
- ケン: 日系アメリカ人だが原爆を肯定
- ナオミ: ユダヤ系で強硬に原爆を肯定
- エミリー: 中国系でその視点から原爆を肯定
・『原爆否定派』
- ジャスミン: リーダーで平和運動家
- メイ: 主人公、日本生まれで4歳まで岡山暮らし
- スコット: 天才と呼ばれ、メイを誘った人物
- ダリウス: 黒人で医師を目指している
以上のような四人対四人で初回が8月6日、その後一週間に一ラウンドづつ計四ラウンドにわたって議論を戦わせていくというスタイルで物語は描かれていきます。そこには、私たちが原爆に関して話したり、本で読んだりする感覚とは異なるなんとも不思議な世界観の上で物語が展開していきます。それが、
・『試合の流れを大きく左右するトップバッター。こんな大役が、わたしにつとまるのかどうか』。
・『ケンのスピーチには説得力があった』。
・『笑いをとったあとのスコットのスピーチは、いたってシンプルで、引きしまっていた』。
・『それが彼の戦略だったのだろうか。短く潔く切り上げて、あざやかな印象を残そうとしたのか』。
・『最後はゆっくりと、親しい人にやさしく話しかけるように語った。みんなの心に余韻のさざ波が残るように』。
・『スノーマンたち原爆肯定派は、そのような人々の反応をあらかじめ予想した上で、だからこそ、原爆は落とすべきだったし、落とした意義があったのだという主張に結びつけていこうとしていたのだ』。
といったようにまるでスポーツをしているかのように勝ち負けにこだわり、作戦を練って相手を打ち負かそうという視点で物語が展開していきますす。私たち日本人の一般的な感覚だと、原爆投下というような重量級の話題をテーマにして、そこに勝った、負けたというような”軽いノリ”で会話をすることは間違いなく憚られることだと思います。場面によってはそんな”軽いノリ”を見せた人物は糾弾を受ける懸念さえ考えられます。この作品では、そんな重量級のテーマであっても、勝ち負けにこだわり、あくまで『ディベート』という場を戦っていく高校生たちの一所懸命な姿が描かれていました。これには、非常に新鮮な感覚を抱くとともに、一見このある意味での”軽さ”故に、どうしても敬遠しがちになってしまう、原爆投下の是非という重量級のテーマにも却って興味を持って触れていける、この作品にはそんな魅力があるようにも感じました。
そんなこの作品のもう一つのこだわりが”原爆を落とした側であるアメリカで原爆がどのように教えられ、どう捉えられているか”という点です。このレビューを読んでくださっている皆さんの原爆投下に対する知識量の差異は大きなものがあるのではないかと思います。そういう私の知識量がいかに少ないものであるかをこの作品を読んで思い知らされました。
・『八月六日に広島に落とされた原子爆弾「リトルボーイ」は、ウラニウム型…爆心地の地表の温度は…3000度から4000度に到達…爆心地にいた人、2万1000人のうち、56人をのぞいて、全員が即死した』。
といった基本的な情報も『ディベート』という形で語られると、単なる知識で読んでいる以上に頭に入ってくるのを感じます。そんな『原爆肯定派』の論調の中心は『戦争を一刻も早く終わらせたくて、これ以上、戦争による犠牲者を増やしてはならないという責任感にかられて』大統領がその投下を決断したというところから始まります。これは一般的によく言われる論調でもあります。それに対して、『原爆否定派』は、『歴史的な事実と食いちがっている』とその主張を切り崩していきます。『日本は、八月九日のソ連参戦によってこそ、降伏する決意をし』たこと、そして『「戦争の犠牲者」とは、アメリカ人だけを示している』ことなどをもって反論を繰り広げていきます。また、『原爆は、実験という目的で、落とされたのです。強いアメリカ、強い大統領を国民に、世界に見せつけるために』といったアメリカ国民自らが主張するからこそ説得力がある主張が登場するなど、議論はどんどん白熱していきます。そんな物語は、『ディベート』が二ラウンド、三ラウンドと盛り上がっていく中で、チームメンバーの人種問題を絡めたそれぞれの立場からの見方、そして反論が繰り広げられていき、日本人なら誰でも知るあの言葉が登場する結末へと展開していきます。上記した通り、『ディベート』という非常に興味深い場で戦わされる原爆投下の是非を被災国ではなく、投下したまさに当事国の人たちの視点からその是非を問うていくこの作品。原爆を投下した国に生まれた人間でも納得のいくと思われる極めて鋭い、説得力のある結末に、普段あまり考えることのない原爆投下の是非という、結果論としてこの国の多くの人々の命を無残にも奪った現実について、新たな知見を与えてくれるこの作品。私たちが今後為していくべきことを思い、その思いは彼の国の人たちとも共有していくことがきっとできるのではないか、そんな風に感じながら、本を閉じました。
