閉ざされた扉をこじ開ける 排除と貧困に抗うソーシャルアクション (朝日新書)
- 朝日新聞出版 (2020年3月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022950598
感想・レビュー・書評
-
生活保護や支援の実態がよくわかる。おすすめです。
人によっては物足りないかもしれませんが、、、
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最新の所在はOPACを確認してください。
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00550889 -
国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11473064
-
生活保護というとどうしてもネガティブなイメージをもってしまう。
それは、政治や行政がそのように扱っているからだろう。
訳あって働けない人は私の想像より多いのだろう。
そして、一見就労可能のように思える人でも、知的障害など何らかの事情で働けないこともあるんだと再認識した。
生活保護受給者=努力していない人という認識は、改めなければならない。
そして、行政の対応不足や認識不足も否めない。
小田原市の「保護なめんな」ジャンパーは大きくニュースになったけれど、これに似たようなことが各地で起きているのだろう。
身近で生活保護行政に携わっているからこそ見える負の部分があるのは分かるが、すべての受給者を目の敵にするのは間違っている。
また、「貧困ビジネス」というあくどい存在もある。
貧困者からお金を巻き上げるなんて、最低の行為だ。
しかし、ホームレスの人たちが生活保護を申請した際、福祉事務所は(貧困ビジネスといわれるような)民間の宿泊所を紹介するのが常になっている(p27)ようだ。
そのため、申請をしないという選択をするホームレスもいるようでとても歯がゆい。
自己責任が叫ばれる昨今。それが世の中の分断を生んだり、生きにくくする要因の一つでもある。
当事者だけの問題ではなく、同じ社会に生きる皆がもう少し寛容になるべきだと思う。
そして、可能なら困窮者の現状を改善するために何かしらの活動をするべきだ。
自分は大丈夫と思いがちだが、自分事として考えたい。 -
居住と貧困の強い関係、オリンピックで公園を閉め出されるホームレス。そして、生活保護引き下げに抵抗するソーシャルアクション。どれもインパクト受けました。
-
東2法経図・6F開架:361.8A/I51t//K
-
貧困問題は、奥が深い。
-
●私たちの社会では、大人の貧困は自己責任であるとする考え方が強いため、生活の困窮している人々が声を上げにくい状況にある。こうして貧困層はますます「見えない」存在にさせられていく。
●豊島区。路上生活者に生活保護の支援を申請すると、いわゆる貧困ビジネス型の民間施設に入所が前提となっている。
●オリンピックは祝賀資本主義の典型。この間に企業の営利活動のリスクを公的機関や開催都市の納税者が負担する構造。
●「ホームレスは臭いので避難所に入れないのは当然」だと言っている人に私が聞きたいのは、「ではあなたの家族が認知症になって行方不明になり、路上生活になっても同じことがいえますか」と言うことだ。
●小田原市の「保護なめんな」ジャンパー問題。
●山谷と並ぶ、横浜市の寿町。6万平米にドヤ130件。カジノ誘致計画。
●昼間は図書館で寝る路上生活者。夜中は起きて過ごす。冬は路上で寝ると凍死してしまうから。