この作品の執筆において、“「小手鞠るい」はあの戦争をどう考えているのか、という主張を一切出さないようにし”たと語る小手鞠さん。そんな小手鞠さんは”大切なのは、8人の子どもたちがそれぞれどう考えているかということ。そこに私自身の意見を反映させることによって、一方的にひとつの物の見方を押し付けてはならない”とも続けられます。戦争はあってはならない、起きてはならないことだと思います。私たちは、2022年に突如として起こったロシアによるウクライナ侵攻を見て、この世界に平和というものが当たり前に感じられる日常はある意味で夢物語であるという現実を突きつけられました。そんな私たちのこの国は、改めて言うまでもなく、世界で唯一の被爆国です。一方で、世界で唯一の原爆投下国という側に立つ人たちが存在すること、そして、その国に暮らす人たちの中には原爆投下という事実についてさまざまな視点からのさまざまな意見があることをこの作品を通じて知ることができました。
アメリカに暮らす小手鞠るいさんだからこそリアルに展開できる『ディベート』という形式を用いて原爆投下の是非を改めて考える機会を与えてくれたこの作品。とても読みやすい文体が故に重量級のテーマがスッと心に染みてくるのを感じるこの作品。「ある晴れた夏の朝」のことを思い、平和へと続く人々の思いは万国共通のものなのだと改めて感じたこの作品。
作品に込められた小手鞠さんの深い思いを是非多くの人に知ってもらいたい。そう、全力であなたにおすすめしたいと心から感じる傑作だと思いました。 -
こちらもブクログのレビューを読んで気になっていた作品。
Amazonでポチっと。
今の季節に読むのにぴったり(^-^)
広島、長崎に投下された原子力爆弾の是非について、アメリカ人の8人の男女がディスカッションするお話。
ディスカッションの話だという理解はあったが、これはとても良い。
ディスカッションのペースも良いし、内容もいい。そして結末も最高だ(*^▽^*)
皆さんが良い評価をつけるのにも納得!
漢字にもかなりふりがなが振ってあり、難しい漢字は平仮名で書かれていた。
この本は中高生にも読めるように配慮がされているのだろう。
夏休みの読書感想文にはもってこいの作品なのではないか?
読書感想文には、この本の感想を直に書くのではなく、自分なりの戦争批判や、平和の尊さを織り込むと上位に食い込むのではないだろうか( ̄▽ ̄)
私は中高生時代、読書感想文が大の苦手だった。
戦争の本を読まずに読書感想文を書き、賞を取った。
読書感想文はあらすじを知らないくらいがちょうど良いのかも(^_-)
この本は読書感想文が書きやすそうだ♪-
bmakiさん、はじめまして。
bmakiさんの本棚を参考にさせて頂き、ある晴れた夏の朝を読みました。
素晴らしい内容で貴重な読書となりまし...bmakiさん、はじめまして。
bmakiさんの本棚を参考にさせて頂き、ある晴れた夏の朝を読みました。
素晴らしい内容で貴重な読書となりました。自分の感覚でチョイスすると、多分出会えなかった本だと思います。素晴らしい本との縁をありがとうございました!2023/10/11 -
ストレンジャーさん
コメントありがとうございます。
うわぁ。とても嬉しいお言葉、ありがとうございます(*^^*)
私もこの本は、自...ストレンジャーさん
コメントありがとうございます。
うわぁ。とても嬉しいお言葉、ありがとうございます(*^^*)
私もこの本は、自分が本屋さんに行って購入するとしたら、絶対選ばない本だと思います。
でも、ブクログで見つけ、みなさんの評価を読んで購入しました。
ブクログって素敵な本と出逢わせてくれますよね(*^▽^*)2023/10/11
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舞台袖(えっ、1千字?2千字じゃなかったの?そりゃあ、長いと人は読まないし…仕方ないなぁ)
えー、こほん。8人の素晴らしいスピーチのあとに、こんなオジサンが感想を言うのを許して頂きたい。アメリカって国は凄いとつくづく思いました。「日本への原爆投下は本当に必要だったのか、否か?」こんな硬いテーマで、しかも高校生の公開討論会に、しかも4回に分けての討論に、市民の皆さん200人もが駆けつけてくださるなんて!日本ではこんな討論会自体企画できません。
そして皆さん聞いたと思いますが、なんて深い討論だったのでしょう!原爆否定派も肯定派も、今ではアメリカの教科書に書かれている「原爆投下によって、百万人のアメリカ人の命が救われた」という説には、懐疑的になっていると思います。正にこれこそがディベートの良い点です。話し合いで真実に近づくのです。日本人の私にも発見がありました。アメリカ教育の実態を知ったことは有益でした。
勝負事のせいか、ミスリードもありましたね。「日本人は自分たちの犯した過ちによって、原爆投下があったんだと認識している」という主張です。これは日系アメリカ人のメイさんが見事に反駁してくれました。私も色々付け足したい事があるのですが、時間の関係で遠慮しておきましょう。
事実をもとに挑まれる討論に関しては、あ、言い忘れましたがもちろん私は否定派ですけど、私でも事実でもって反論することができたと思います。それは私にはン十年間の蓄積があるからです。高校生の皆さんは、特にメイさんはこの3ヶ月でここ迄達しました。若いって素晴らしい。色々なノイズが邪魔しないうちに、真っ直ぐここ迄届いたことに彼女達の未来を感じます。
厄介なのは感情論でしたね。「悪は罰しなくてはいけない」「南京大虐殺を見よ。被害者面をするな!」「原爆投下は必要悪だった」少しは事実誤認もあるかもしれませんが、問題はそこじゃありません。論点を集約すれば「非戦闘員を戦争で殺してもいいのか?」「戦争は必要悪なのか?」この2点だと勝手に私は単純化します。
前者は、私はNOだと思います。これは、この1世紀で人類がやっと国際的合意まで持っていきつつあります。ウクライナ戦争でも、実態はどうであれ建前としては両国共に否定できません。
後者は未だ国際的合意はできていません。私の国日本でも、真っ二つとまではいかないまでも、曖昧に分かれています。でも皆さん、時間が来たので結論だけ言いますが、この討論を聞いて答は自ずと明らかになるのではないでしょうか?
(スピーチ部分、きっちり998字)
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アメリカの高校生8人が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非に対してディベートする‥‥
え?ディベートする必要ある?“非“に決まっているじゃないか!と、まず思ってしまいました。
でも、そう思うこと自体、自分だけが正しい、聞く耳持たずの姿勢ですね。8人の高校生のディベートのやり取りを読みながら反省しました。
人というのは、どうしても自分と違う考えの人を遠ざけ、自分を傷付けた相手を憎んでしまう。
それではいつまでも平行線のままなのだ、ということに気付かせてくれる一冊。
戦う相手は、われわれ人類共通の敵、すなわち、無知や憎悪や偏見なのだということを教えてくれる一冊。
みんなに読んでもらいたい一冊だけど、やっぱり中高生にお薦めしたい。
自分の意見を持ちつつ、相手のバックグラウンドにも理解を示す‥‥10代のうちに、出会ってもらいたい一冊です。
さてさてさんのレビューを読んで手に取りました。
素晴らしい本に巡り合わせていただきありがとうございます!-
shukawabestです。
さてさてさん、こっとんさんのレビューで気になり、昨晩、僕もやっと読むことができました。いい本ですし、ずっと心に...shukawabestです。
さてさてさん、こっとんさんのレビューで気になり、昨晩、僕もやっと読むことができました。いい本ですし、ずっと心に留めておいたほうがいいテーマや両者のディベートの流れだと思います。
いい本、ありがとうございました。2022/10/11 -
shukawabestさん、こんばんは。
コメントありがとうございます♪
この本、本当に素晴らしい作品ですよね。
さてさてさんのレビューを読...shukawabestさん、こんばんは。
コメントありがとうございます♪
この本、本当に素晴らしい作品ですよね。
さてさてさんのレビューを読まなければ、まず出会わない本でした。
そう思うと、このブクログの存在の有り難さが身に沁みます!
そして、同じ趣味を持つ皆さんとの出会いに感謝の毎日です!
これからもずっと皆さんと繋がっていられたらいいなぁと思っています。
どうぞよろしくお願いしますね♪2022/10/11 -
ありがとうございます。本当に一つの気になるレビューで繋がってきますね。また、こっとんさんの本棚で気になるレビュー見つけたら読みますので、こち...ありがとうございます。本当に一つの気になるレビューで繋がってきますね。また、こっとんさんの本棚で気になるレビュー見つけたら読みますので、こちらこそよろしくお願いします。2022/10/11
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広島、長崎に落とされた原爆の是非を巡ってアメリカの高校生たちがディベート形式で議論する話なんですが惹き込まれてしまいました。
肯定派と否定派に分かれて繰り広げられる議論。多方面にわたる資料を分析して導き出してゆく手法はスマートだし、感情に訴える演出力も表現方法として胸を撃つ。
朝はご飯派かパン派かってどっちでも良さそうな話じゃなくって次の世代を担う高校生たちが、かなり重要なテーマについて自分たちの主張をぶつけ合うなんて素晴らしく思いました。断片的にしか知らなかった戦争の事実も改めて向き合うことできたし交わされる意見にはどちらにも頷きたくなる。浮き彫りにされる思惑にはゲーム感覚もあるんだけど。主張するだけでなく相手の意見も聞く姿勢等、理知的なところも文化の違いにエキサイトしました。
平和を創造することのできる個人がいたこと。こうゆうエピソードはジーンときました。
主語のない日本語の誤訳からの挽回は見事だったし、言語、文化の違いから発想も違う。相互理解するには知識も時間も必要だけど、互いに許して愛しあう簡単なようで難しくしてるのは、内なる敵の無知、憎悪、偏見なんだと。
またまた良い本を手に取ることができて爽快でした。
最後のページに核関連の年表が掲載されてましたがその歴史は1895年11月エックス線の発見から今日に至るまで続いてるんですよね。-
しじみさん、こんばんは〜
この作品は、なかなか読みごたえありますよね。わたしもとても引き込まれました。
戦争と向き合う若者たちが、とても...しじみさん、こんばんは〜
この作品は、なかなか読みごたえありますよね。わたしもとても引き込まれました。
戦争と向き合う若者たちが、とてもリアルで、その熱意がとても心に響きました。忘れてはいけないことですが、どうにもできないレベルの話でもありますよね。
今も、あちらこちらで戦争が起きていて、ほんと、悲しいことですよね…2023/11/02 -
Manideさん、こんばんは
これ凄くわかりやすいし中高年にもお勧めな作品でしたね。
高校生たちの意識高めで頼もしく思いました。
...Manideさん、こんばんは
これ凄くわかりやすいし中高年にもお勧めな作品でしたね。
高校生たちの意識高めで頼もしく思いました。
あっちこっちで紛争起こってますよね。
どうにかならないものかって思いますねぇ2023/11/02 -
2023/11/02
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1.感想
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これは、いい作品だったな…
志とか、人生の意味とか、色々考える中で、ほんと、自分がちっぽけに感じるし、もっと、何かのために生きていかなければならないと強く感じることに繋がる作品でした。
広島、長崎に落とされた原爆がテーマになっていますが、この本にでてくるような想いを抱えて生きている人がいると思うと、ほんと、自身の歩みを正さなければと痛感させられます。
「無知は敵である。」なんて、言葉は、とても心に響きました。
「一般論ではなかなか人を説得することはできない。けれども、個人的な語りは、個人的な思いは、個人の胸に届くのではないか。」という言葉も、自身の発言を俯瞰して、修正していく必要があると感じました。
また、8月がやってくる前に、この本に出会えたことは、よかったです。
197ページで、文字フォントも大きいので、たぶん、1日で読み終わる感じです。ぜひ、みなさんに読んでほしいと思う作品でした。
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2.あらすじ
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この作品は2018年の8月に発行されている。
物語は2004年の8月がメインとなっていて、2014年から過去のお話を思い出している内容となっている。
1945年8月6日の朝8時15分広島に原爆が落とされた。
上空9467メートル地点から投下、高度533.4メートルまで落下したとき、核分裂を起こし、直径280メートルの火の玉と化した。その時の中心温度は、約100万度で、太陽の表面温度よりも高かった。
そんな原爆投下の是非を巡って、若者たちが議論する中で、みなが想いを一つにしていく。
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3.主な登場人物
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人物は見出しにイラスト付きで掲載されている、
主人公は日系アメリカ人のメイ。 -
日本未公開の映画『オッペンハイマー』が話題になっている。
1942年のマンハッタン計画を軸に、原爆開発者の物理学者オッペンハイマーの軌跡と悲劇を描いた伝記映画。米公開は今月21日予定、観客の反応から日本での公開日を判断していく、と言ったところか。
オッペンハイマーは後年原爆の開発を激しく悔いていたが、アメリカ国内では未だに「必要悪」「使用しなければ日本は降伏していなかった」という意見が散見される。『オッペンハイマー』の試写上映後には「感動した」という声もあった。
一体何に感動したのか、その感想を述べた人は投下についてどうお考えなのか…。
映画に思惑を巡らせると疑問が増えてくばかりだが、ここに一つ、アメリカ側の原爆観を考える上でのヒントが隠されている。
アメリカの高校生8人が、日本への原爆投下について肯定派と否定派に分かれてディベートするという、昨年ブクログでも話題に上った本書。
「賛成」「反対」(稚拙で軽はずみに聞こえる方)ではなく「肯定」「否定」の言い方を遵守するところに、両チームともテーマを慎重に捉えていることが伝わってくる。ディベート大会が開催されたのは2004年。アメリカがイラク侵攻して間もない頃なので、参加者もテーマに対して非常にセンシティブだ。(ちなみに物語はフィクションだが、非常に良く構成されている)
「核兵器は悪に対抗するための平和の武器」
「原爆を肯定?」
多くの(日本人)読者が抱いたように、自分も肯定派の彼らがどのように正当化していくのか気になった。
意見が違って当たり前。人の数だけ意見がある。育った世界だって違うわけだし。だから肯定派の意見を無闇に忌み嫌ってはいけない。読書中は自分にそう言い聞かせながらページをめくっていた。
だからか、最後まで否定派であったけれど肯定派を否定しきれなかった。彼らも彼らなりに原爆投下をリサーチし、時には自分が思いもしなかった角度から問題に切り込んでいたから。
例えば「罪もない人々」の定義。
被爆者のような一般市民を「罪もない人々」と表現する否定派に対して肯定派は、「南京大虐殺」や「国家総動員法」の例を持ち出す。一見「罪もない人々」に思える一般市民も投下への引き金に関与していたのではないか、と。
「『国家総動員法』によって全国民がアメリカと一戦交える心づもりでいた=罪がないというのはおかしい」という解釈は少なからずショックだったが、同時に覚えておかなくてはいけないと思った。
ディベートのメンバーも、主人公メイのような日系にユダヤ系・黒人etc…と様々。
そのため自然と、特に否定派が戦争の根源と強調する人種差別にも話が及ぶ。
彼らが会場のホールではなく、広島や長崎、各平和資料館を訪れていたらどうなっていただろう。それぞれに有利な資料を持ち合わさず、目の前に差し出された事実のみを意見もルーツも違う8人が同時に目にしたら。
肯定派もこの世界に残り続ける。
我々は否定し続けながら、このことも念頭に置かなきゃいけないようだ。 -
フォローしている方々のレビューもあって、前々から読みたかった本だったのですが、今日が、広島に原爆が落とされた日ということもあり、先程、一気読みさせていただきました。
夏休みに、アメリカの高校生8人が、「原爆肯定派」と「原爆否定派」に分かれて、公開討論会をするという物語なのですが・・って、「原爆肯定派」の人なんているのかと思われた方や、聞いただけで嫌な気持ちになられた方も、いらっしゃるかもしれません。確かに、私も登場人物紹介の、「原爆肯定派」という文字を見たとき、一瞬呆然としました。
「嘘でしょ?」って。
しかし、それでも読んでみたら、これが思いの外、感情的にならなかったというか、目頭を熱くさせながらも、冷静に様々な意見を読むことが出来た自分がいて、これは何故なのか考えると、私も原爆投下に関連する事柄を、それぞれの国の立場や、それらの細部の内容まで知らなかったということが、まずはあったし、同じアメリカ人でも、高校生達の中には、中国系やユダヤ系、黒人の他に、日系人でも、両親ともアメリカ人であったり、父はアイルランド人で母が日本人といった、様々なルーツの人達が一堂に会して、それぞれのルーツに根ざした意見を述べている事に、私は、肯定派、否定派問わず、とても真摯な気持ちを感じさせられたし、それが結果として、日本人を非難するような形になったとしても、そこに至った理由が、その人にしか分からない、真剣な切実さを帯びていることを感じられたので、決して、怒りに身を任せるとか、辛くて読んでいられないといった気持ちに駆られなかったのだと思うし、それは、どちらの立場も反戦思想に共鳴し、戦争反対の意思を持っていることからも感じ取れる。
また、討論会の内容が原爆や戦争に留まらず、そこから、更に大事なものに展開していくことについては、戦争がもたらす悲しみと、その要因となるであろう悲しみに、共通した繋がりがあるからであり、その負の循環こそ、実は世界を覆い尽くしている、絶望的に悲しい闇の一部であることが痛感されるからだと思うと共に、それを晴らす為の行動も明確になることで、では今後、どうしていけば良いのかということも、本書は提示してくれる。
そして、それについて、私は特に意外性を感じなかったものの、それは頭で分かっているのと、実際にそれを行動に移せるのとでは、全く次元が異なるであろうし、それはある意味、善悪の共存した人間に神のような慈悲深さを要求しているような、究極的な愛や献身さもあるのだと思う。しかし、実際にそれをした人間も、世界には存在するのである。
また、仮にそこまでの領域に達することが出来ないとしても、小さな一歩から始めることが可能な道もあり、そこで教えてくれたのは、世の中には、いろんな国や言葉や歴史や文化があって、その中にも、いろんな人達がいるということ。
そして、その人達のことを、もっともっと知ろうとすること。これだけである。
これだけなのだが、これが中々難しい。
しかし、逆に私にとって、思いもかけない事実を知ることが出来たとしたら、この気持ちはもっと前向きになるのかもしれない。
そんなことを実感したことの一つに、『日系人部隊第442連隊』という、アメリカに忠誠を誓ってナチス・ドイツと戦い、テキサス出身の兵士達を救うために、命を落とした日系人兵士たちの存在があり、本書を読むまで、このような事があったということすら知らなかった私にとっては、日本人として、とても誇り高い気持ちになりながらも、結果として、かけがえのない命が失われた、その事実には言葉も無い。しかも彼らは、アメリカ市民でありながら、住んでいた土地と家、祖先や親の築いてきた財産、仕事まで取り上げられ、強制収容所に送り込まれていた人たちなのである。
ここで私が言いたいことは、どこの国にも、尊い命を持った、ひとりひとりの人間が存在しているという、その事実の重さは、国や文化や人によって変わらないということであり、そこに無遠慮に入り込む権利など、誰ひとりとして持っていないはずだと、私は思いたくて、それは、かつての原爆で亡くなられた方もそうですし、それが日本人に限ったことでは無いことも本書は教えてくれて、おそらく、そうした気持ちを大切にしていかないと、結局、またどこかで同じような悲劇が生まれると思うんですよね。
しかし、そんな世界に於ける、日本人の未来を見据えた希望の一つとして感じられたのが、日本語という言葉の奥深さであり、そこには、
『日本人は個人よりも周りの調和を重んじる』
ことの素晴らしさを、その日本語特有の文法的構成から教えてくれていて、もしかしたら、それは今の私たちが忘れかけている、とても大切な日本文化の一つなのではないかと思うと共に、それが世界に平和の橋を架けていく、とっかかりの一つでもあるように思われて、改めて平和というものは、どのようにして成り立っていくものなのかを考える、良い機会を頂いたようで、私自身、もっともっと知らなければならないことがいっぱいあるなと思わせてくれましたし、本書は児童書ということもあって、是非若い方も読むことによって、今私たちは、こうした世界で生きているんだということを、もっともっと感じて欲しい。-
Manideさん、こんばんは。
コメントをありがとうございます(^_^)
つい周りに流されてしまうことも多い中、時に、客観的に立ち帰り、冷...Manideさん、こんばんは。
コメントをありがとうございます(^_^)
つい周りに流されてしまうことも多い中、時に、客観的に立ち帰り、冷静に考えることを教えてくれる本の素晴らしさだと、私は本書を読んで感じました。
とは書きましても、中々、完璧になれないのも人間だと、私自身含めて思いますので、Manideさんが書かれたように、まずは、ちょっとずつ積み重ねていくことが大切なことに同感の思いで、そうした方がリレー形式で少しずつ増えていけば、自然と調和も生まれそうな気が致します。2023/09/15 -
たださん、返信ありがとうございます。
私、去年の冬に広島に行って、原爆ドームを初めて見てきたんですよね。ほんと、悲しいですよね。
また、...たださん、返信ありがとうございます。
私、去年の冬に広島に行って、原爆ドームを初めて見てきたんですよね。ほんと、悲しいですよね。
また、同じようなことが繰り広げられていますが、ほんと、悲しいことだと思っています。
みなが、幸せに暮らせることを祈るばかりです。2023/09/15 -
Manideさん、更なるお返事をありがとうございます。
原爆ドーム、実際に御覧になられたのですね。
見て、どのように感じるかは人それぞれだ...Manideさん、更なるお返事をありがとうございます。
原爆ドーム、実際に御覧になられたのですね。
見て、どのように感じるかは人それぞれだと思いますが、きっと良い未来に向かうためにあるものと、私は信じたいです。2023/09/16
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さてさてさん、こんにちは!
このような素晴らしい作品をレビューしてくださり、ありがとうございます!改めて感謝いたします。
本当に、自...さてさてさん、こんにちは!
このような素晴らしい作品をレビューしてくださり、ありがとうございます!改めて感謝いたします。
本当に、自分の無知無理解が恥ずかしいです。
戦争のこと、原爆のこと、学んだはずなのに、ぜんぜん理解が足らない。
「私には関係ない、もう終わった、昔のこと」として処理してしまったのかもしれません。
この作品を、全世界の子供たちの課題小説として欲しいくらいです。
他者と他者の意見を尊重することも学べるような気がします。
もちろん、大人にも。2023/05/25 -
5552さん、こちらこそありがとうございます。
この作品、原爆を落とした側であるアメリカに暮らす子供たちのディベートであるというところが読...5552さん、こちらこそありがとうございます。
この作品、原爆を落とした側であるアメリカに暮らす子供たちのディベートであるというところが読み手に強い説得力を与えるのだと思います。小手鞠さんはとても美しい文章を綴られる方であり、その魅力もあります。
改めて素晴らしい作品だと思いました。
ありがとうございました。2023/05/25 -
さてさてさん
設定の素晴らしさもありますよね。
日本を舞台にしたら、こうはなりませんよね。
文章も読みやすく、すらすらと読めました...さてさてさん
設定の素晴らしさもありますよね。
日本を舞台にしたら、こうはなりませんよね。
文章も読みやすく、すらすらと読めました。
核の脅威が無くなる未来をこの世界の一員として願っています。2023/05/26
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8月の間に太平洋戦争を題材にした作品を一冊は読んでおきたいなぁと思ったので以前から気になっていたこの作品を手にしました
どなたかのブックリストで見たんだけど誰だったかな〜
思い出せない
ま、いいか(いいんかい!)
さて原爆投下の是非についてアメリカの学生がディベートするという内容の本作
気になったのは原爆投下についてのアメリカ人の視点について日本人が書くということについての意味です
「なんでそんなことすんの?」
と思いました
思ってハッとしました
これだいぶ否定的な感情が込められてますよね、我ながら
原爆投下の是非?そんなもん非に決まってるやないか!もう絶対的「悪」です
二度と(正確には三度と)繰り返してはならない悪行ですよ!
そしてこの絶対的「悪」を行った(当時の)アメリカ人は絶対的な「悪人」であり、悪人どもの言い訳なんか聞く必要ない!
ということを思っているということですよね
うーんこれじゃ世界平和なんて無理だぞ
この本を読んでそう思い反省しました
そして冒頭に思った「意味」についてですが
広島の慰霊碑に刻まれた
「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」
の解釈に繋がっているのだと思いました
関係ないんですきっと
日本人であるとかアメリカ人であるとか
I STILL LOVE THEM
(決まった)
shukawabestさんの本棚を改めて見せていただいて、まだ読んだことのな...
shukawabestさんの本棚を改めて見せていただいて、まだ読んだことのない女性作家さん、南杏子さん、メモさせていただきました。起点をありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願いします!